ノウハウ
リスティング広告を運用代行するメリットとは?費用の相場や代理店の選び方を解説
2023年7月25日
「リスティング広告は運用代行に依頼するべき?」、「運用代行のメリットは?費用が知りたい」などの悩みを持っている、企業のマーケティング担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
リスティング広告はジャンルによって広告費が膨大にかかってしまうため、適切に運用できなければ大きな損失となります。
そのため自社にノウハウがない場合には、代理店に運用代行を依頼することが1つの選択肢となるでしょう。
そこで本記事ではリスティング広告の運用代行について、メリットやデメリット・代理店の選び方を解説します。
運用代行を利用し、広告効果を最大化したいという方はぜひご覧ください。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告は「検索連動型広告」とも呼ばれ、ユーザーがネット上で検索したキーワードに連動して表示される広告です。
テキスト形式で表示され、検索結果ページの上部や下部に掲載されます。
リスティング広告はユーザーが検索したキーワードに関連する広告が表示されるため、意欲的なユーザーにアプローチできるという特徴があります。
そのため、自社のサービスや商品に比較的興味を持ちやすいユーザーにリーチ可能です。通常検索結果ページで上位表示を狙う場合には、SEO対策を行わなければなりません。
SEO対策は日々のアルゴリズム変動にその都度対応する必要があり、1位の獲得のみならず維持にも相応のコストがかかります。
その点リスティング広告では費用をかけることで、検索結果の1〜4位に自社のページを表示できます。
ただリスティング広告はテキストのみでの訴求となるため、端的にユーザーの興味を惹くことができるかが重要です。
またユーザーが広告をクリックするごとに広告費用が発生する(CPC)課金方式のため、出稿する際にはクリック率やCVRなどをもとにシミュレーションを行いましょう。
リスティング広告のメリットデメリットは、以下の記事よりくわしくまとめています。こちらもぜひ併せてご覧ください。
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参考記事:リスティング広告とは?メリットとデメリットを比較!効果的な広告運用のコツも紹介
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リスティング広告にかかる費用はいくら?
ではリスティング広告の出稿には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
リスティング広告では主に下記2つの費用がかかります。
- 広告の掲載費用
- 運用代行費用(依頼する場合)
それぞれの費用を理解して、広告を出稿する際にお役立てください。
リスティング広告の掲載費用について
リスティング広告では、ユーザーが広告をクリックした分だけ費用が発生します。
この課金方式をCPC(Cost Per Click)と呼びます。
そのため広告を出稿してユーザーの目に入っていても、クリックされなければ費用が発生することはありません。
このクリックごとに発生する費用を「クリック単価」と呼び、広告を掲載するキーワードによってクリック単価が異なります。
たとえば、多数の広告主が出稿する競争度の高いキーワードはクリック単価が高くなる傾向にあります。
なぜならリスティング広告は入札制がとられており、入札金額や広告の質が高いものが優先的に表示されるからです。
入札とは、1クリックいくらまでなら広告費を支払うかを決めて設定する行為を指します。
入札金額が高いほど上位に表示される可能性が高いため、必然的に広告主同士で価格競争が起こり、人気キーワードのクリック単価が高騰するのです。
リスティング広告を出稿する際には、ROAS(広告の費用対効果)をシミュレーションするとともにニッチなキーワードを狙うことも求められるでしょう。
なおリスティング広告費用の相場は月に20~30万円といわれていますので、1つの参考にしてみてください。(※業種・キーワード・規模によって変動します。)
運用代行費用について
運用代行を頼む際には、広告の出稿費用とは別に代理店への依頼費用もかかります。
