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【2023年最新版】Instagram広告の特徴や種類、費用についてくわしく解説
2023年3月23日
Instagramは友人や有名人の投稿を楽しむだけでなく、情報収集や商品購入の目的でも利用されています。企業アカウントでは、商品やサービスの販売促進を図るため通常投稿に加えて広告配信も多く利用されています。
そこで本記事では、Instagram広告の特徴や種類について解説します。自社のビジネスでInstagram広告を活用する際の参考にしてください。
目次
Instagramの市場規模について
Meta社の公表数値では、2019年3月時点で日本国内の月間アクティブユーザー数(※)は3,300人となっており、現在ではさらに増えていると推測できます。
引用元:Meta社公式サイト「ニュースルーム」
※月間アクティブユーザーとは、月に1度以上の利用があったユーザーの数のことで、人気度を測る指標として使用されています。
また総務省が2021年に実施した、国内の各SNSの利用調査によると、Instagram利用率は全年代で48.5%となっており、約2人に1人が利用していることになります。
この数値はTwitterの利用率(46.2%)を上回っており、Instagramの人気が伸びていることを表しています。男女別の利用率は、男性が42.3%、女性が54.8%と、やや女性の利用者が多い結果となりました。
引用元:総務省の情報通信政策研究所「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
Instagram広告の特徴と3つのメリットを解説
Instagram広告のメリットは、以下の3つです。
高精度なターゲティングが可能
Instagram広告は、「ターゲティングの精度が高い」ことが特徴です。理由は、InstagramがFacebookアカウントと紐づいているためです。
Facebookは実名登録を原則としているため、年齢や住所、職場、趣味などの個人情報を掲載する人が多い傾向にあります。加えて、ユーザーが閲覧したコンテンツやいいね、コメントなど、SNS上の行動情報を蓄積しています。
これらの情報を元にターゲティングを行うため、ユーザーにピンポイントでアプローチが可能となるのです。
たとえば、「近隣のエリアに住んでいて、子どものいる30代の女性」「健康に対して興味関心の高い20代の男性」など、エリアや年齢層に加え趣味嗜好まで設定することができます。
また、「機械学習機能」によって、Instagram広告を配信したユーザーの反応を元に、コンバージョンにつながりやすいユーザーの属性を分析、抽出するため、配信期間が長くなるほど最適化された広告配信が可能になります。
若年層や女性にアプローチしやすい
Instagramは全世代で利用されているSNSですが、特に利用率が高い年代は、10代(72.3%)や20代(78.6%)です。
また、弊社の独自調査(※)によると20代~40代の未就学児のママはなんと90.8%がInstagramを活用していました。
アパレルや美容、グルメ、ダイエットなど、若年層や女性の利用者が多く、画像や動画で魅力を伝えやすい業界では、「Instagram広告が効果的な集客や販売促進手段」といえるでしょう。
引用元:総務省の情報通信政策研究所「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
(※)弊社では、25歳〜44歳の未就学児ママを対象に、Instagramの利用に関するオリジナルのアンケート調査を行いました。調査結果をまとめた記事は、こちらからご覧ください!
