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ChatGPTのプロンプトとは?欲しい回答が得られるプロンプト作成のコツを8つ紹介!

Time 2023年10月31日

ChatGPTのプロンプトとは?欲しい回答が得られるプロンプト作成のコツを8つ紹介!

 

ChatGPTに質問を投げかけても、あなたが望むような回答が返ってこなかったという経験はありませんか?

 

ChatGPTから納得のいく返答が得られないのは、「プロンプト」に原因があることが多いといわれています。

 

今回は、ChatGPTから自分が欲しい回答を得るためのプロンプト作成のコツを8つご紹介します。この記事で、ChatGPTを最大限に活用する方法を学んでいきましょう。

 

 

ChatGPTのプロンプトとは?

プロンプトとは、直訳すると「促す」や「指示する」という意味で、ChatGPTが回答を生成するためのユーザーが入力する指示文のことです。

 

例えば「京都でおすすめの観光地は?」と質問をすると、その文章自体がプロンプトになります。

 

また、プロンプトには質問以外にも「〜を考えてください」などの命令形から文章の始まりだけを入力して、その続きをChatGPTに生成させるといったさまざまな形式があります。

 

多くの人がChatGPT望んだ回答を得られないのは、プロンプトのコツを理解し実践していないことが原因です。

 

つまり、コツを掴んでプロンプトさえうまく入力できるようになれば、作業効率のアップやChatGPTによる恩恵を最大限に受けることができるでしょう。

 

 

ChatGPTで欲しい回答を得るためのプロンプト入力のコツ8選

ChatGPTで欲しい回答を得るためには、テキスト入力するプロンプトが重要です。

 

ここでは、ChatGPTにプロンプト入力する際のコツを8つご紹介します。

 

ChatGPTにプロントを入力する際の8つのコツ

 

では、一つひとつのコツを解説していきましょう。

 

プロンプトに詳細情報を含めて質問する

回答の精度を高めるためには、プロンプトに詳細情報を含めて質問することが大切です。

 

詳細情報の例をあげると、5W1Hのような項目があります。

 

  • When:いつ
  • Where:どこで
  • Who:だれが
  • What:何を
  • Why:なぜ
  • How:どのように

 

上記のような詳細情報を含めて質問することで、より精度の高い回答が得られます。

 

ChatGPTは、詳細情報がなくても質問を認識することが可能ですが、情報量が少ないと誤った推測でAIが質問内容を解釈してしまい、的外れな回答をしてしまう可能性が高くなってしまいます。

 

例えば、「トマトを使った料理を教えてください」と質問するよりも、「夕食にぴったりな10分でできるトマト料理のレシピを2人分考えてください」と、詳細情報を含めて質問することで、シーンに合った回答が得られるでしょう。

 

ChatGPTに対して役割を与える

ChatGPTは、特定の立場や役割となる指示を与えることで、役になりきって回答することが可能です。

 

例えば「あなたは一流のコピーライターです」と役割となる職業を指定し「購買意欲を促すようなシャンプーのキャッチコピーを考えてください」など、具体的な指示を与えます。

 

そうするとChatGPTは、本物のコピーライターのようにいくつかのキャッチフレーズを提案してくれます。

 

質問や指示の前に、役回りとなるプロンプトを入力することで、一貫性のある回答が得られるでしょう。

 

参考文献を求める

ChatGPTは、信憑性の低い誤った情報を回答することもあるので、注意が必要です。

 

ChatGPTが誤った情報の出力を回避するには、参考文献の提示を求めてみる方法があります。

 

例えば「前回の回答に関する参考文献を教えてください」とプロンプトを入力すると、書籍や論文を元にしたオフラインが中心の参考文献を提示してくれます。

 

しかし、オフラインの参考文献だけでは信憑性にかけるので、さらに「オンラインでの参考文献を提示してください」と追加で質問してみましょう。

 

参考文献の量は質問内容によって異なりますが、ある程度の信憑性は担保できるので、誤った情報を回避することができます。

 

条件を指定して質問する

ChatGPTに文章の長さや回答形式など、条件を指定して質問をします。

 

例えば、長い文章を要約したい場合「回答は100文字以内で、箇条書きで要約してください」と具体的な文章の長さや形式を指定することが可能です。

 

また、段落や箇条書きの数も指定することができるので、自分が希望する回答に近づくでしょう。

 

回答例を与えてあげる

プロンプトだけで条件を指定することが難しい場合は、ChatGPTにあらかじめ回答例を与えてあげるのがおすすめです。

 

例えば「次の単語の対義語を教えてください、回答例は以下の通りです」と入力し次の段落で「明るい→暗い」のように回答例を入力します。

 

すると、生成AIは法則性を学習し回答例と同じような形式で出力してくれます。

 

追加で質問をしていく

ChatGPTが出力した回答内容が不十分や分かりにくいと感じた場合は、追加で質問をしてみましょう。

 

追加での質問例は、以下のようなプロンプトが有効です。

 

  • 「理由を含めてさらに詳しく教えてください」
  • 「子どもでもわかるように解説してください」
  • 「具体例を3つ挙げてください」
  • 「前回の回答で最も〇〇なのはどれですか?」

 

など、すでに回答された内容に対して追加で質問をしていくことで、自分が求めている回答に辿り着けるでしょう。

 

区切り記号を活用する

ChatGPTは、要約や翻訳の対象となる文章と、指示文とを区別することができません。

 

そのため、例えば翻訳したい部分を指示文と勘違いしてしまい、意図しない回答をしてしまうことがあります。

 

指示文と翻訳部分を区別するためには、区切り記号を使用するのが有効です。

 

例えば、英語の文章を翻訳したい場合は、翻訳したい文章を””(カンマ)や「」(かっこ)などの区切り記号で、区別してみてください。

 