運用代行費用の内訳は基本的に下記5つです。
- 初期費用
- 運用代行手数料
- LP制作費用
- 運用レポート費用
- 訪問コンサルティング費用
代理店によっては、代行手数料にすべての料金が含まれている場合もありますのでその都度確認しましょう。
運用代行手数料の相場は、広告費の20%で設定している代理店が多いです。
たとえば、広告費が50万円の場合には10万円が手数料となります。
一点同じ代理店に依頼する場合でも、依頼側の予算によって対応内容が変わってくるため注意が必要です。
大きい結果を求める場合には、それに応じて費用も高くなっていく傾向にありますので理解しておきましょう。
リスティング広告を運用代行するメリット
リスティング広告は自社でも運用可能ですが、ノウハウがない場合には運用代行の利用がおすすめです。
代理店にリスティング広告の運用代行をしてもらうメリットは下記3つが挙げられます。
- プロが運用してくれる
- 最新の情報で広告運用ができる
- 社内にノウハウがなくても運用が可能
それぞれのメリットを理解し、運用代行を利用する際にお役立てください。
プロが運用してくれる
リスティング広告の運用代行を依頼する最大のメリットは、プロが運用してくれるという点にあるでしょう。
運用代行の代理店はさまざまなクライアントから依頼を受けているプロです。
小規模から大規模な依頼までさまざまな内容への対応実績があるため、こちらの依頼に対しても柔軟に対応してもらえるでしょう。
広告を一年中自社で運用しているという企業でもない限り、代理店の方が運用に関するノウハウを持っています。
そのため、予算のなかで最大の効果を期待できるでしょう。特に広告運用に力を入れていなかったという企業は、代理店への依頼がおすすめです。
最新の情報で広告運用ができる
広告運用についての最新情報をもとに、運用をしてもらえるという点も大きなメリットです。
リスティング広告を出稿するGoogleやYahoo!では認定代理店を定めており、認定代理店であれば最新情報を取得できます。
自社で広告を運用する場合には認定代理店のような情報網がないため、ネット上から情報を収集する必要があります。
しかしネット上の記事は古いものや現在は通用しないテクニックが掲載されているものも多く、それらをもとに運用すると失敗する可能性が高いです。
その点認定代理店に依頼すれば、最新情報をもとに運用を行えるため最適な運用が実現できるでしょう。
社内にノウハウがなくても運用が可能
代理店に依頼する3つ目のメリットとして、社内ノウハウがない場合でも運用できることが挙げられます。
リスティング広告はGoogleやYahoo!で広告用のアカウントを持っていれば、誰でも出稿できます。
しかし運用ノウハウがなければ、広告効果の最大化は難しいため、社内にノウハウがない状態での広告出稿は失敗するリスクが高まります。
一方、代理店は広告運用のプロなため、社内にノウハウがなくても最適な広告運用がすぐに実現できます。
また代理店にすべて委託する、一部だけ委託する、コンサルタントとして入ってもらうという点は依頼する側で選択できることが多いです。
そのため、広告を運用しながら最適なノウハウを社内に蓄積できます。
最初はプロに入ってもらい、次の広告からは自社で運用していくということもできるためおすすめです。
リスティング広告を運用代行するデメリット
代理店に運用代行を依頼する場合にはメリットだけでなく、デメリットも検討することが大切です。
主なデメリットは下記の2点です。
- 社内にノウハウが残らない
- 運用手数料などのコストがかかる
デメリットも加味したうえで、運用代行を利用するか決定しましょう。
社内にノウハウが残らない
代理店に運用代行を依頼すると、社内にノウハウが残らないというデメリットがあります。
これは広告運用を、すべて代理店に依頼してしまったときに発生するデメリットです。
広告の運用状況や入札しているキーワードなどを依頼側が全く気にせず、成果だけ上がってくれればいいという状態の場合には社内にノウハウを溜めることはできないでしょう。
しかし代理店によっては、定期的なミーティングやレポート・運用方針の共有などを行ってくれるところもあります。
また広告運用のインハウス化を支援している広告代理店もありますので、社内にノウハウを残したいという場合には、そのような代理店を探すことがおすすめです。
