ノウハウ

ママ向けWebデザイン制作のポイント7つと、過去実績を紹介

Time 2024年2月5日

 

女性は多くの情報を基に、直感的・感覚的な感情を経ながら購買意思決定を行う傾向があり、ECサイトやリアル店舗内でも様々な商品を吟味しながら買い物を行います(※1)。

 

そのため、子育て中のママに向けたWebサイト制作にあたっては、直感的・感覚的な感情を想起させ、サービスや商品を見比べられる要素を含んだデザインが大切です。

 

この記事では、ママに向けたWebデザインに関して、制作する際のポイントとあわせて成功事例を紹介します。

 

ママに響くデザインとは

 

サービス・商品のビジュアルとターゲットの興味関心を合致させることはマーケティング面でよく見られる戦略です。ママは家具、家電、食品、日用品、子どもの学校・習い事などの消費(購買)決定権を多く持つため(※2)、ママがターゲットのサービス・商材においては、ママ好みのデザインを採用するケースが多く見られます。

 

弊社のこれまでの経験から申し上げると、ママのデザインの好みは、ママ自身が使用するサービス・商品が対象の場合、個人の趣味嗜好やライフスタイル等で左右されます。

 

ただし子どもに関連するサービス・商品が対象の場合、自身の子どもの年齢とともに変化する傾向があるようです。

 

ベビー~未就学児の場合は「ナチュラル」「やさしさ」「手づくり・手書き感」「あたたかみ」「あどけなさ」などが感じられるデザインが好まれるようです。小学生の場合は「元気」「やんちゃ」「理知的」「清廉」「シンプル」「整っている」などが感じられるデザインが受け入れられやすい印象です。

 

そのほかのポイント例は、「ママ向けのデザインはこう作る!制作のポイントと流れ・成功事例を紹介」でもご覧いただけます。

 

 

ママ向けWebデザイン制作のポイント7つ

 

ここからは、ママに向けたWebデザインを制作するポイントを6つ解説します。

 

  1. サービス・商品をイメージできる画像
  2. イラストやあしらいは「手書き」「走り書き」「線画」
  3. カラーは「ピンク」「ラベンダーカラー」「スキンカラー」「オレンジ系」
  4. 見てほしい部分を強調する
  5. ママ向け表現のキャッチコピー
  6. ユーザーボイスを掲載する
  7. サービス・商品のバリエーションを提示する

 

1.サービス・商品をイメージできる画像

女性は多くの情報を基に、直感的・感覚的な感情を経ながら購買意思決定を行う傾向があります(※1)。購買決定の後押しとなる情報を多く伝達することが重要となるため、商品そのものや使用感をイメージできる画像を用いましょう。

 

なお動画は静止画の30倍の情報量を持つ(※3)といわれており、一度に受け取れる情報量が多いため、テキストよりも動画を用いるまたは、画像を多く使用することをおすすめします。

 

  • 実際に利用しているシーン(ママと子ども、ファミリーなど被写体もセットで)
  • 実際に利用した後の状況・状態をイメージできるもの(生活の質が向上している様子等)
  • サービス・商品の魅力や強みが伝わるもの
  • 理想を叶えられるか
  • どのようなメリットを得られるのか

 

2.イラストやあしらいは「手書き」「走り書き」「線画」

 

イラストやあしらいなどは「手書き」「走り書き」などラフで崩したタッチのものや、英文字の筆記体、シンプルな主線で構成された「線画」が長らくトレンドです。

 

これはママ向けデザインにおいても同様で、デジタルや機械的なテイストで完結しているものより、人の手が加わったことが直感的に理解できるフリーハンド感が好まれる傾向です。

 

フリーハンド感のあるデザインは印象が柔らかく、自然で、ストレスを感じさせない雰囲気を持ちます。温かみや親しみのみならず、視覚的な優しさを伝えることにも優れています。

 

また手書きや走り書きの要素を取り入れることで、デザインが単調にならず、ブランドやコンテンツに独自性や魅力を与えるクリエイティブ性が付与される面もあります。

 

3.カラーは「ピンク」「ラベンダーカラー」「スキンカラー」「オレンジ系」

 

