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Googleが推奨するSEO対策とは?ガイドラインと自社サイトで押さえておきたい5つのポイントを解説

Time 2022年12月13日

 

自社サイトへのアクセス数を増加させるために「SEO対策」は必須です。しかし、自社で行うべきSEO対策について、理解していない方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回の記事では、Googleが推奨するSEO対策と、自社サイトで押さえておきたいSEO対策の5つのポイントを解説します。Googleが推奨するSEO対策の基準と、自社サイトで行っているSEO対策の差分を認識し、より良いサイト運営に役立ててください。

 

 SEO対策とは何か?

そもそもSEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、「WebサイトをGoogle検索エンジンのアルゴリズムに最適化すること」を意味します。

 

適切なSEOへの対策を施すことで、自社サイトへのGoogleからの評価が高まります。結果として、自社サイトの各ページのGoogle検索順位が上昇し、検索流入の増加が見込めます。

 

分類すると、SEOには以下の3種類があります。

 

SEO対策とは何か?

 

内部SEO

内部SEOとは「Webサイトの内部を整備してGoogleからの評価を高める施策」を指します。

 

内部対策を行う目的は、以下の3つです。

 

  1. クローラー(Webサイトを巡回するロボットプログラム)に自社サイトの巡回を促す
  2. Googleに自社サイトの内容を正確に伝える
  3. ユーザビリティ(ユーザーの利便性)の向上

 

Webサイトを作成後、Googleがサイトを認識するまでは検索結果に表示されず、検索による流入が見込めません。内部SEO対策を行うことで、クローラーに巡回を促し、サイトの構造を伝えましょう。

 

内部構造を整備する方法として、以下の施策が挙げられます。

 

  • 内部リンクの最適化
  • URLの正規化
  • 見出しタグの設定
  • 画像のaltタグの設定
  • テキストサイズの最適化
  • エラーページの設定

 

「レスポンシブ化」や「ページ速度の高速化」など、ユーザーの利便性を向上させることも内部SEO対策の1つです。ユーザーはサイト訪問後、数秒でWebページの良し悪しを判断します。ユーザーの離脱を防止するために、ユーザー目線でのサイト設計を行いましょう。

 

外部SEO

外部SEOとは「Webサイトの外部で実施するSEO施策」を指します。

 

外部SEOの代表的な施策は「被リンクの獲得」です。被リンクとは「外部サイトから自社サイトへつながるリンク」を意味し、被リンクが多いほどGoogleからの評価が高まります。被リンクが増加していくと、「多くのサイトが推薦する信頼性の高いサイト」とGoogleに判断されます。

 

ただし、低品質な被リンクは、Googleの評価に悪影響を及ぼすので注意が必要です。関連性の低いサイトやコンテンツ内容が薄いサイトからの被リンクは、低品質な被リンクに該当する可能性が高まります。状況に応じた「リンク否認」を行う必要もありますので、定期的に被リンク先をチェックしましょう。

 

コンテンツSEO

Googleが重要視しているのが「コンテンツの質」です。各ページコンテンツの質を高めて、ユーザーの流入を増加させることを「コンテンツSEO」と呼びます。

 

2012年以前までは、被リンクの購入やキーワードの過剰な詰め込みなど「ブラックハットSEO」と呼ばれる、不正な手法が横行してしました。しかし、2度のアップデートにより、現在はブラックハットSEOは通用しなくなっています。

 

Googleの評価基準は「ユーザーにとって価値の高いコンテンツであるかどうか」です。したがって、ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを発信し続けることで、Googleからの評価が高まります。

 

Googleが公開する「Webサイトを評価する基準」の1つに「E-A-T」があります。E-A-Tとは「専門性」「権威性」「信頼性」の英語の頭文字を組み合わせた用語です。

 

E-A-Tを満たしたコンテンツは、検索結果で上位表示される傾向があります。「特定の分野に特化する」「専門家の監修を付ける」「運営会社や執筆者を開示する」などの施策で、E-A-Tを満たしたコンテンツ設計を行いましょう。

 

SEO対策を行う重要性とメリットについて

SEO対策を行うメリットは、Google検索で上位表示され、継続的な検索流入が見込める点です。結果的に、自社サイトを訪問するユーザー数に比例して、コンバージョン数(CV数)も増加します。

 

SEO対策には広告のような即効性はありませんが、継続的に上位表示ができるため、中長期的な集客施策として有効です。

 

もちろんリスティング広告やディスプレイ広告などの広告施策も有効ですが、施策の度にコストが発生します。近年は新規参入企業の増加によって、新規顧客獲得単価やクリック単価が上昇しており、限られた予算での広告施策は厳しくなっています。

 

一方、SEO対策は、記事コンテンツの制作費用を一度かけてしまえば、半永久的にコンテンツが集客チャネルとなる施策です。低コストで中長期的に集客効果を得られるため、サイト運営においてSEO対策が重要視されています。

 

Googleが推奨するSEO対策のスターター ガイド

Googleは、SEOの基礎知識を包括的に学べる「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」を公開しています。ガイドラインに従ってサイト設計を行うことで、Googleの検索エンジンに認識されやすいサイトになります。

 

以下では、ガイドラインに記載されている「Googleが推奨するSEO対策」を10個に絞って紹介します。

 

