ノウハウ

TikTok広告どうやってはじめる?出稿方法や効果を出すポイント

Time 2023年4月24日

 

TikTokは、ByteDanceが提供する動画に特化したSNSです。若者層を中心にユーザー数が伸びており、TikTokを見て商品を購入する人もいるほど影響力を持っています。

 

そんなTikTokに、自社商品やサービスのプロモーションを考えている方も多いのではないでしょうか。

 

本記事では、TikTok広告の出稿方法から効果的な活用方法などを解説していきます。

 

TikTok広告の基本概要

TikTok広告は、TikTokのタイムライン上に広告を出稿できるサービスです。若年層のユーザーが多く、2018年以降日本国内でも多くのユーザーに利用されています。

 

TikTok広告を運用するメリット

TikTok広告を運用することで、以下のようなメリットがあります。

 

  • 若年層へ訴求できる
  • 自然な広告のためユーザーに受け入れてもらいやすい
  • クリエイティブへの反応をもらいやすい

 

TikTokは平均年齢が34歳、日本のユーザーの男女比は、男性が55.2%、女性が44.8%です。中でもメインユーザーが10代が多いため、若年層へのリーチができる媒体です。

 

Tiktokは、投稿内容が面白ければシェアしてもらえます。LINEやInstagram、Twitterにもシェアできるため、再生回数が伸びたり、多くのユーザーに興味を持ってもらいやすいです。

 

TikTok広告は、一般ユーザーが作成したコンテンツ内に自然と広告を入れられます。YouTube広告などに比べるとスキップされにくく、広告としてよりも投稿コンテンツとして見てもらえるのが特徴です。

 

(※)弊社では、25歳〜44歳の未就学児ママを対象に、TikTokの利用に関するオリジナルのアンケート調査を行いました。調査結果をまとめた記事は、こちらからご覧ください!

【2022年12月調査】未就学児ママのTikTok利用率は約2割!ただし利用者の約65%は1日1回以上アクセス――未就学児ママのTikTok利用状況アンケート

 

TikTok広告の課金方式

TikTok広告には、4種類の課金方式があります。詳しい課金方式は下記の通りです。

 

クリック課金型

クリック課金型(CPC)とは、広告がクリックされるたびに費用が発生するシステムです。広告自体の表示回数や動画の再生回数が多くても、クリックされなければ費用がかからないことが特徴です。しかし、クリック単価が高いため、費用対効果は悪くなることがあります。

 

インプレッション課金型

インプレッション課金(CPM)とは、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生するシステムです。広告が表示されなければ費用はかかりません。そのため、ターゲット層にしっかりと広告を表示できれば、費用対効果は高くなるというメリットがあります。しかし、クリックされなくても費用が発生するため、その点は注意が必要です。

 

再生課金型

再生課金型(CPV)は、広告が一定時間以上再生された場合に費用が発生するシステムです。広告が表示された回数が多くても、再生されなければ費用はかかりません。しかし、広告の品質が低すぎる場合は、クリックされる可能性が低くなるため注意が必要です。

 

最適化クリック課金型

最適化クリック課金型(oCPC)は広告がクリックされる度に費用が発生するシステムです。ただし、配信の目的を「コンバージョン数」に設定するとコンバージョンが確定次第、クリック時の単価が調整されるという特徴を持ちます。

 

TikTok広告の種類と特徴

TikiTokの広告は、大きく分けると5種類の方法があります。広告の種類や特徴についてまとめたので、広告運用する際は効果的な手法を選択してください。

 

TikTokの種類と特徴

 

#(ハッシュタグ)チャレンジ

ハッシュタグチャレンジとは、企業が公式動画に対して「#(ハッシュタグ)」をつけて一般ユーザーが参加する広告形式です。参加者が投稿した動画は、自身のフォロワーに表示されるようになるため、もとになる企業動画も拡散されやすくなります。

 

必要な費用は1,000万円程度からと他の広告に比べてコストが高いですが、一般ユーザーも参加しやすいため認知拡大の効果が高いです。

 

起動画面広告

起動画面広告は、TikTokを起動した際に表示される広告です。

 

1,000回の表示につき770円程度の課金が発生し、全体の費用としては500万円程度が必要です。

 

自社サービスなどへのリンクを設置することで、サイト誘導が容易になります。この広告は、フル画面で表示されるため、1社で24時間独占できるのが特徴です。配信できる広告は、静止画か3〜4.9秒の無音動画です。

 

インフィード広告

インフィード広告とは、一般ユーザーが投稿したコンテンツのレコメンド枠に表示される広告です。レコメンド枠とは、Tik Tok画面上でおすすめの動画を表示する機能のことを指します。

 

インフィード広告は、「プロモーション」と表記はされますが、一般ユーザーが投稿した作品と同じように表示されるのが特徴です。

 

そのため、ユーザーに自然とアプローチできます。さらに、ユーザーは「いいね」や「コメント」を投稿できるため、ユーザーのリアクションの確認が可能です。必要な費用は50〜500万円程度で、他の広告形式に比べて比較的安価な広告です。

