ノウハウ
TikTok分析ツール活用術!効果的な選び方と使い方を徹底解説
2023年4月29日
効果的な分析ツールの選び方・使い方がわかれば、TikTokを活用したマーケティングの成功確率を大幅に向上させることができます。
本記事ではTikTokの分析におすすめなツールを紹介するとともに、活用メリットや確認するべき指標についても解説します。
ぜひこの記事を参考に、TikTok分析ツールについての理解を深めてください。
目次
TikTokをツールで分析するメリット
TikTokを運用する際にツールを用いて分析するメリットは下記の3点です。
- TikTok運用や動画制作業務を効率化できる
- TikTok運用に関するノウハウが自社に蓄積する
- コンバージョン達成率(CVR)への改善施策を練ることができる
ひとつずつ解説します。
TikTok運用や動画制作業務を効率化できる
分析ツールを活用することで運用や動画制作業務の効率化が可能です。
ツールを活用なしに投稿を分析することは難しく、確認できる指標も限られてしまいます。
しかしツールを活用できれば分析作業をツールが代替してくれるため、分析にかかる時間の大幅な効率化が可能です。
また確認できる指標も多くなるため、どの部分に問題があるのか改善すべき点は何かという問題の解決策を導く時間も短縮できます。
改善すべき問題点を元に動画制作を進められるため、何も情報がない状態で運用を行う場合に比べ業務を効率化できるでしょう。
TikTok運用に関するノウハウが自社に蓄積する
運用に関するノウハウを自社に蓄積できる点も大きなメリットです。
ツールを活用している期間が長くなるほど、データが自社に蓄積されデータを元に行った施策の内容・結果なども蓄積されていきます。
蓄積された運用に関するデータは全て運用のノウハウとして社内で利用可能なため、自社の資産として残っていきます。
またTikTokに限らずほかのSNSやオウンドメディアにも蓄積されたノウハウが転用できるため、企業価値を高めていくことにもつながるでしょう。
失敗した施策を含め自社の資産となるため、競合に差をつけていくという観点でも分析ツールを利用するメリットは大きいです。
コンバージョン達成率(CVR)への改善施策を練ることができる
分析ツールの活用によって、コンバージョン達成率(CVR)の改善施策を練ることができます。
手作業で分析する場合に比べツールを用いることで、確認できる指標は圧倒的に多くなります。
さまざまな指標を分析することで問題点を発見できる可能性が高まり、改善施策を練る際にとても役に立つでしょう。
TikTokの運用においては改善を続けながら継続的に運用することが肝となるため、分析ツールの利用がおすすめです。
TikTok分析ツールを使用する際の重要指標
TikTokの分析ツールを使用する際に確認するべき重要指標を4つ紹介します。
すべての指標を同じように見る必要はなく、TikTokのアルゴリズム上重要な指標を時間をかけて分析することで成功確度も向上するでしょう。
視聴維持率
投稿した動画の尺に対してユーザーがどのくらいの割合視聴してくれたかを表す指標です。
たとえば、30秒の動画が15秒視聴された場合には視聴維持率は50%。
すべてのユーザーの視聴維持率が平均として出されるため、全体として動画をどのくらいまで見たユーザーが多かったのか確認できます。
アルゴリズムの特性上、おすすめ欄に載るためにも60%以上の視聴維持率を達成できるといいでしょう。
もし視聴維持率が50%以下など低い数字となってしまっている場合には動画の前半あたりに離脱ポイントがある可能性が高い、などがわかるため、視聴維持率を活用し動画の改善点を探して改善を進めましょう。
視聴完了率
投稿した動画を最後まで見てくれたユーザーがどのくらいいるのかを表す指標です。
ユーザーは最初の数秒で動画を見るべきか判断するため、視聴を始めてすぐに離脱してしまうユーザーも少なくありません。
動画を最後まで視聴してくれるユーザーは動画に価値を感じてくれているため、アカウント自体のファンとなってくれる可能性が高いです。
視聴完了率を見ることで、動画の内容が有益で役に立つものだったのかを測ることができるでしょう。
また視聴完了率もアルゴリズム上とても重要な指標のため、数値が上がるにつれて評価が上がりおすすめ欄などへの露出も増えていくことが期待できます。
目標は30%とされているため、視聴維持率とともに離脱ポイントの分析を行い最後まで視聴してもらえるように改善を進めましょう。
平均視聴時間
投稿した動画をユーザーがどのくらいの時間視聴してくれたかを表し、視聴維持率と関連性が高い指標です。
たとえば尺が1分の動画の平均視聴時間が30秒だった場合には、平均視聴維持率は50%ということになります。
平均視聴時間が長いとユーザーが価値を感じてくれているコンテンツと判断されるため、アルゴリズム上での評価も高まります。
TikTokでは2022年の3月からショート動画(3分まで)だけでなく10分の動画まで投稿できるようになったため、作り込んだオリジナリティの高い動画を作成できるようになりました。
ユーザーに続きが見たいと思わせる内容で動画を作成し平均視聴時間の向上を目指しましょう。
動画視聴者の所在地
文字通り投稿した動画を視聴してくれたユーザーがどこの地域に住んでいるのかが確認できる指標です。
