ノウハウ
タスク管理やドキュメント整理などに使用可能な万能アプリ「Notion」の使い方をくわしく紹介
2023年5月30日
「Notion(ノーション)」は、ドキュメントの整理やタスク管理・表計算など、さまざまな業務をひとつに集約できるアプリとして世界中で多くのユーザーから愛されています。
しかし、はじめてアプリの存在を知った人だと「具体的にどのようなことが可能なの?」と疑問を抱く方も多いでしょう。
また試しに使用してみたものの、その自由度の高さからうまく扱えず放置してしまうケースもあるかもしれません。
この記事では、さまざまなツールを一ヵ所に集約して楽しめる「Notion」について、アプリの特徴や基本的な使い方、料金プランなどを含めて解説していきます。
Notionを楽しめるようになりたい方は、ビジネスに活用したいと思う方は、ぜひ参考にしてください。
Notionとは?
「Notion(ノーション)」とは、アメリカのスタートアップ企業「Notion Labs」が開発した多機能メモアプリです。
その利用環境について「仕事の質とスピードを向上させるコネクテッドワークスペース」と謳っており、業務効率化につながる機能が豊富に搭載されています。
たとえばNotionで活用できる機能の一例には、以下が挙げられます。
- データベース機能
- ドキュメント機能
- ファイル保存機能
- カレンダー機能
- 外部共有機能
- 計算機能など
その他Notionはカスタマイズ性にも優れているため、さまざまな機能を組み合わせ、自身の目的に合ったワークスペースを作り上げることも可能です。
ビジネスシーンで利用するなら、議事録・日報・プロジェクトの進捗管理・社内wikiの作成など、アイデア次第で使い方は無限に広がっています。
その利用のしやすさはさることながら、書きやすさ・読みやすさにも優れているため、万人受けするものになっているのでしょう。
さらに、2022年11月には日本語版サービスが正式リリースされたこともあり、日本人ユーザーの利用率もますます伸びているようです。
Notionの特徴
Notionはさまざまな機能性に優れており、自由度が高い分どのような特徴があるのかわからない方も多いでしょう。
Notionの魅力に挙げられるのは、以下の項目です。
- いろいろなデータを1つに集約が可能
- マルチデバイスでどこからでもアクセス可能
- タスク・プロジェクト管理できる
- 無料プランでも十分使用できる
活用によってメリットを感じられるようになるためにも、ひとつずつチェックしていきましょう。
いろいろなデータを集約が可能
Notionの特徴は、さまざまなデータをひとつに集約できる点にあります。
たとえば、コミュニケーションツールのSlackやGoogleドキュメント・スプレッドシートなど、Notionを活用すれば外部機能との連携が非常に簡単に行えます。
さらに「Notion API」や「Make/Zapier」などのノーコードツールを利用すれば、ほぼすべてのツール・アプリとの接続も可能です。
これにより「あの仕事にはツールAを利用し、その仕事ではツールBを使用する」ということがなくなり、業務効率を各段にアップできます。
Notionは単なるメモ機能だけでなく、必要な情報を漏れなくまとめられる、万能アプリとわかるでしょう。
マルチデバイスでどこからでもアクセス可能
Notionはマルチデバイス対応のため、インターネットのブラウザのほか、モバイルアプリ(Notion for iOS & Android)やデスクトップアプリ(Notion for Mac & Windows)でも利用が可能です。
これらのデバイスには使用上限がなく、パソコンやスマートフォン・タブレット端末でデータを同期して操作できるのは、ビジネスシーンで活用したい方にとって非常に使い勝手のよい部分となるかもしれません。
またNotionの同時編集機能を活用すれば、ひとつのワークスペース上で他者と一緒に仕事ができる特徴もあります。
複数のアカウントでログインし、特定のプロジェクトを同時進行できるのは、Notionならではのメリットといえるでしょう。
タスク・プロジェクト管理できる
Notionではデータベース機能活用すると、タスク・プロジェクトの管理がしやすくなる特徴があります。