 

ブランドエフェクト広告

ブランドエフェクト広告とは、3DやARを用いて企業が独自に作成したデジタルエフェクトをTikTokユーザーに体験してもらう広告です。

 

ブランドエフェクト広告は、新商品のプロモーションなどに最適な広告です。たとえば、新商品のリップなどの色味をTik Tok上で再現し、ユーザーに興味を持ってもらうようなプロモーションができます。

 

費用の相場は約380万円となっており、他の広告と比較するとコストパフォーマンスが高いです。

 

ブランドオークション広告

ブランドオークション広告とは、広告の運用中でも予算、クリエイティブ、ターゲティングなどの設定を柔軟に変更できる広告です。「運用型広告」とも呼ばれ、価格は入札額によって変動します。

 

ブランドオークション広告は、管理画面でリアルタイムの成果を確認できるため、キャンペーンの内容をその都度修正して、パフォーマンスを改善できます。

 

さらに、この広告方法を利用すれば、少額から運用できるため、予算に合わせて出稿金額の調整が可能です。出稿した広告の視聴者にリターゲティングもできるので、 プロモーションやマーケティングの目的に合わせて柔軟にアプローチするのに特化しています。

 

TikTok広告の出稿手順

ここからはTikTok広告の出稿手順についてくわしく解説します。

 

アカウント開設とビジネス情報登録

Tik Tok広告を出稿するためには、アカウントを開設しなければいけません。まずは以下の手順でアカウントの開設を行ってください。

 

  1. 「TikTok For Business」から本人確認を行う
    TikTok For Businessをクリックし、メールアドレスまたは電話番号で本人確認を行います。
  2. パスワードの入力
    メールアドレスまたは電話番号を入力したら、任意のパスワードを設定します。認証コード欄の横にある「送る」をクリックします。
  3. アカウント登録
    登録した連絡先に認証コードが届きます。認証コードを入力してアカウントの登録に進みます。
  4. 広告アカウント作成
    広告アカウント作成画面で、必要な情報を入力します。
    求められる情報は会社名や広告を配信する業界、タイムゾーンなどです。
  5. 「登録」ボタンをクリックしてアカウント開設の完了です。

 

ちなみに、すでにTikTokアカウントを持っている場合は「Sign up with TikTok」から簡単に登録ができます。

 

無事にアカウントの開設ができたら、次はビジネス情報の登録をしてください。ウェブサイトのURLや住所などの情報入力が完了したら、アカウントの審査に入ります。審査には約1営業日がかかるといわれています。

 

請求情報の設定

入力が完了したら、請求情報の設定です。TikTokは「自動決済(後払い)」「手動決済(前払い)」があります。どちらもクレジットカードを利用できますが、手動決済の場合はPayPalも対応しています。

———————————————————————
参考:【決済方法のご案内】TikTokオンライン運用型広告、PayPalでの支払いが可能に
———————————————————————

 

広告マネージャーモード設定

TikTok広告マネージャーモードとは、広告を運用するための管理ツールのことです。「簡易モード」と「カスタムモード」の2つから選択できます。

簡易モードは、 効率的に広告作成ができるように簡易化されたモードです。反対に、カスタムモードは企業の広告配信目的などに合わせて自由にカスタマイズが可能なモードです。

 

それぞれのモードはあとから切り替えることができるので、最初はどちらで設定しても問題はありません。

 

CVイベントを設定

CVイベントの設定では、広告の目的を設定できます。簡易モードの場合、3つの選択肢から選ぶことができます。

 

フォロー数や訪問数を増やす「コミュニティインタラクション」、ランディングページなどのサイト流入を狙う「ウェブサイトへの訪問者の獲得」、問い合わせを増やすのを目的にした「顧客リードの生成」から目的に近いものを選んでください。

 

オーディエンスを設定

オーディエンスとは、ターゲット層に的確にアプローチができるようにターゲティングができる設定のことを指します。「カスタムオーディエンス」または「自動オーディエンス」の2つから選択します。

 

なおカスタムオーディエンスは、手動でオーディエンスを選択する方法で、自動オーディエンスはシステムがオーディエンスを見つける方法です。

 

オーディエンスを設定したら、「TikTok」、「Pangle」、「キュレーションAPP」から広告配信する箇所を選びます。(複数選択が可能です。)

 

———————————————————————
参考:How to Create an Ad Group | TikTok Ads Manager
———————————————————————

 

予算設定とスケジュールの設定

TikTok広告では、「日予算」「通算予算」から予算の設定ができます。日予算は1日あたりに消費する広告費用の上限のことです。通算予算は広告キャンペーン全体の費用上限のことを指します。また、合わせて広告配信の開始と終了時期も設定します。

———————————————————————
参考:予算について「Lifetime Budget
———————————————————————

 

広告投稿

設定が完了したら、早速広告の投稿をしてみましょう。TikTokに広告を投稿する方法は、下記の2パターンがあります。

 

