ノウハウ
VTuberマーケティングとは?メリットや活用の流れを解説!
2023年12月14日
YoutubeやTikTok・配信アプリの普及によって、Vtuberが大きな注目を集めています。VtuberはYoutuberやインフルエンサーと同様に大きな影響力を持つため、企業のマーケティングに有効です。
Vtuberを利用して、企業のイメージを伝える・商品やサービスをユーザーに宣伝するなどをまとめてVtuberマーケティングと呼びます。
本記事では、Vtuberマーケティングの流れやメリット・デメリットの解説や、注意点も紹介します。
Vtuberマーケティングを利用して認知度・売り上げを向上させたい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
VTuberとは?
VtuberとはバーチャルYouTuberのことで、2Dや3DCGで描かれたアバターを使って、配信サイトなどで活動する配信者を指します。
自身の顔や身体を直接公開することなく、VR技術を活用した仮想のアバターを通して、視聴者とコミュニケーションを取ります。
VTuberという言葉は、Vtuberの元祖であるキズナアイさんが、自らを「Virtual YouTuber」と名乗ったことから流行しました。
Vtuberは個性的なキャラクターが多く、国内外で大きな人気を集め、経済にも大きなインパクトを与えています。
主な活動場所はYoutubeとなっていますが、配信アプリやSNSなどさまざまに活動の幅が広がってきています。
VTuberマーケティングとは?
Vtuberマーケティングとは、企業や商品・サービスを宣伝するなど、Vtuberを利用したマーケティング全般を指します。
Vtuberの普及とともにVtuberマーケティングを取り入れる企業も増加しており、ゲームやガジェット業界を中心にVtuberが広く活躍しています。
また、Vtuberマーケティングが行われる場所はYoutubeにとどまらず、InstagramやX(旧Twitter)など多岐に渡ります。
Vtuberマーケティングでは、単なる宣伝だけではなくキャンペーンなどの併用で、大きなマーケティング効果を見込むことが可能です。
VTuberマーケティングの流れ
Vtuberマーケティングを行う場合には、上記の流れで進めていきましょう。目的の決定から改善まで、それぞれのステップで行うことをくわしく解説します。
①プロモーション目的とターゲットを明確にする
Vtuberマーケティングを始める場合には、最初にプロモーションの目的を明確にしましょう。
「売り上げを向上させたい」という目的と、「自社サービスや製品の認知度を上げたい」という目的では、対象とするターゲットも変わってきます。
②VTuberの選定・依頼する
目的やターゲットが明確になったら、そこにマッチするVtuberを選定し依頼しましょう。
Vtuberは、個性的なキャラクターが多くジャンルもさまざまです。
Vtuberによってファン層が異なるため、ターゲット層とマッチしているか確認しましょう。
またコンテンツ内容も、自社や商材と親和性があるかチェックしておく必要があります。
フォロワー数や知名度によって依頼費用が異なるため、価格交渉などを行い、予算のなかで最適なVtuberを見つけられるようにしましょう。
③コンテンツの企画・制作する
依頼するVtuberが決まったら、コンテンツを企画して制作していきましょう。
プロモーション方法をどうするのか、たとえばライブ配信・動画・キャンペーン・広告・イベント出演などを決定します。
その後、どのようにプロモーションしてもらうのか、コンテンツの内容をくわしく設計していきます。
Vtuberはコアなファンを獲得している場合が多いため、ファンとのコミュニケーションを重視してコンテンツを制作するとより大きな効果が期待できるでしょう。
④プロモーションの配信する
コンテンツ制作が完了した後は、プロモーションを配信していきます。
依頼内容にもよりますが、Youtubeにて動画を制作して配信した場合、InstagramやXなどでも配信してもらうといったように複数のプラットフォームで展開することがおすすめです。
依頼したVtuberのファン全員に情報が届くように、配信することを意識してください。
⑤効果測定と改善策を講じる
ほかのマーケティング施策と同じように、配信して終わりではなく、効果測定・改善を必ず行いましょう。
最初に決定した目的に対しての達成率や反響を定量的・定性的に評価し、費用対効果などを測定します。
依頼したVtuber・コンテンツなど、どこに問題があったかを明確にしなければ次回に活かすことはできません。
効果測定を適切に行えば、目標の再設定・改善策の考案に役立てることが可能です。
マーケティングにVTuberを起用するメリット
企業のマーケティングにVtuberを起用するメリットは大きく5つあります。
- 若年層(Z世代)へのリーチが可能
- 熱狂的なUGCが生まれやすい
- 起用コスト・リスクが低い
- SNSとの親和性が高い
- 企業イメージに合わせた柔軟な対応が可能
メリットを理解することで、Vtuberマーケティングを最大限活用できるでしょう。
それぞれのメリットについてくわしく解説します。
若年層(Z世代)へのリーチが可能
Vtuberは若年層、とくにZ世代を中心に人気が高いため、10代・20代の若者にリーチできるメリットがあります。
Z世代はファンというよりも、憧れやその人を強く支持するなどの「推し」文化を強く持っています。
推しに対して、「自分ができることで最大限応援したい」などの気持ちがあるため、商品のプロモーションであっても高い効果が期待できるでしょう。
熱狂的なUGCが生まれやすい
Vtuberは推し文化に伴って熱量の高いファンが多いため、UGCが生まれやすくなります。
UGC(User Generated Contents)はユーザー生成コンテンツの略で、SNSでの発信や口コミなどユーザー企業側ではなくユーザー自身が発信するコンテンツを指します。