とくに実店舗を展開している場合に重要な指標で、店舗の近くの地域のユーザーにどれだけリーチできているかを確認する際に役立ちます。
たとえば、実店舗は北海道にあるのに沖縄のユーザーばかりにリーチしていたら、目的を達成することは難しいでしょう。
所在地分析はとても重要な項目ですので、近くの地域ではどんな層が多く何が動画の内容として求められているのかを分析することが大切です。
TikTok分析ツールのオススメ5選
TikTokの分析ツールのなかで代表的なツールを5つ紹介します。
無料で利用できるツールもありますので、ぜひ分析ツール選びの参考にしてみてください。
- TikTokプロアカウント(ビジネスアカウント)【無料】
- exolyt【有料】
- A stream【有料】
- Tofu Analytics【有料】
- Social Insight【有料】
ひとつずつ紹介します。
TikTokプロアカウント(ビジネスアカウント)【無料】
TikTokのビジネスアカウントでは無料で投稿した動画の分析が可能です。
ドウイン(中国版TikTok)を運営しているバイトダンスの分析ツールで、TikTok公式の分析ツールとして無料で利用できます。
無料ですがTikTokの運用に必要な指標は全て確認できるため、分析ツールを使いたいという方はTikTokのビジネスアカウントの利用から始めましょう。
TikTokのビジネスアカウントでは下記のデータが分析できます。
- フォロワー数・増減
- 動画の視聴回数・合計視聴回数
- 平均視聴時間
- 視聴者の所在地
- プロフィールの表示回数 など
投稿動画ごとの分析はもちろん、フォロワー数の増減やプロフィールの表示回数などアカウント全体に関わる数値も分析可能。
無料で分析ツールを利用したいという方におすすめのツールです。
exolyt【有料】
画像引用:exolyt公式サイト
exolytは有料の分析ツールで競合分析に特化したツールです。
基本的に他社のツールでは競合アカウントのデータを分析できませんが、exolytを利用すれば分析できるようになります。
競合のアカウントがどのように成長しているのか、どんな動画が成長を促進させているのかということがわかります。
exolytで分析できるデータは大きく下記の5点です。
- 自社アカウントのインサイトデータ
- 競合他社・クリエイターアカウントのインサイトデータ
- 競合他社・クリエイターの広告・キャンペーンデータ
- ハッシュタグ分析データ
- トレンド分析データ など
競合他社やTikTokクリエイターのアカウントデータをはじめプロモーションを行ったデータも分析できるため、自社に運用ノウハウがなくともインハウスで運用をスタートできるでしょう。
利用料金は利用プランによって異なりますが、199$/月から利用が開始できます。
また7日間の無料トライアルも用意されているため、実際にツールを試した後に契約するか選択可能です。
A stream【有料】
画像引用:A stream公式サイト
A streamは、TikTokだけでなくInstagram・YouTubeの分析も可能なツールです。
インフルエンサーマーケティングを支援するツールとして開発されており、TikTokでは56万人以上のデータを元に分析が可能です。
またA stream独自の日本初の機能なども多数あり、A streamでしか分析できないデータも多数存在します。
A streamで分析できるデータは下記の通りです。
- フォロワー・いいねした人の属性の詳細データ
- インフルエンサーのフォロワー買いの有無
- ハッシュタグから人気のインフルエンサーを抽出
- より実態に近い拡散力のデータ
- 直近の投稿のエンゲージメントデータ など
インフルエンサーアカウントの詳細なフォロワー属性や直近のアクティブ率・拡散力がわかるため、根拠を持ってインフルエンサーを選定することが可能です。
自社アカウントの運用・企業PRに人気のインフルエンサーを起用したいという場合におすすめのツールです。
A streamも7日間の無料トライアルが可能ですので、実際に利用してから本契約を検討するといいでしょう。
Tofu Analytics【有料】
Tofu AnalyticsはSNSマーケティング分析に特化したツールで、TikTokをはじめ、Twitter・Instagram・YouTube・Facebook・LINEといった主要なSNSすべてに対応しています。
分析済みのアカウント数は6,000万を突破しており、利用社数も1,000社を超えています。
API公式認定企業のため安心して外部ツールと連携することができ、MAツールやBIツールなどへデータを連携して多角的な分析・業務効率化が可能です。
また運用分析としてのツールにとどまらず、SNSアカウントを分析し有望な人材を探し出すための採用ツールとしても利用できる点も大きな特徴です。
初期費用は無料で月1万円から利用が可能。契約期間の縛りもなく無駄な費用がかかってしまうということもありません。
条件を満たす企業には無料トライアルの提供もされていますので、まずは問い合わせてみるといいでしょう。
Social Insight【有料】
画像引用:Social Insight公式サイト
Social InsightはSNS業務を効率化する分析・運用ツールです。
Social Insightでできることは下記の通り。
