ノウハウ
SNSマーケティングを行うメリットは?効果的な運用方法と具体的な事例
2021年5月10日
多くの企業が取り組んでいるSNSマーケティング。SNSマーケティングを行うことで得られるメリットとデメリット、主に利用されているSNSの特徴、効果的な運用方法とSNSを上手く活用したSNSマーケティングの事例などを紹介します。
多くの人々が日常の一部として利用しているSNS。そんなSNSを使って、企業のPRやブランディングを図る「SNSマーケティング」は、今や多くの企業が取り入れています。
目次
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、Facebook・Twitter・Instagram・LINEなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用したマーケティング手法のことです。主に企業や商品・サービスなどの認知度や好感度の向上を図り、顧客の購買を促すデジタルマーケティングの一種です。効果的に活用すれば、SNSを使ってブランド価値の向上も期待できます。
主なSNSとその特徴
スマートフォンの普及と共に、さまざまなSNSがリリースされています。その中でも特に人気の高いSNSとそれぞれの特徴についてご紹介いたします。
Facebookは世界的に見て利用ユーザーが最も多いSNSで、実名での登録が必要であることから、ビジネスシーンでの利用も多くユーザーからの信憑性が高いことが特徴です。
「Facebookページ」機能では企業やサービスに特化した情報発信のページを制作することが可能で、ホームページのような使い方が可能です。
コミュニケーションツール「Messenger」機能を使えば気軽に利用ユーザーとのチャットが可能なため、お問い合わせなど顧客と対でコミュニケーションを取ることができます。また、イベント検索機能は他のSNSにはないFacebook独自の機能で、セミナーや説明会などの集客効果が期待できます。
日本では10代のユーザー数が少なく若年層へのマーケティングは不向きな反面、30代~40代を中心に多くのビジネスシーンで使われています。
国内でのユーザー増加は頭打ちの傾向にありますが、世界的にみるともっともメジャーなSNSであるため、インバウンドマーケティングにも有効です。
TwitterはLINEに次いで日本国内で2番目に利用ユーザーが多く、140文字以内のテキストベースが投稿できるリアルタイム性の高いSNSです。
匿名で登録が可能であること、テキストのみで投稿できることから投稿のハードルが低く、ユーザー同士で情報をシェアするリツイート機能が盛んに使われているため拡散力の高いことが特徴です。
Twitterの拡散力を利用した「フォロー&リツイートキャンペーン」など、キャンペーンとの相性も良いため多くの企業でSNSマーケティングの一環として取り入れられています。
主に利用するユーザーは10代~20代と若年層がメインですが、30代以上の層にも多く使われています。Twitterはキーワード検索が可能なためリアルタイムで情報を知りたい時など情報収集ツールとしての利用も多く見られます。
InstagramはそのほかのSNSに比べ女性利用率が高いSNSで、写真や動画をメインに投稿ができるため、視覚アプローチが有効なファッション・インテリア・グルメなどのジャンルとの相性が良いのが特徴です。
ハッシュタグでの検索が主であることから、若年層を中心にショップ・商品などを検索エンジンではなくInstagramのハッシュタグを使って調べる、いわゆる「タグる」人が増えています。
ECサイトと連携できるショッピング機能を活用すれば、投稿からそのままユーザーに商品を購買してもらえるため、売上アップに繋げることも可能です。
「インスタグラマー」と呼ばれるインフルエンサーの活動も盛んで、フォロワーの多いインフルエンサーを起用して企業や商品のPRを行うインフルエンサーマーケティングは、ブランド価値の向上や新規ファン獲得などが期待できます。
LINE
LINEは国内でもっとも利用ユーザーが多いSNSで、手軽に使えるメッセージや電話機能がメインのためコミュニケーションツールとして10代~60代と幅広い世代に利用されています。
ショップやブランドのLINE公式アカウントの開設が可能で、ターゲットユーザー層が幅広いことからSNSマーケティングに利用する企業も年々増え続けています。
メッセージの開封率がメルマガと比べると圧倒的に高く、気軽により確実にユーザーに情報を配信することが可能です。
メッセージ配信機能の他にも、1対1でメッセージのやりとりが可能な機能や、デジタルポイントカードの設置など、既存ファンへのアプローチや囲い込みが期待できます。
AI機能を活用したチャットボットの制作も可能で、お問い合わせ窓口や顧客管理として活用する企業も多くみられます。
SNSマーケティングのメリット
SNSマーケティングには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
広告宣伝費の削減
SNSを自社でうまく運用すれば、大きな予算をかけずに、自社のサービスや商品を多くのユーザーの目に届けることが可能になり、広告宣伝費の削減へとつながります。SNSマーケティングでは、幅広い層へのアプローチが可能です。そのため、今までは認知がされていなかった新たな層へのアプローチも可能で、新規ファンの獲得として有効的です。
また、SNSの大きな特徴としてコメントやDMで気軽にユーザーとコミュニケーションが取れるため、新規ファン・既存ファン問わずより身近な存在となり、ファンの囲い込みにもつながります。