【2022年11月調査】インスタを見るのは21時台が最も多い!未就学児ママのInstagram利用状況アンケート
少額から広告を開始できる
Instagram広告は、最低1ドルから出稿が可能です。
自社で予算や配信期間を設定でき、「1日あたりの予算」と「期間ごとの通算予算」のどちらかを選択し、広告を配信します。設定した予算を超過した時点で、自動的に広告が停止する仕組みです。
少ない予算でプロモーションを行う場合や、細かく広告のテストを行う場合にも適しています。
また、途中で予算や配信期間の変更、クリエイティブの差し替えなども可能なため、広告実績を元に柔軟な施策の改善が可能です。
Instagram広告の配信場所
Instagramでは、広告の配信面(配信される場所)が7つあり、各配信面で特徴が異なります。広告の目的に適した配信面を選択することが重要です。
フィード
フィードとは、Instagramを開いた時に最初に表示され、フォローしているユーザーが投稿した写真や動画を閲覧できる画面です。
フィードは多くのユーザーに利用されているため、ブランドや商品の認知度に適しています。
ストーリーズ
ストーリーズは、日常生活の写真や動画のシェアに活用されています。フィードとは異なり、投稿が24時間で自動消去されるため、リアルタイム性の高い情報を求めるユーザーが多いことが特徴です。
また、友人や知人の生活をより近くで感じられる場所として認知されており、企業やブランドとユーザーの心理的な距離を縮められる配信場所とも考えられています。
リール
リールは、最大90秒のショート動画を投稿できる場所です。フォローやフォロワーに関係なく投稿が表示されるため、拡散力が高いことが特徴です。
近年はショート動画の需要が高まっており、より多くのユーザーへリーチを目的としている、ブランドや商品の宣伝に適しています。
発見タブ
一人ひとりの興味や関心に合わせた、おすすめの投稿が表示される場所が発見タブです。コンテンツの閲覧履歴やいいね、コメントなどの情報を元に、各ユーザーにとって最適なコンテンツを表示しています。
発見タブでは、新しい情報を求めているユーザーが多いため、ブランドや商品の認知を促し、新たな顧客層にアプローチできる配信場所です。
【最新版】新たに追加された配信場所
上記の項目に加えて、「ショップ」「Instagramプロフィールフィード」「Instagram発見ホーム」の3つの場所で、広告の配信が可能になりました。
ショップ
ショップタブでは、ユーザーの興味関心に基づいて、おすすめの商品が一覧表示されます。気になる商品をクリックすると、商品の詳細を確認したり、外部サイトから商品を購入ができるだけでなく、友人や家族におすすめ商品をシェアすることも可能です。
購買意欲の高いユーザーが多いため、販売促進がしやすい配信面といえます。
Instagramプロフィールフィード
Instagramプロフィールフィードとは、「特定のユーザーのプロフィールにアクセスした時に表示される」ものです。プロフィールに表示される投稿と投稿の間に、広告を差し込むことができます。
Instagram発見ホーム
発見ホームとは、「発見タブ」を最初に開いた時に表示される画面のことを指します。
発見タブと異なる点は、「広告が表示される位置」です。
発見タブでは、ユーザーが投稿をスクロールしてはじめて広告が表示されますが、発見ホームでは、発見タブを開いた最初の画面に広告が表示されます。
発見ホームへの広告配信では、ユーザーに視聴されやすい位置に広告が表示されるため、ブランドや商品認知の可能性が高まります。
Instagram広告は全部で6種類
Instagramで配信可能な6種類の広告について、特徴を解説します。
シングル広告
シングル広告とは、1つの写真や動画のみの広告です。フィードやストーリーズ、リール、発見タブなどで、幅広く使用できます。
シンプルであるため、広告感が薄く、ユーザーに受け入れられやすい傾向にあります。認知拡大を目的とする場合は、シングル広告を利用しましょう。
カルーセル広告
カルーセル広告は、複数の画像や動画で構成されている広告のことです。最大10点までの画像や動画を使用できます。
自社商品の利用シーンの訴求や、複数の商品をまとめて紹介する際に役立ちます。
リール広告
リール広告は、ショート動画が投稿されている「リール」に配置される広告です。「リール」「発見タブ」「プロフィール画面のリールタブ」「フィード」の4箇所に広告表示が可能なため、さまざまな経路からユーザー流入を期待できます。
興味を引く動画広告を制作することで、多くの人に拡散が可能です。
ストーリーズ広告
ストーリーズ広告は、デフォルトでフルスクリーン表示になるため、インパクトや没入感のある動画で読者を引き込むことができます。