運用手数料などのコストがかかる
デメリットの2つ目が、運用手数料などコストがかかる点です。
代理店に依頼する場合には、リスティング広告の出稿費用とは別に依頼費用がかかります。
相場は広告費用の20%が相場といわれているため、自社で運用しようとした場合に比べ多くの費用がかかってしまいます。
また一部を委託する場合やコンサルティングを依頼する場合には、定期的なミーティングを必要とする場合もあるため人的なコストもかかります。
しかしコストがかかる分代理店に依頼するメリットが享受できるため、どちらが最終的な結果として望ましいかを判断することが大切です。
メリット・デメリットを理解したうえで、運用代行を依頼するか検討しましょう。
運用を依頼するべき代理店の選び方
運用代行を依頼する際の代理店選びにおいて、重要なポイントを4つ紹介します。
- 費用の説明に納得できるか
- 最低出稿額の制限に問題はないか
- 幅広いマーケティング施策の相談が可能であるか
- アカウントの権限譲渡が可能であるか
重要なポイントを理解し、適切な代理店を選べるようになりましょう。
費用の説明に納得できるか
代理店を選ぶ際には必ず、費用の説明を受けましょう。
その際に、費用の説明に納得できる代理店であるのかを見極める必要があります。
どのような対応にはどのくらいの費用がかかるのか、予算に対してどこまで対応してもらえるかなど、細かく質問することが大切です。
しっかりとしている代理店であるならば、これまでの実績をもとに適切な費用を提示してもらえるでしょう。
費用に関して抽象的な説明しかもらえないなど、説明に納得できないという場合にはその代理店への依頼は避けた方がいいです。
依頼前に複数の代理店と話す機会を設け、気になる点を事前に相談するといいでしょう。
最低出稿額の制限に問題はないか
代理店によっては広告の最低出稿額に制限を設けているところがあります。
たとえば、最低出稿額20万円となっている場合、10万円分しか出稿しない場合には依頼を受けてもらえません。
自社の予算をもとに最低でもどのくらいの費用を出稿予定なのか、その費用でも受けてくれる代理店があるかをチェックしましょう。
なお最低出稿額を設けていない代理店もあり、それらの代理店では最低出稿額に達しない場合には〇〇万円と固定の手数料を設定しています。
少額から広告運用を始めたいという場合には、最低出稿額に制限がない代理店を選ぶといいでしょう。
幅広いマーケティング施策の相談が可能であるか
幅広いマーケティング施策に対応している代理店を選ぶこともおすすめです。
現代のWebマーケティング手法にはさまざまなものがあり、リスティング広告以外にもSNS広告など自社に最適なマーケティング方法がある可能性があります。
広告運用のプロ目線から最適なマーケティングはないかと相談できれば、自社の可能性や視野を広げることにつながります。
最初からリスティング広告と決めている場合には問題ありませんが、なんとなくリスティング広告という決め方をしている場合にはプロに相談できると安心です。
リスティングに限らず、さまざまな広告・マーケティング施策の実績を持つ代理店を探すといいでしょう。
アカウントの権限譲渡が可能であるか
代理店によっては、広告アカウントの権限譲渡に応じてもらえないところもあります。
アカウントの権限を譲渡してもらえないと、再度広告出稿をする際に新しいアカウントを作らなければいけません。
以前はどのような内容で運用しており、どのくらいの成果が出ていたのかなど、蓄積していたデータが活用できなくなってしまいます。
そのため運用したアカウントの権限を譲渡してもらえるか、あらかじめ確認しておきましょう。
なおYahoo!では規約上の縛りがあるため、権限がそもそも譲渡できないという場合もありますので注意が必要です。
まとめ
ここまでリスティング広告の運用代行について、メリットやデメリットを中心に解説しました。
リスティング広告は、SEO対策なしに検索結果の上位に自社のページを掲載できる強力な方法です。
しかし運用には入札戦略や日々の改善が必要不可欠で、ノウハウがないと難しい側面があります。その点代理店は広告運用のプロであるため、最新の情報をもとに予算内で最大の成果を期待できるでしょう。
本記事を参考に広告運用代行への理解を深め、依頼する際にお役立てください。