ブランディング効果、イメージアップ
ユーザーにとって有益な情報を発信し、多くに支持されるインフルエンサーに情報を拡散してもらうことで、認知度だけでなく信頼度にも繋がり自社やサービスの価値向上、ブランディング効果も期待できます。
さらに、企業理念や取り組みなどを発信することでイメージアップへと繋がり、新規採用にもよい影響を与えるなども考えられます。
SNSマーケティングのデメリット
気軽に取り組めて様々な効果が期待できるSNSマーケティングですが、いくつかデメリットもあります。
すぐに効果が期待できない
SNSマーケティングは、一般的に、運用開始から集客の効果が期待できるまで時間がかかります。
多くのユーザーにアカウントを見に来てもらい、ファンを獲得する必要があるため、最低限の発信・運用期間が必要となってきます。最低でも3ヶ月〜半年ほど様子をみましょう。
なるべく早くSNSを集客ツールとして機能させたい場合には、SNS広告の運用やインフルエンサーマーケティングを取り入れると効果的です。
運用の負担
開設自体は無料で気軽に取り組みやすいSNSマーケティングですが、開設後のアカウントの運用は、運用担当者を決めて日々地道にコツコツと取り組む必要があります。ユーザーからのコメントへの対応なども大切です。短期間では大きな効果を出すことは難しいため、運用負荷の観点で取り組みに消極的になるパターンも少なくありません。
炎上リスク
SNSの拡散力は、SNSマーケティングにおいて大きなメリットでもありますが、デメリットでもあります。
マイナスイメージの拡散力も強いため、炎上をすると瞬く間に広がってしまい、一度拡散された情報はそのまま根強く残ってしまいます。
不適切な発言だけでなく、思わぬところから炎上を引き起こすことも少なくないため、運用担当者にはWeb上でのコミュニケーションに長けた人材を配置することが必要です。
SNSマーケティング運用方法
実際にSNSマーケティングを取り入れるためには、どのような運用方法があるのでしょうか。具体的な例をご紹介いたします。
方法1.自社で運用
自社の人材でSNSの運用担当者を割り当てて運用するか、もしくは新規でSNSマーケティングのスキルを持った人材を新規採用することで自社運用を行います。
自社で運用する場合は担当者の育成など業務増加など時間コストがかかりますが、自社のサービスへの理解や知識が豊富なため発信や企画などが行いやすいです。
方法2.運用を委託する
SNSマーケティングをサービスとして提供している企業、または個人事業主に運用代行を委託する方法です。
業務委託費が必要になりますが、SNSマーケティングに特化した運用の知識やアイディア、経験が豊富なため具体的な施策や成果を出しやすい傾向にあります。
方法3.運用コンサルを受ける
SNSマーケティングのコンサルティングを提供している企業、または個人事業主からコンサルを受けて自社で運用を行う方法です。
SNSマーケティングの知識やスキル、アイディアを提供してもらうことで完全に運営を委託するよりもコストを削減できるうえに、自社の人材育成にも繋がります。
SNSマーケティング事例
SNSマーケティングの活動方法について、実際の企業アカウントの事例をもとにご紹介いたします。他社の取り組みなどを参考に、上手く運用に取り入れてみましょう。
インフルエンサーPR:レカロキッズ
フォロワー数の多いインスタグラマーを起用しての商品のPR。インスタグラマーのファンに投稿を見てもらい商品とブランドの認知度アップ、さらにコラボをすることで「あの人が紹介していた商品」と信頼性やブランド価値の向上へも繋がります。
また投稿自体のいいね数やコメント数が多ければ、高いコンバージョンが期待できるためハッシュタグ検索の際に投稿の上位表示が可能になります。
https://www.instagram.com/p/CKBgcCRg7Du/
広告運用:マクドナルド
マックフライポテト全サイズ「リツイートが多かったら150円」「いいねが多かったら180円」キャンペーンを実施。
150円と180円であれば150円になって欲しい!となるユーザー心理を上手く利用して、広告プロモーションでありながら多くのリツイート数を獲得したマクドナルドの広告です。
Twitter広告の仕組み上、リツイートで拡散表示された分は広告費がかからないため、より少ない広告費用で多くのユーザーの目にツイートを届けることに成功した事例です。
https://twitter.com/McDonaldsJapan/status/1029955917838725120?s=20
キャンペーン実施:レカロキッズ
フォロワー限定モニター募集キャンペーンを実施。新商品の発売に先駆けてInstagramでモニターの募集をすることで、商品の宣伝効果が期待されます。
応募条件にフォロワー限定として新規フォロワーの獲得、応募のためのコメントによるコンバージョンアップを目的としています。
当選したモニター者に個人のアカウントで商品をレビューしてもらうことで、さらなる宣伝効果が生まれます。
https://www.instagram.com/p/CJ8dGbyJkO5/
まとめ
日々、新しい機能がアップデートされるSNSでは、今までにないデジタルマーケティングの可能性がまだまだあります。
多くの企業が取り入れているSNSマーケティング。すぐに集客効果が期待できるわけではありませんが、今からでも戦略的にコツコツ発信を続ければ、企業にとっても貴重な資産性のあるアカウントへの成長も期待できます。