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ママ向けのキャッチコピーとは?子育てママに響く言葉や選ばれる工夫を紹介

Time 2023年12月20日

ママ向けのキャッチコピーとは?子育てママに響く言葉や選ばれる工夫を紹介

 

子どもやファミリー向けのサービスや商品を販売するとき、強みや魅力を伝えるため広告やマーケティングコンテンツで使用する「キャッチコピー」が必要です。

 

キャッチコピーの力は大きく、古くからテレビCMや新聞などの広告で用いられてきました。現在では広告のみならず、InstagramをはじめとするSNSやECサイトなどWeb戦略上においても重要視されています。

 

この記事では、効果が狙えるキャッチコピーの条件や、ママ向けのキャッチコピーを作るポイントについて解説していきます。

 

 

キャッチコピーとは

キャッチコピーは、ターゲットが魅力を抱く言葉や独創性の高いフレーズを用い、訴求したいモノやサービスを表現する15文字前後のフレーズです。「キャッチフレーズ」「ヘッドライン」「宣伝文句」「惹句(じゃっく)」と呼ばれることもあります。

 

”キャッチコピーまたはキャッチフレーズとは、主に商品や作品の広告など、何らかの告知や宣伝に用いられ、謳い文句や煽り文句となる文章で、広告コピー(広告文)の一部である。”
引用:Wikipedia「キャッチコピー」

 

キャッチコピーの主な役割5つ

キャッチコピーは、サービスや商品を売り込む上で欠かせない要素です。魅力的で効果的なものであれば、サービス・商品の印象を強化し、ターゲットの購買意欲を高めることができます。

 

類似商品との差別化を図るのにも効果的で、自社製品の強み・魅力を伝える手段としても重要なものと言えるでしょう。

 

▼キャッチコピーの主な役割5つ

  1. 注意喚起:ユニークな言葉や表現を用い、興味を引きつける
  2. 記憶に残す:覚えやすく、印象的なフレーズを用い繰り返すことで記憶に残す
  3. 強み・特徴を伝える:オリジナリティやプレミアム感を強調し、商品やサービスを端的に伝える
  4. コミュニケーション補助:キャッチフレーズとサービス・商品が関連づくことで、ターゲットとのコミュニケーションが円滑になる
  5. 購買意欲の喚起:キャッチフレーズとサービス・商品が関連づくことで、ターゲットが購買行動に移すきっかけを与える

 

 

効果が狙えるキャッチコピー、5つの条件

 

効果が期待できるキャッチコピーを作るには、どのような条件を踏まえておくとよいのでしょうか。ここでは、選ばれるキャッチコピーを作成するためのポイントを5つ挙げ、くわしく解説していきます。

 

▼効果が狙えるキャッチコピー、5つの条件

  1. ターゲットが明確である
  2. 要点を絞る
  3. 理解しやすい
  4. お悩み解決表現が盛り込まれている
  5. サービス・商品の実態と合致している

 

1.ターゲットが明確である

ターゲット設定は、顧客を理解・把握したうえで戦略を展開するための基本です。ターゲット設定を行うことで、自社の強みを最大限に生かしながら、顧客のニーズに応えるサービスや商品を提供できます。優れたキャッチコピーは、ターゲット設定が明確です。

 

▼消費(購買)決定権を持つ人物の見定めも重要

引用:C Channel株式会社 mamatas labo「「夫婦どちらが決めてる?」調査(2021年) 」

 

消費(購買)決定権とは、商品やサービスを購入する際に持つ決定権のことを指します。ファミリー層対象の商品やサービスにおいては、家庭内で誰が消費決定権を持つかの見定めも大切です。

 

たとえばプチプラ家電や食材、日用品などの消費決定権をもちやすいのはママであり、ママがターゲットになります。高額家電・車・持ち家のほか金融商品などであれば、消費決定権をもちやすいのはパパまたは夫婦です。

 

消費決定権を持つ人物のコミュニケーションスタイルをリサーチし、彼らが好む媒体や言葉の選定を行うことで、ターゲットの心に届きやすいキャッチコピーが仕上がります。

 