  • TikTokアカウントで投稿
  • TikTok広告マネージャーアカウントで投稿

 

TikTokアカウントで投稿する場合は、一般的な方法と同様です。TikTokのアカウントにログインをして投稿します。TikTok広告マネージャーアカウントから投稿をする場合は、作成した動画をそのままアップロードすることが可能です。

 

効果的なTikTok広告運用ポイント

これまで、TikTok広告の出稿手順を解説してきましたが、TikTok広告運用にはいくつかポイントがあります。ここからはTikTok広告の運用ポイントについて解説していきます。

 

スマホ特化の縦型クリエイティブを作成すること

TikTok広告はスマートフォンのフル画面でみられるのが特徴です。ユーザーの大半がスマートフォンアプリで閲覧していることから、制作するクリエイティブは縦型のサイズで制作する必要があります。

 

広告を設定し配信する際には、間違いなく縦型で配信できているかもチェックしてください。

 

テンポよくサービス訴求ができる台本・テキストを用意する

TikTokは15秒〜1分程度の短い動画をテンポよく閲覧できるプラットフォームです。そのため、テンポよくサービスの訴求ができなければユーザーが離脱する原因にもつながります。テンポよくサービスの訴求ができる台本やテキストを準備するようにしましょう。

 

オーガニックのユーザー投稿と錯覚させる広告を作成する

オーガニック投稿とは、一般のユーザーが作成した自然な投稿のことを指します。TikTok広告の特徴は、一般ユーザーが作成した投稿の間に配信できるという点です。

 

そのため、オーガニック投稿と錯覚できる広告が制作できれば、自然とユーザーにみてもらうことができます。

 

TikTok動画の音ハメ技術等を参考にする

音ハメ動画とは、ダンスなど動きのある映像に音楽をはめ込んで編集した動画です。映像と音楽がピッタリ合うようにうまく編集されているため、リズムに合った音ハメ動画はインパクトが大きく印象に残ります。

 

音ハメ動画の中にはバズっている動画もあるので、編集技術などを参考にするのも良いでしょう。

 

冒頭数秒間の離脱率を下げる広告構成にする

TikTokはスワイプすることで簡単に次の動画が閲覧できるようになっています。そのため、冒頭の数秒でユーザーの心を掴むような広告構成にしなければ、離脱されてしまいます。

 

冒頭からユーザーに疑問を投げかけたり、視聴者が強く共感できるような内容を入れ込むなどして離脱率を下げるように工夫が必要です。

 

TikTok広告出稿時の注意点

TikTok広告では、法律や規制を遵守するためにガイドラインが設定されています。

 

業種によって広告出稿可否が分かれる

 

TikTok広告掲載NG集

 

TikTok広告では、プロモーションが禁止されている業種があります。業種によっては広告出稿ができない場合があるため、出稿する前に確認することが必要です。

 

———————————————————————
参考:ブランドコンテンツポリシー
———————————————————————

 

広告出稿後のキャンセル・修正は不可能

TIkTok広告は、出稿の申し込みをした後にキャンセルができません。広告の出稿は先着順で割り当てられるため、一度申し込みをしてしまうとキャンセルや修正ができないので注意しましょう。

 

TikTok広告成功事例

ここからは実際にTikTokを活用して成功した事例を紹介します。

 

事例紹介1:チーズタルト専門店BAKE

TikTok for Bussinessを使って新商品の発表を行い、若年層のユーザーに訴求を実施。そのおかげで、ブランドを広めてくれる潜在層と早期につながりを持つことができたそうです。

 

———————————————————————
参考:TikTok for Business「若年層へのアプローチにより『潜在層』の認知を獲得、将来のBAKE CHEESE TART ファンにつなげる【BAKE】
———————————————————————

 

事例紹介2:きずな出版

自己啓発本などのビジネス書を扱っているきずな出版は、TikTokを活用したおかげで売上アップに成功したそうです。10代〜20代を対象に新刊本の宣伝なども行っています。

 

———————————————————————
参考:TikTok for Business「クリック数は他のSNS広告の約10倍!潜在意識に残る動画広告が書店にまで波及【きずな出版】
———————————————————————

 

まとめ

TikTok広告は、オーガニック投稿のような自然な広告を若年層に訴求できる媒体です。

 

TikTok広告をうまく運用するためには、ユーザーが離脱しないように動画の構成などを工夫することが必要ですが、投稿内容が面白ければ多くの人にシェアしてもらえます。そのため、再生回数が伸びたり、多くのユーザーに興味を持ってもらいやすいのも特徴です。

 

本記事を参考に、自社商品やサービスのプロモーションを行ってみてください。

マムズラボについて

マムズラボは、実務経験3年以上を有するプロフェッショナルが集まるクリエイティブ・マーケティングチームです。生活者目線と確かな経験・スキル、そして1,000名以上の圧倒的なリソースで貴社の課題解決を実現します。

プロジェクト実績

お問い合わせ先

仕事のご依頼・ご相談はこちらから