- SNS上でのキャンペーンの実施
- 複数アカウントを一元管理
- 競合アカウント分析・比較
- SNS上での口コミ調査 など
2,600万アカウントのデータを元に、競合分析や一括比較・キャンペーン調査などが可能です。
また独自の口コミ調査機能を活用することで、話題のキーワードをいち早く知ることや風評対策を素早く行うことができます。
利用料金は初期費用 5万円、月額利用料 5万円から。プランによっては問い合わせが必要です。
サポート体制も整っているため、ツールの運用ノウハウがないという企業も安心して利用できるでしょう。
TikTokプロアカウント(ビジネスアカウント)でのインサイト確認手順
続いてTikTokビジネスアカウントでのインサイトデータを確認する手順を紹介します。
インサイトデータは下記の手順で確認していきます。
- TikTokアカウントにログインし、ビジネスアカウントへ変更
- インサイトの設定をオンに切り替える
- クリエイターツールからインサイトを確認
TikTokアカウントにログインし、プロアカウント(ビジネスアカウント)へ変更
まず、TikTokのアカウントにログインし、ビジネスアカウントへの切り替えを行いましょう。
1.プロフィール画面右上の三本線から「設定とプライバシー」をタップ
2.「アカウント」→「ビジネスアカウントに切り替える」をタップ
3.カテゴリーを設定したら切り替え完了
上記の3ステップで、ビジネスアカウントへの切り替えが完了します。
インサイトの設定をオンに切り替える
ビジネスアカウントへの切り替えが完了したら、インサイト設定をオンに切り替えていきます。
インサイト設定をオンにしないとインサイトデータが閲覧できませんので、必ず設定しましょう。
設定の切り替えは下記の手順で進めていきます。
1.プロフィール画面右上の三本線→「クリエイターツール」をタップ
2.「インサイト」→「オンにする」をタップすれば設定完了
インサイト機能をオンにするためには、最低一本の動画を投稿している必要がありますので、注意しましょう。
クリエイターツールからインサイトを確認
インサイトの設定がオンにできたら、クリエイターツールからインサイトを確認できるようになります。
インサイト機能をオンにしてからしばらく経つとデータが蓄積されていき、詳細なデータを閲覧できるようになります。
TikTok分析ツールを使用する際の注意点
TikTokの分析ツールを使用する際の注意点を3つ紹介します。
- 分析ツールの導入コストに対し、費用対効果があっているかを確認する
- 分析ツールで得たデータを活用できるノウハウがあるかを確認する
- アルゴリズムが変更される可能性を理解しておく
分析ツールの導入コストに対し、費用対効果があっているかを確認する
分析ツールを導入する際には導入コストと得られる効果・利益の比較を行い、費用対効果が見込めるか必ず確認しましょう。
分析ツールを導入して数値が上がればいいというわけではありません。
数値が向上することはいいことですが、本当の目的はアカウントを伸ばすことではなくアカウントを伸ばした先にある企業課題の解決です。
月5万円のコストを払って1万円しか利益が見込めないなどの場合には数値が向上していてもツールを導入するコストが上回ってしまうため、費用対効果の確認は必ず行いましょう。
もちろん将来的に費用対効果が見込めるという場合には、初期段階では赤字になってしまっても問題はありません。
分析ツールで得たデータを活用できるノウハウがあるかを確認する
分析ツールで得たデータを活用できるノウハウが社内にはあるかを確認することも大切です。
どれだけ自社に最適なツールで質の高いデータが得られたとしても、データを元に適切な運用ができるノウハウが社内にない場合には宝の持ち腐れになってしまいます。
インハウスでSNS運用を行ったことがない企業などは特に注意が必要です。
ノウハウがない場合にはミニマムスタートでノウハウを蓄積していく、運用代行やコンサルに依頼する、サポート体制が整っている分析ツールを利用するといった選択肢が取れるでしょう。
アルゴリズムが変更される可能性を理解しておく
分析ツールはいつまでも万能というわけではなく、アルゴリズムの変更があった場合には陳腐化してしまう可能性も十分にあります。
とくにTikTokなどのSNSはアルゴリズムの変更が年に数回行われる場合もありますので、その都度最新の環境に適した変更が必要です。
分析ツールを盲信せず、最新の情報をキャッチアップしながらTikTokの運用を行いましょう。
まとめ
ここまでTikTokの分析ツールについて、おすすめのツールや重要な指標などを紹介しました。
TikTokの分析ツールは、公式が無料で公開しているツールもあり性能も十分です。
もちろん有料のツールにしかないメリットも多数存在しますが、運用の初期段階ではビジネスアカウントの利用から始めるといいでしょう。
運用を進めていくなかでこんな機能が欲しいという要望が必ず出てくるはずですので、そういったタイミングで有料ツールへの乗り換えを検討するといいでしょう。
本記事を参考にTikTokの分析ツールについての理解を深め、貴社のマーケティング活動にお役立てください。
※TikTokのビジネスアカウントについてはこちらの記事も併せてご覧ください!
TikTokビジネスアカウントのメリット・デメリットや運用時の注意点