用語解説
肖像権とは
2021年6月16日
肖像権について、「肖像権の範囲とは?」「肖像権を侵害するとどうなる?」など疑問に生じやすいポイントを解説します。
目次
肖像権とは
肖像権とは、無断で容姿の写真を公表されたり利用されたりすることがないように定められた権利です。ただし、肖像権は法律によって定められたものではなく判例により認められた権利。刑事罰はなく権利の及ぶ範囲には不明確な部分もあります。
肖像権にはプライバシー権とパブリシティ権という2つの側面があります。
プライバシー権
プライベートな姿を勝手に撮影されたり公表されたりしたときに主張できる権利です。人格権・プライバシー権が基礎となっていて古くから認められている権利です。
パブリシティ権
テレビCMや雑誌広告などでは俳優やタレント、芸人などが多数起用されています。知名度や好感度が高い人物が宣伝することで商品の売上アップを狙っているのです。著名人は、その肖像や氏名そのものに経済的価値があると考えられています。肖像や氏名の力によって生まれる利益を独占するための権利をパブリシティ権といい財産権が基礎になっています。
こんな場合はどうなる?肖像権に関するギモン
友だちの写真を無断で掲載した
掲載するまえに許可をとっていなければプライバシー権の侵害になるおそれがあります。
自分で撮影したアイドルの写真を自身のホームページに掲載した
芸能人の肖像や氏名はそれ自体に経済的価値があるので利用の方法によってはパブリシティ権の侵害になります。肖像権を侵害し民事裁判で起訴された場合、使用差し止めや損害賠償請求を受けることもあります。うっかりミスで肖像権を侵害してしまった…なんてことにならないよう日頃から意識しておくことが大切です。