ちなみに、通常のストーリーズ投稿は24時間で自動消去されますが、ストーリーズ広告は自動消去されることはありません。
コレクション広告
コレクション広告は、メインとなる写真や動画を一つ指定し、その下に複数の写真や動画を表示させる広告です。
カルーセル広告では、複数の写真や動画を閲覧する際にはスワイプが必要ですが、コレクション広告は、一画面で複数の写真や動画の表示が可能です。
また、Facebook広告アカウント内に商品データを登録して管理する「カタログ」機能を利用することで、複数の商品データを一括管理して広告配信に使用することができます。
以上の通り、商品やブランド製品の販売促進に適しているのが、コレクション広告です。
発見タブ広告
発見タブでは、積極的に新しい情報を求めるアクティブなユーザーが多く、「コンテンツに興味を持ちやすい」という特徴があります。
発見タブ広告によって、興味関心の高いユーザーにピンポイントでアプローチできるため、閲覧される可能性が高いといわれています。
Instagram広告の課金体系
Instagram広告の課金体系は、4つに分類されます。
広告の利用目的に合わせた課金体系を選択することで、費用対効果の高い広告施策が実現できます。
インプレッション課金(CPM課金)
CPMは「Cost Per Mille」の略で、Instagram上で広告が1,000回表示される度に料金が発生する課金体系です。
広告の表示に特化しており、主に企業やブランドの認知拡大の目的で使用されています。
CPM課金は、ユーザーがアクションを起こさなくても料金が発生するため、広告単価は低い傾向にあります。
クリックやコンバージョンにはつながらない可能性があるため、ユーザーに具体的なアクションを求める場合は、他の課金体系を利用しましょう。
クリック課金(CPC課金)
CPCは「Click Per Mille」の略で、クリックの回数に応じて料金が発生する課金体系です。
広告をクリックし、Webサイトやサービス紹介ページなどに画面が遷移したタイミングで課金されます。インプレッション広告とは異なり、広告が表示されてもクリックされない限り、料金は発生しません。
CPC課金は、自社サイトへの誘導や商品の販売促進に向いています。CPM課金と比較して認知拡大の効果は薄いですが、コンバージョンにつながりやすくなります。
動画再生課金(CPV課金)
CPVは、「Cost Per View」の略で、動画が再生される度に課金される仕組みです。
動画の長さが15秒未満の場合は最後まで再生された時、15秒以上の場合は15秒以上再生された時に課金されます。途中でスキップや離脱をされると、料金は発生しません。
CPV課金の広告は、商品に対する理解や興味を深め、ユーザーの購入意欲を高めることに適しています。他にも、ブランドイメージの定着に使用されることがあります。
アプリインストール課金(CPI課金)
CPIは、「Cost Per Install」の略で、アプリがインストールされる度に料金が発生する課金体系です。アプリのインストールは、クリックや動画再生と比較して、ハードルの高いアクションであるため、広告単価が高くなります。
一般的に、CPI課金は自社製のアプリ利用者の増加を促進する目的で利用されています。
アプリのインストールを目的とする分、「すぐにアンインストールされる」「継続して利用してもらえない」などのリスクが伴うことを忘れてはいけません。ユーザーが離脱しないように、アプリの継続利用率を向上させる施策も必要になります。
Instagram広告の相場費用
Instagram広告の相場は、ひと月に10万円程度が目安です。
あまりに広告費用が少ない場合、必要十分なユーザー数にリーチできない可能性があります。広告の効果検証を行うためにも、10万円程度は広告費用に使用しましょう。
月に10万円という金額はあくまでも目安であるため、広告の利用目的や企業の規模に合わせた予算を設定してください。
Instagram広告の課金体系ごとの単価は、概ね以下の数字が目安となっています。こちらを参考にして、広告予算を決定してください。
- クリック課金(CPC):40円~100円/1クリック
- インプレッション課金(CPM):0.5円~1円/1表示
- アプリインストール課金(CPI):100円~250円/1インストール
- 動画再生課金(CPV):4円~7円/再生1回
まとめ
Instagramは、ターゲティングの精度が高く、若年層や女性にアプローチしやすい広告媒体です。Instagram広告では、「予算」「配信期間」「配信面」「種類」を自由に決定できるため、柔軟な広告施策を実施できます。
また企業やブランドの認知拡大、販売促進など、目的に沿った配信方法も選択することできるので、ぜひ積極的にInstagram広告を活用しましょう。