GPT-4モデル(有料版)を利用する

ChatGPTには「ChatGPT Plus」と呼ばれる有料版のプランがあり、そちらに加入することで「GPT-4モデル」の利用が可能です。

 

無料で利用できる「GPT-3.5」は、回線が混雑する時間帯によっては生成に時間がかかったり、回答の途中でエラーがでたりすることがあります。

 

また、一度に大量の質問に対応できないことも無料版のデメリットです。

 

一方でGPT-4は、より精度の高い回答が可能で、複数の質問も同時に処理できるといった特徴があります。さらに、Web上の最新の情報を収集して応答してくれるブラウジング機能も搭載されています。

 

ChatGPT Plusは、2023年10月時点で月額20ドル(日本円で約3,500円)の利用料金がかかりますが、高い回答精度を求める人にとっては課金する価値はあるでしょう。

 

 

ChatGPTで効果的なプロンプトシステム

ChatGPTで効果的なプロンプトシステム

 

ChatGPTのプロンプトには、いくつか代表的なフレームワークとなる型があります。

 

ここでは、そのうちの2つについて具体例をあげながら解説いたします。

 

深津式プロンプト

深津式プロンプトとは、noteのCXOである深津貴之氏が考案したプロンプトシステムです。

 

ChatGPTに制約条件やタスクを設けたプロンプトで、より精度の高い回答を出力させることを目的としたフレームワークです。

 

深津式プロンプトシステムは、基本的に次の3つのファクターで構築されています。

 

  • 命令書:ChatGPTに明確な指示を出す部分
  • 条件制約:出力形式や表現方法などの条件を制約して要求する部分
  • 入力文:翻訳や要約する文章、参考文献などを記載する部分

 

以下は、深津式プロンプトを用いたフレームワークで作成した具体例です。

 

=======================
【フレームワーク】
#命令書:

#制約条件:

#入力文:

=======================

=======================
【プロンプト例】
#命令書:
あなたは、広告代理店のコピーライターです。ダイエット食品の新製品をターゲット層に訴求するためのコピーライティングを作成してください。

#制約条件:
・文字数は30文字程度
・ターゲットは20代〜30代の女性
・健康的な成分を強調
・おいしさも伝えたい

#入力文:
私は、新しいダイエット食品の広告文を考えたい。健康的でおいしい食品の特長を伝える短い文を書いてください。

【出力結果】

「健康と美味しさ、両方手に入れる。新時代のダイエット食。」

このコピーライティングは、健康的な成分とおいしさの両方を強調しています。20代〜30代の女性をターゲットにした訴求が効果的に伝わるように考慮しました。
=======================

 

上記のように、3つの段階に分けてChatGPTに明確な指示内容を提示することで、望んでいる回答を引き出しやすくします。

 

ReActプロンプト

ReActプロンプトとは、「推論(Reasoning)」と「行動(Act)」を組み合わせて行うプロンプトシステムです。

 

AIがまず推論を行った上で、具体的な行動を考え、さらにその行動をとった後の状態を観察するというプロセスを経ることで、より良い解決策を導きます。

 

ReActプロンプトのフレームワークは、以下の通りです。

 

=======================
【フレームワーク】
[ここにテキストを入力]
<Thought> :
<Action> :
<Observation> :
=======================

 

Thoughtは思考、Actionは行動、Observationは観察という意味で、ChatGPTはそれぞれの項目に分かれた回答をしてくれます。

 

以下は、ReActプロンプトのフレームワークを使用した具体例です。

 

=======================
【プロンプト例】

会社勤めをしながら、効率的に英語を学習する方法を教えてください
<Thought> :
<Action> :
<Observation> :

【出力結果】
<Thought> :
会社にいる方が英語を学ぶ場合、時間制限されているため、日常生活にうまく組み込む必要があります。学習する方法、またはデジタルツールやアプリを使って効率よく学ぶことが考えられます。また、学習する内容を実務や興味のある分野に置くことで、よりモチベーションを維持しやすくなります。

<Action> :
1.日常ルーチンの中に組み込む:
通勤時に英語のポッドキャストやオーディオブックを聴きます。
昼休みや休憩時間に英語のニュースアプリや学習アプリを利用します。

2.デジタルツールを活用する:
Duolingo、Anki、Babbelなどのアプリを使って、日常的に英語の単語や文法を学びます。
iTalkiやHelloTalkのようなアプリで、ネイティブスピーカーとの言語交換を行います。

3現実的な環境での実践:
英語での会議や業務に関連した英語文献を読んで時間を割いてください。
英語を使う機会を増やすために、外国人の同僚やビジネスパートナーとのコミュニケーションを増やします。

4.継続的な学習環境の構築:
毎日、固定の時間を英語学習に割いてください。
英語学習のグループやコミュニティに参加して、学習のモチベーションを発信します。

<Observation> :
多忙な日常の中で英語を学ぶことは挑戦的であるが、継続的に取り組むことで、徐々にスキルが向上していくことが観察されます。日々の中で英語を使う機会が増えることで、学習の成果が実感しやすくなります。

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出力された結果について、疑問点や質問などが生じることもあるかと思います。そのような場合は、追加質問をして新たな回答を生成させていきましょう。

 

 

まとめ

今回は、ChatGPTの精度を高めるプロンプトのコツやプロンプトシステムと各フレームワークをご紹介してきました。

 

ChatGPTは、ユーザーが入力するプロンプトによって回答の精度が左右されます。

 

精度の質を高めるためには、詳細情報を含めたり、追加で質問したりすることが有効です。コツさえ掴めば、今からでも実践できるでしょう。

 

今回の記事でご紹介したプロンプトのコツを実践しながら、ChatGPTを最大限に活用してみてはいかがでしょうか?

 

 

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