たとえば、VtuberAを利用したマーケティングに対して、VtuberAのファン100人がXで発信したとしたら、その100人のファンのフォロワーにも情報が拡散されるといったように、UGCが連鎖的に生まれることで、膨大な数のユーザーにリーチできる可能性があるのです。
起用コスト・リスクが低い
Youtuberブームによって、Youtuberの起用単価は高騰しており、芸能人と遜色ないことも珍しくありません。
一方、Vtuberは比較的起用コストを低く抑えることが可能です。
また、Vtuberの場合は生身の人間ではなくキャラクターが表に立つため、スキャンダルや事件などによって起用が中止になるというビジネスリスクが低いと言えます。
SNSとの親和性が高い
Vtuberはネット上でのみ活動するため、SNSとの親和性が高いことも大きなメリットです。
前述したUGCはもちろん、それぞれのSNSでファンを獲得している可能性が高いため、情報の拡散が見込めるでしょう。
普段リーチできない層にもアプローチできる可能性があるため、積極的にSNSを利用することがおすすめです。
企業イメージに合わせた柔軟な対応が可能
Vtuberは架空のキャラクターであるため、企業イメージに合わせたキャラ付けが可能です。
また生身の人間とは異なり、アニメーションやエフェクトなどを使い分けることで、さまざまなイメージを映像で表現できます。
あまりにイメージとかけ離れていると難しい場合もありますが、伝えられるイメージの幅が広いというのは大きなメリットになるでしょう。
マーケティングにVTuberを起用するデメリット
企業のマーケティングにVtuberを起用することは、デメリットも伴います。
マーケティング効果を最大限に活かすためにも、デメリットを理解しておきましょう。
ターゲット層が限定
Vtuberマーケティングは、Z世代へのインパクトこそ大きいものの、があります。
Vtuberの主なターゲットは、10〜20代の若年層です。
そのため、若年層へのマーケティングでは大きな効果が期待できますが、30代以降の層に対しては大きな影響力を持っていません。
実際、20代を境にVtuberの認知率は低い傾向にあります。
Vtuberを起用する場合には、主要なターゲット層がどの年代にあたるかも考慮する必要があるでしょう。
初期費用が高くなる可能性
たとえば、自社のマスコットキャラクターをVtuber化して、プロモーションを行う場合などは、初期費用が高くなる可能性があります。
Vtuberは配信用機材やキャラクターデザイン料などを含めると、数百万円の初期費用が必要になる場合もあるためです。
元々機材がありデザインスキルを保有している場合には、少額で済む可能性もありますが、場合によって初期費用が高額になることを知っておきましょう。
プロモーション内容によってはマッチしない可能性
Vtuberには個性的なキャラクターが多くいますが、プロモーション内容によってはマッチしない可能性があります。
たとえば、旅ロケは実際に外に出て収録が必要なため、Vtuberらしさが発揮できず相性がいいとは言えません。
また、食べ物や化粧品のPRに関しても同様に、リアリティが薄れてしまうため、Vtuberでは商材の良さを最大限伝えることは難しいでしょう。
Vtuberを起用する場合には、プロモーションや商材の内容についても考慮する必要があります。
炎上リスク
Vtuberはスキャンダルなどが起こりにくいため炎上リスクは低いですが、完全に炎上リスクがないわけではありません。
たとえば、配信中に失言してしまうと一気にキャラクターのイメージダウンにつながってしまいます。
また、演じている中の人の正体がバレてしまい、その人物の素行によって炎上したケースも存在します。
Vtuberだからといってリスクがゼロではないこと、通常のマーケティングと同様に炎上対策が必要になることを理解しておきましょう。
VTuberマーケティングの注意点
Vtuberマーケティングを行う際には、下記の2点に注意しましょう。
- 著作権や契約内容の確認
- 二次創作におけるガイドラインの作成
適切にVtuberマーケティングを活用するために、事前に注意点を解説します。
著作権や契約内容の確認
Vtuberは大きく、アバターをデザインするクリエイターとVtuberを演じる演者の2者に分かれています。
基本的にアバターの著作権はクリエイターに帰属するため、演者が勝手にグッズを作成して販売するといったことは著作権侵害に該当します。
この時点で重要になってくるのが契約内容です。
Vtuberのアバターに対する著作権については、「著作権を譲渡してもらう」・「利用許諾を得る」という2つの選択肢があります。
とくに個人間の取引では、クリエイターと演者の間で曖昧な契約になっているケースが多いため、著作権の所有者や利用範囲は必ず明確にしましょう。
二次創作におけるガイドラインの作成
Vtuberを自社で生み出してマーケティングに起用する場合には、二次創作に対するガイドラインの作成が必要です。
二次創作とは既存の著作物をもとにして、アレンジを加えて新たな作品を創作することを指します。
ファンアートや同人誌など、Vtuberの普及とともに二次創作も増加していますが、そのルールやマナーが問題になっています。
二次創作はそのコミュニティを盛り上げる要素となるため、禁止されているわけではありません。
しかし、度を越した二次創作の場合には、著作権侵害に該当してしまうため注意する必要があります。
実際、Vtuber業界では公式がガイドラインを作成し、その範囲であれば二次創作が認められている例が多いです。
著作権問題やVtuberのイメージに大きく関わる部分になるため、必ず二次創作に関してのガイドラインを作成しましょう。
まとめ
現在注目を集めているVtuberマーケティングは、Z世代へのマーケティング施策として大きな力を持っています。
SNSとの親和性や話題力など、現代にあったマーケティング手法である一方、デメリットや注意点も存在します。
本記事を参考にVtuberマーケティングへの理解を深め、企業のマーケティングにお役立てください。