2.要点を絞る

2つ目のポイントは、「要点を絞る」ことです。主要なメッセージや利点を明確にし、余分な情報や不必要な言葉を省き、できるだけ簡潔にまとめます。無駄な修飾語や冗長な表現も不要です。

 

要点を絞ると、フレーズ全体が短くなり、簡潔になります。端的であることは、注意喚起性や記憶への残りやすさ、短時間での伝達可能性の高さ、共有性など、キャッチコピーに期待する効果特性的に欠かせない要素です。そのため、短く、しかし強力で印象的な言葉を凝縮した構造になっています。

 

短いフレーズだからこそターゲットの心に響き、商品やサービスの印象を残すことができます。

 

▼キャッチコピーのフレーズが短くて簡潔であるべき理由

  • 注意喚起性が高い:目に留まりやすく、視覚的な刺激や視線を集めやすい
  • 記憶へ残りやすい:長い文章や複雑な表現は記憶に残りづらい
  • 短時間で伝達しやすい:短時間で情報を伝えやすい
  • デザイン的に扱いやすい:広告や看板などの限られたスペースにも収まりやすい
  • 共有性が高い:口コミやSNSなどで共有しやすい

 

3.理解しやすい

3つ目は、「理解のしやすさ」です。

 

誰が見ても「理解できる・わかる・伝わる」伝達性の高さこそキャッチコピーに欠かせない要素です。専門用語やまわりくどい言い回しを避け、直感的に伝わりやすい構造にしましょう。

 

そのほか、抽象的な表現は避け、具体的な数字を用いることで文章の長さが縮み、かつ、伝達性が増します。たとえば、「あっという間に完成」よりも「たった20秒で完成」のほうが強みが確実に伝わります。

 

▼理解しやすいキャッチコピーのポイント

  • 難しい言葉や専門用語は避ける
  • 長文は避け要点を簡潔にまとめ、短く要約する
  • 具体的な数字や表現を使う
  • ターゲット層の言葉や文化に合わせる
  • 重要なポイントを強調する
  • リズムや韻を活用し覚えやすくする
  • 絵文字、顔文字、デザインなど視覚的な要素を活用する

 

4.お悩み解決表現が盛り込まれている

4つ目は「お悩み解決表現が盛り込まれている」ことです。例えばママ層であれば普遍的なインサイトとして、「時短欲求・お出かけ欲求・共感欲求(※1)」があります。

 

ターゲット層が直面する日常や生活の具体的な課題、悩みに付随するお悩みを解決できるフレーズを盛り込むことは、キャッチコピーと課題解決イメージの結びつきが行え、顧客エンゲージメント向上に役立つはずです。

 

▼ターゲットのお悩み解決表現例

時短欲求「手軽な時間節約」「短時間で完了」「効率的な時間管理」「手間いらず」「手間を省ける」「手軽に解決」「即効」「迅速」「スピーディー」「解決策」「便利」「スムーズ」「手軽」「●分で完了」「手間が●%軽減」「効率化」「スピーディー」
お出かけ欲求「新しい世界」「未知の体験」「毎日が冒険」「リフレッシュタイム」「心地よい休息」「リラックス」「自然の恵み」「開放感」「新しい風、空」「特別な場所」「特別な体験」「贅沢なひととき」
共感欲求「あなたと共に」「同じ気持ち」「想いに寄り添う」「みんな思う」「多くの人が求める」「みんなの声に応える」「共感を呼ぶ」「感情を共有」「喜びを分かち合う」「あなたの立場で」「あなた自身を大切に」
コスト節約欲求「●%お得」「お財布にやさしい」「節約効果抜群」「コストカット」「お得な価格」「コストパフォーマンス(コスパ)最高」「お得なキャンペーン」「特別割引」「限定プライス」「他よりもお得」「お求めやすい価格」「低コストで高品質」「予算に合わせて」
ストレス軽減欲求「ストレスフリー」「ノンストレス」「リラックス」「安心」「安全」「心地よい」「安らぎ」「心を癒す」「安心のサポート」「安全性重視」「ストレス解消」「心の負担を軽減」
品質や信頼性の向上欲求「確かな品質」「信頼性」「高品質」「一流」「安心」「信頼」「信頼の証」「高評価」「品質保証」「信頼性をお約束」「高い性能と耐久性」「専門家も認める」「高評価の商品」「業界トップクラス」