ひとつのデータベースを6つの方法で表示できるため、目的に応じて使用しやすいレイアウトの選択が可能です。
なお選べる表示形式には、以下があります。
- テーブル
- ボード
- リスト
- カレンダー
- ギャラリー
- タイムライン
Notion以外でタスク・プロジェクト管理を行う場合、使用するツールによって表示形式が限定されているケースがほとんどです。
場合によっては、ツールの有料プランに加入しないと表示方法を変更したり、自分好みにカスタマイズしたりできないこともあるでしょう。
しかしNotionだと無料の範囲内で6タイプの表示形式を選択できるため、ある意味タスク管理の専用ツールを用いるよりも使用しやすい環境を整えられるかもしれません。
無料プランでも十分使用できる
Notionを個人で利用する場合、無料プランのままで十分使用できると考えてよいでしょう。
多くのツールやアプリでは、課金によって利便性の高い機能を使用できる仕組みになっています。
しかし、Notionでは無料のままでも作成できるページやパーツに制限がありません。
複数のユーザーによる同時編集機能を使用する場合は有料プランへの加入が求められますが、そうでないなら無料のままでいったん使用し、必要に応じてアップグレードを検討するので問題ありません。
以上のように、Notionはメモアプリの領域を超えた多機能ツールです。
個人利用の場合は無料でなんら不自由なく使用でき、目的に応じたフィールド設定と自分好みのカスタマイズを可能な点が魅力といえます。
日本語版もリリースされ、ますます使い勝手のよいものとなっているのも事実です。
Notionアカウント作成の仕方
ここからはNotionの利用手順として、フリープランのアカウント作成方法を解説していきます。
試しに使用してみたいと思う方は、参考にしてください。
1.アカウント登録
まずはNotionトップページへアクセスし「Notionを無料で入手」からアカウント登録を行います。
登録の際は、以下に挙げるいずれかの方法でアカウントの作成が可能です。
- メールアドレスでの登録
- Googleアカウントで登録
- Appleアカウントで登録
すでに所有しているGoogleやAppleのアカウントを利用して、ログインすることも可能です。
ここではメールアドレスで登録する方法を紹介していきます。
2.メールアドレスでサインアップ
メールアドレスでアカウントを開設する場合、登録したいメールアドレスを入力してログインを試みます。
すると、指定したメールアドレス宛てにNotionから「サインアップコード」が自動送信されます。
コードをコピーした上で再びログイン画面に戻り、ログインするとアカウント開設完了です。
3.アカウントのセットアップ
アカウントにログイン後、Notionで使用するアイコンと表示する名前を入力しましょう。
なおアイコンや名前はあとから変更も可能なため、深く考えすぎなくても大丈夫です。
4.用途を選択
最後にNotionの用途を選択します。
使途によってデフォルトのページが代わる仕組みとなっており、まずは無料プランで利用したい場合は「個人で利用」をセレクトするのがよいでしょう。
その後は画面の指示に従って入力を進めれば、Notionのホーム画面が表示されて登録完了です。
Notionの基本的な使い方
ここからは、Notionの基本的な使用方法を説明していきます。
まず覚えておきたいのが、Notionでは一つひとつのパーツ(ツール)を「ブロック」と呼びます。
その他、基本的な画面の見方は以下を参考にしてください。
- 画面の左側(サイドバー)…ワークスペースやプライベートなことの管理を行う
- 画面の右側(ページ)…目的に応じてブロックを加えて編集していく
これらのサイドバーとページをカスタマイズしていくことで、Notionをwikiやドキュメント管理・プロジェクト管理などの、さまざまなツールへ変化させることが可能になっていきます。
では具体的な操作方法を解説していきます。
新規ページ作成
Notionでテキストやデータベースなどを作成する際は、以下の手順を踏みます。
- サイドバー下部の「+ページを追加」もしくは「+新規ページ」をクリックして新規ページを立ち上げる
- ページのタイトルを入力し「空白ページ」をクリック
この簡単な手順で、新規のワークスペースが立ち上がります。
ブロックの挿入・テキスト入力