カラーは、「ママ」「お母さん」などの単語から想起されやすい「ピンク」「ラベンダーカラー」「スキンカラー」「オレンジ系」の暖色を中心に、柔らかく優しい色や、落ち着いた色だと、ターゲットがサービス・商品に親近感を持ちやすくなると思われます。

 

なお色にはそれぞれ視覚的効果があり、彩度が高いと華やかで元気な印象に、低い色は落ち着きがありシックな印象になります。

 

また色単体にはそれぞれに象徴やカラーイメージがあり、ターゲットに与えたいイメージから逆算して色を決めることもよくある手法です。

 

▼色の象徴・カラーイメージ(※4)(※5)

アクティブ、情熱的、達成感、自信、生命力、闘争心、情熱、危険、興奮、暑い、吸い込まれる、怒り、爆発、圧力、恋、活動的、動き、派手、相、生命、勇気、喜び、燃える、争い
軽さ、注意、嫉妬、明朗、快活、躍動、のどか、若さ、全身的、ゆるみ、スピード、不安、危険、緊張、軽率、華やか、柔らかい、愉快
調和、さわやかな、平穏、若さ、平和、新鮮さ、おだやか、安息、安全、やすらぎ、幸福、豊かさ、生命力、健康、すっきりした、自然、未熟、清潔、静的
平和、誠実、冷たい、涼しい、集中、清潔、憂鬱、孤独、静寂、解放感、眠り、知性、精神、深さ、悲しみ、失望、平和、気持よい、不安、純粋、安息、温和、安楽
上品、女性的、厳粛、神秘、妖艶、高尚、優雅、魅力、不良、あでやかさ、女性的、田舎者、うぬぼれ、孤独、複雑さ、不安、永遠、不吉、エキゾチック、豪華さ、高級
清潔、純真、正義、平和、はじまり、孤独、空虚な、軽い、清潔さ、たよりない、空虚、可能性、軽い、真理、虚脱感、潔癖、純潔、明るい、冷たい、派手、新らしい、味気ない、理知的、威厳、放心状態、薄情
高級、シック、清貧、重厚、陰鬱、不安、死、不気味、陰気、カ、悪、重々しさ、孤独、沈黙、暗さ、さみしさ、自信、男性的、極限、絶対的、拒絶、厳粛、豪華さ

 

4.見てほしい部分を強調する

Webサイトを構成する要素のうち、ママに見てほしい部分は視覚的に強調しましょう。視認性が高まるうえ、強調か所に含まれている情報が伝わりやすくなります。

 

  • 見出しはもっとも視認性が高いといわれる13文字前後で区切る
  • テキストは太字や下線、色変えを用いて視覚的に目立たせる
  • 画像の被写体の中で、サービスや商品が写っている部分にラインを引いたり囲ったりする
  • モーションやパララックスなど動きの要素を実装する

 

5.ママ向け表現のキャッチコピー

キャッチコピーもママ向けに作成することで、Webサイト全体のメッセージが統一され、ターゲットがWebサイトの記載内容と自分自身を結び付けやすくなります。

 

基本はママのターゲット属性を定めたうえで、課題・悩み・ニーズと、それらを解決できる解答で構成していきます。

 

なお専門用語を避け、どの年代の方にも通じる分かりやすい言葉や数字を用い、端的にまとめましょう。詳しくは「ママ向けのキャッチコピーとは?子育てママに響く言葉や選ばれる工夫を紹介」にてご紹介しています。

 

▼ママ向けキャッチコピー作成時の注意点

  • ママのターゲット属性を絞る
  • ママの課題、悩み、ニーズを把握する
  • ママに伝えたいメッセージや要素を絞る
  • ママの4面性に配慮する

 

6.ユーザーボイスを掲載する

 

ママがターゲットの場合、女性の消費行動において重要な「商品を使用した新しい生活が想起できること」「自分のための商品であると分かること(自分事化)」「ほかの人も使っていること」などがイメージできる画像・動画・テキストなどをデザイン要素に使用できると有用だと考えられます。

 

Webサイトの中に、先行購買者・利用者のリアルな体験談や商品レビューなどのユーザーボイスがあると、ママからの信頼度が増加します。

 