 

5.サービス・商品の実態と合致している

ポイントの5つ目は、「サービス・商品の実態と合致している」ことです。

 

キャッチコピーはブランド価値を伝える一環として機能しますが、実際の商品やサービスがキャッチコピーと違っていた場合、価値の伝達や印象強化はおろか購買につながることもありません。

 

また、キャッチコピーは消費者とのコミュニケーション手段の一つです。キャッチコピーが提供する期待と実際の経験が一致しているとき、信頼感や顧客満足度、ブランド価値が高まりますが、実態と異なる場合はそれらが低下します。

 

キャッチコピーを介するコミュニケーションが実際の体験と整合していることが、サービス・商品の信頼性や成功に繋がる重要な要素となります。

 

 

ママ向けのキャッチコピーの作り方

 

ここからは、ママ向けのキャッチコピーの作り方を解説していきます。ママ向けキャッチコピー作成時の注意点をもとにご紹介します。以下の流れでベースを仕上げ、フレーズを調整したり変化させたりしてキャッチコピーを練り上げましょう。

 

▼ママ向けキャッチコピー作成時の注意点

  1. ママのターゲット属性を絞る
  2. ママの課題、悩み、ニーズを把握する
  3. ママに伝えたいメッセージや要素を絞る
  4. ママの「四面性」に配慮する

 

1.ママのターゲット属性を絞る

サービス・商品がねらうママのターゲット要素を絞ります。ターゲットの年齢、居住地、家族構成、仕事や子どもの有無、趣味嗜好ほか、項目は以下などが考えられます。

 

▼ママがターゲットのとき、ターゲット設定に必要な要素

属性年齢、居住地など
家族構成・状況家族の年齢、性別、ポジション、就労状況など
子どもの情報年齢、性別、保育園または幼稚園、学歴、習い事など
仕事の有無育休・産休中、雇用形態、業種・職種など
住まいの詳細賃貸、持ち家、一軒家、マンション、間取り、家賃など
ペットの有無品種、頭数など
世帯年収ママの年収+そのほか家族の年収を合算したもの
好み・嗜好趣味、ライフスタイル傾向、特定のブランドや商品に対する好みなど
コミュニケーションスタイル言葉遣い、好む表現、コミュニケーションスタイル、閲覧媒体など
子育ての関心事やニーズ子どもの健康、教育、習い事、遊び、しつけ、友だち関係など
家庭の関心事やニーズ家事全般、時間管理、健康、収入状況など
日常の課題仕事と育児の両立、家事の効率化、子どもとの付き合い方、義実家との関係、夫との関係など
情報入手先と行動パターンTV、新聞、SNS、ブログ、雑誌や書籍、イベント、コミュニティなど
感情や価値観の傾向自身の心の問題や考え方、家族や子供に対する関わり方、価値観の重視点など
サービス・商品に対する購買意向や動機新規・継続・契約乗り換え・買い替え・セカンド利用など

 

2.ママの課題、悩み、ニーズを把握する

ターゲットの課題、悩み、ニーズを把握します。たとえば、初めての出産準備にベビーカーを探しているママの課題には、以下のことが考えられます。

 

  • ベビーカーの種類や機能、ブランドなど、選択肢が多く選べない
  • 機能や特徴を理解することが難しい
  • 自分に必要な機能がわからない
  • 細かい利用シーンがイメージできない
  • 使いやすさや安全性の不安
  • 予算やコストへの懸念
  • 収納や扱いやすさやへの不安
  • 移動のしやすさ、持ち運びやすさ、重さがイメージできない

 

これらの課題を解決できる商品だとターゲットにアピールできれば、商品の強みや魅力を伝えることができます。

 

ただしそれぞれの悩みはすべてのターゲットに共通するものではありません。ニーズは一人ひとりの生活環境や状況によって変化するため、あらかじめ、定量調査などで市場ニーズを調査することをおすすめします。