次にブロックを挿入してテキストを入力してみましょう。
Notionにブロックを挿入する際は、ページ内で以下のいずれかを入力します。
- 「+」ボタンをクリック
- 半角スラッシュ「/」を入力
- 全角セミコロン「;」を入力
そうするとポップアップメニューが表示され、どのブロックを挿入するか選択できるようになります。
ここで選択できるブロックはテキストのほか、目次やファイル・動画・画像などさまざまです。
自身がどのような作業を行うページにしたいのか、その目的に応じて追加したいブロックを挿入するとよいでしょう。
テキスト装飾
テキストの作成後、つぎは装飾です。
Notionではテキストを選択すると、見出し・文字の太さ・色・リスト・箇条書きなどのさまざまな装飾を施せるメニューが表示されます。
ご自身が加えたい装飾を選択すれば、それで完成です。
テンプレート活用
基本操作は前述のとおりで、非常に簡単です。
しかしどのようなブロックを用いて、どのようにレイアウト・装飾を施すが良いか、どのようにすれば使い勝手の良いワークスペースが仕上がるのかなどは、初心者だと考えるだけで混乱してしまうかもしれません。
Notionは自由度が高いがゆえに、難しいと感じてしまう方も多いため、その場合はワークスペースをゼロから作り上げる必要のない「テンプレート」を活用するのが良いと思われます。
Notionではユーザーの利用シーンをあらかじめ考慮して、品質の高いテンプレートがいくつも準備されています。
その他、インターネット上にはNotionに関するノウハウを配信しているWebサイトも多く、それらのサイト内で無料のテンプレートを配布しているところも存在しています。
テンプレートを活用すれば、自身でブロックを組み立てていく手間を省くことができ、最初からツールがひとつのワークプレイスに集約された状態でスタートできます。
テンプレートを使用する際は、サイドバーの「テンプレート」をクリックし、好みのものを選択すれば完了です。
あとは必要に応じて編集すれば、すぐに作業を開始できます。
Notionプラン比較
Notionには、以下4つの料金プランが用意されています。
プラン名 | フリー | プラス | ビジネス | エンタープライズ |
価格 | 無料 | $8/ユーザー/月※1 | $15/ユーザー/月※2 | 要問合せ |
ゲスト | 10人 | 100人 | 250人 | 500人 |
ブロック数 | 無制限※個人 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ファイルサイズ | 最大5MB | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ページ履歴 | 7日間 | 30日間 | 90日間 | 無制限 |
※1…年払いの場合。月払いは$10
※2…年払いの場合。月払いは$18
さらに「Notion AI」という、Notionのワークスペース上でAIアシスタントサービスを受けられるオプションもリリースされており、利用の条件は以下のとおりです。
- プラスプラン以上の加入、年払い契約をしている方…月額$8
- フリープランの方、月払いの方…$10
【参考】料金プラン|Notion
以上のとおり、個人利用を想定している方はフリープランで問題ありません。
無料でも必要な機能が十分搭載されており、問題なく利用できます。
一方でNotionを使い込みたい、複数人で利用したいという方は、プラスプランがおすすめです。
まずは操作の感覚を掴み、将来的にチームで利用したいと考える場合はフリープランの加入でゆくゆくアップグレードするのがよいでしょう。
まとめ
以上、Notionアプリの特徴や基本的な使い方、料金プランなどについてご紹介しました。
Notionはタスク・プロジェクト管理やカレンダー・ブログ執筆・社内wikiなど、さまざまな用途に合ったドキュメントを作成できる万能ツールです。
外部ツールとの連携やブロックの組み合わせによって利用の幅が広がり、多くの業務に活用できるようになります。
そのような魅力を感じたい方は、さっそくアカウントを取得してNotionに触れることからスタートしましょう。
何から始めるのが良いかわからない方は、本記事の内容を参考にするとポイントを掴めるかもしれません。