サービス・商品の使用感を明確にイメージさせることができるうえ、「ほかの人も使っていること」を直感的に伝達させることができます。

 

なおWebサイトに掲載できる適切なユーザーボイスがない場合、弊社でサービス・商品の試用モニターを起用し、適切なユーザーボイスを回収することも可能です。モニターではなくインスタグラマーやインフルエンサーに試用を依頼するご相談も承っております。詳しくはお問い合わせください

 

7.サービス・商品のバリエーションを提示する

女性は多くの情報を基に、直感的・感覚的な感情を経ながら購買意思決定を行う傾向があります(※1)。

 

ECサイトやリアル店舗内でも様々な商品を吟味しながら買い物を行うため、直感的・感覚的な感情を想起させ、サービスや商品を見比べられる要素を含んだデザインが大切です。

 

つまりプラン違いやセット販売、割引情報などを提示し、販売パッケージにバリエーションを持たせ、サービスや商品を見比べサービスや商品を見比べられる場所をWebページ内に設けます。

 

購買決定できないほど迷わせるのではなく、1つのWebページ内では訴求するサービス・商品を1つに絞ることがポイントです。

 

ママ向けWebデザインの事例

ここからはママ目線を意識したWebデザインに関して、当社の制作事例をご紹介します。

 

スマートプラス少額短期保険株式会社様 妊婦さんのための保険「母子保険はぐ」

 

スマートプラス少額短期保険株式会社が取り扱うマタニティーママ向けの保険商品「母子保険はぐ」のWebデザインを企画から担当いたしました。

 

全体的に落ち着いた配色を用い、出産前後の悩みに寄り添った動画や写真を取り入れ、ママの興味関心を想起させる構成になっています。

 

制作するにあたり、出産を控えた数名のマタニティーママに対して商品の魅力や好みのデザイン・トンマナなどを調査し、得た意見を企画に反映。その結果、よりユーザー目線を意識したWebデザインとなりました。

 

【参考サイト】母子保険はぐ|スマートプラス少額短期保険株式会社

 

キャリママ様「コーポレートサイト」

 

「ママの力を、社会に。」をキャッチコピーに掲げた、株式会社キャリママのコーポレートサイトを制作。

 

「女性の力を社会に活かし、顧客満足の高いサービスを」という理念を掲載し、ママのもつ高いコミュニケーションスキルや丁寧さを活かした事業展開をアピールしています。

 

またサイトのデザインカラーはピンクを基調とし、ママのいきいきと働く姿が感じられる写真なども掲載。女性らしさや温かさの感じられるコーポレートサイトとなりました。

 

【参考サイト】キャリママ|株式会社キャリママ

 

株式会社LIXIL住宅研究所様「アイフルホーム LP」

こども目線・こども基準の家づくりを得意とする「アイフルホーム」のランディングページを企画から制作。

 

親しみやすくデフォルト色の強いオリジナルキャラクターを用い、オリジナル診断を展開することで、ママへの訴求を意識したデザインに仕上げてあります。

 

またデザイン内では、アイフルホームの商品やキャンペーンの魅力を伝え、情報濃度の高い構成を意識しました。

 

【参考サイト】アイフルホーム|株式会社LIXIL住宅研究所

 

まとめ

子育て中のママに向けたWebサイト制作にあたっては、直感的・感覚的な感情を想起させ、サービスや商品を見比べられる要素を含んだデザインが大切です。

 

サービス・商品の魅力や強みも盛り込みながら、ママの興味関心を惹く構成を意識すると、コンバージョンに貢献できるはずです。なお弊社では、ママ向けのWebデザインを得意としておりますので、是非お気軽にお問い合わせください

 

【参考・引用】

※1…明治大学 商学部 第49回 商学論「購買プロセスの観点から見た男女の購買行動の差異に対する一考察(2018)」
※2…株式会社MaVie「消費における女性の購買意思決定権に関する調査結果報告(2021年)」
※3…愛知大学法科大学院 教授 伊藤 博文「文字から画像,そして動画へ 」
※4…DICカラーデザイン株式会社「カラーイメージを味方につける」
※5…一般社団法人 可視化情報学会 柳瀬徹夫「可視化情報Vol.17No.64(1997年)色のイメージ(色彩感情)

 

 

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