 

3.ママに伝えたいメッセージや要素を絞る

ママに伝えたいメッセージや要素を洗い出し、絞ります。このとき「伝えたいメッセージや要素=商品の強み・特徴・利点」と考え、他社製品に勝る部分や違いも挙げられると、より独創性の高いキャッチコピーを作ることができるはずです。

 

たとえば商品がベビーカーの場合で考えてみましょう。例えば安全性への配慮、使いやすさと機能性、デザイン、乗り心地、耐久性と信頼性などは、ママがベビーカー購入の際に確認するポイントだといわれています。

 

特にベビーカー選びの重視点では「使い勝手やデザイン」が多く挙げられている傾向ですが、実はママの約半数は「ベビーカー購入に後悔」しているそうです(※2)。特に赤ちゃんの「振動ストレス」についてはママ・プレママの 3 人に 1 人程度しか知らないとのこと。

 

さらに、ベビーカーを選ぶときには<赤ちゃんの気持ちを考えることが必要>であり、<ベビーカー購入前に参加できる、赤ちゃんと振動について学ぶ機会>の創出も求められているようです。そのため「 3 人に2 人が知らない」「赤ちゃん目線」「振動にさらされたときの影響」「振動ストレスを学ぶ」などがメッセージや要素として挙げられるはずです。

 

また2023年現在、SNS文化圏では、ママ層が好む視覚的なエッセンスとして特殊文字の利用が挙げられます。これらを要素として用いるのもよいかもしれません。

サービスや商品の強み・特徴・利点を可能な限りリストアップしながら、さまざまな調査結果やデータからママのインサイトを収集し、ママ層の課題や悩みを解決できる点を絞り込みましょう。なおサービスや商品に対し、ママのインサイトがピンポイントで必要な場合、定性調査の実施がおすすめです。

 

4.ママの「四面性」に配慮する

 

ママは女性・母・妻・社会人の「四面性」を持つ人が多いはずです。いずれの面にも配慮しながらも、いずれか一面だけを重んじたり軽んじたりする表現とならないよう、くれぐれも注意しましょう。

 

例えば「妻」は、何らかの理由でパートナーが不在で、シングルマザーとして奮闘されている方などがおられるためすべてのママに当てはまるわけではありません。また、「仕事」も同様にすべてのママに当てはまるわけではなく、中には専業主婦の方もいらっしゃいます。

 

「母親らしさ」「理想のママ」などの表現についても留意すべき点です。社会通念として存在している”らしさ”を掲げることは、理想像の押し付けであり個を尊重していない、と受け取られる可能性があります。

 

また昨今ではジェンダーに関連する表現にも注意が必要です。「女性らしさ」は、ママらしさの象徴としても長く扱われてきた要素の一つですが、すべてのママに当てはまったり望まれたりしているわけではありません。

 

ジェンダーありきの点を強調しすぎたり排除しすぎたりすることや、性差に依存しすぎる表現は、時代の流れからみてもおすすめできません。なお弊社では、四面性に配慮したうえでの企画やプランニング、各種コンテンツ制作も承ります。詳しくはお気軽にお問い合わせください

 

まとめ

キャッチコピーは、自社が販売するサービス・商品の印象を決定づける重要な役割を担う宣伝方法です。ユーザーの悩みや要望に寄り添い、どのようなフレーズを用いればインパクトを与えられるかを考えなければいけません。

 

とくにママ向けのキャッチコピーは、ニーズの把握や表現への配慮など特に留意すべき点が多々あります。細部まで丁寧に配慮しながら作りこむことで、サービスや商品の魅力がより伝わるキャッチコピーが完成するとよいですね。

 

▼参考
※1: 株式会社マインドシェア・ママ・マーケティング・カンパニー M3C「ママへのマーケティングでおさえておくべき、子育てママの普遍的な3つのインサイト」
※2:アップリカ・チルドレンズプロダクツ合同会社「まもなくおでかけシーズン!ベビーカー選びに関するいまどきママの意識(2019年)」

 

 

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