Googleが推奨するSEO対策のスターター ガイド

 

ガイドラインの内容を詳しく知りたい方は、「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」を読んでください。

 

Google がコンテンツを見つけられるようにする

自社サイトが検索結果に表示されるために、まずGoogle検索エンジンに自社サイトを認識させる必要があります。

 

Google検索エンジンに、自社サイトの存在を知らせる最適な方法は「サイトマップの送信」です。サイトマップとは「サイト全体のページ構成を一覧で表すページ」を指します。

 

Google Search Consoleを使用して「XMLサイトマップ」を送信しましょう。XMLサイトマップを送信すると、自社サイトがGoogleに認識され、検索結果に反映されやすくなります。

 

Google Search Consoleに未登録の方は、以下の記事からGoogle Search Consoleの初期設定を行ってください。

 

クロールさせたくないページを Google に伝える

クロールとは、前述した通り「Google検索のロボットプログラムがWebサイトの情報を収集すること」です。自社サイトが上位表示されるために、クロールは必須ですが、サイトの中にはクロールが不要なページも存在します。

 

例えば、テスト公開のページや会員限定のページ、問い合わせページなどのコンテンツの質の低いページです。質の低いページがクロールされてしまうと、Googleの評価が下がり、重要なページへのクロール頻度が下がる可能性があります。

 

そのため、クロールが不要なページを事前にGoogleに伝えることが重要です。

 

クロールが不要なページには、「robots.txt」と呼ばれるファイルを使用します。「robots.txt」は、クローラーの動きを制限し、クロールが必要なページと不要なページを伝えます。

 

Google(とユーザー)がコンテンツを理解できるようにする

Google(とユーザー)がコンテンツの内容を理解できるように、ページを表示する必要があります。はじめに「JavaScript ファイル」「CSS ファイル」「画像ファイル」へのアクセスをGoogleに許可してください。

 

アクセスを許可した上で、以下の4つの施策を行いましょう。

 

  • 適切なタイトルを付ける
  • メタディスクリプションタグを設定する
  • 見出しタグを設定する
  • 構造化データでマークアップする

 

各施策について、簡潔にポイントを解説します。

 

Google(とユーザー)が内容を一目で把握できるように、簡潔でわかりやすいタイトルを付けましょう。できる限り、32文字以内のタイトルを設定してください。

 

メタディスクリプションタグは、Google検索結果で表示される説明文です。タイトルに書き切れない重要なコンテンツの内容を、メタディスクリプションに記載しましょう。

 

見出しタグを使用すると、Googleの検索エンジンに文章構造を伝えられます。タイトルと同様に、一目で内容を把握できる見出しを設定しましょう。

 

構造化データとは、「クローラーがコンテンツ内容を正確に理解できるためのコード」です。構造化データをマークアップすることで、自社サイトのインデックスが促進されて、Googleの評価を受けやすくなります。

 

Google 検索結果での表示を管理する

Googleには「リッチリザルト」と呼ばれる機能があります。通常の検索結果では情報が不十分と判断した場合に、追加のテキストや画像情報が表示される機能のことです。追加情報が表示されているページはユーザーにクリックされやすくなります。

 

Webページの構造を伝えるコードである「構造化データ」をマークアップすると、リッチリザルトが表示される可能性が高まるため、コンテンツ作成時に対策しておきましょう。

 

サイトの階層を整理する

Webサイトの階層が整理されていると、クローラーがサイトを巡回しやすく、サイト内の情報を隅々まで伝えることができます。

 

階層を整理する方法は「URLやナビゲーションを適切に設定すること」です。

 

以下の例のように、カテゴリや記事のまとまりごとにURLを設定しましょう。

階層記事の内容URL
第一階層トップページhttps://travel-japan.com/
第二階層日本の地域別の旅行https://travel-japan.com/kanto

https://travel-japan.com/kansai

第三階層都道府県別の旅行https://travel-japan.com/kantou/tokyo

https://travel-japan.com/kansai/osaka

※国内旅行に関するサイトを運営する場合

 

上記のように、コンテンツごとにURLをまとめることで、クローラーがサイトページの構造を理解しやすくなります。

 

サイトのホーム(トップ)ページから個別のページへ移動できる、ナビゲーションも設定しましょう。各ページへ簡単にアクセスできるように設計すれば、コンテンツを発見しやすくなります。

 

コンテンツを最適化する

Googleの評価を高めるためには、読者が求めるコンテンツの作成が必要不可欠です。有益な内容や興味深いコンテンツであれば、ユーザーによって拡散される可能性があります。

 

ユーザーが素早く情報を取得できるように、読みやすく整理することも大切です。「伝えるメッセージを絞る」「適切な文法を使用する」「誤字脱字をなくす」などを意識して、記事コンテンツを作成しましょう。

 

読みやすい文章の書き方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

 

画像を最適化する

クローラーは画像を認識できますが、全ての画像を正確に認識できるわけではありません。以下の施策を実施すると、クローラーが画像処理をしやすくなります。

 

  • HTML画像要素である<img> や <picture> を使用する
  • alt属性(画像の代替テキスト)を記述する
  • 画像内容を把握できるファイル名に設定する

 

画像を最適化させるとクローラーが画像の内容を判別でき、Googleの掲載順位に反映されやすくなります。

 

Webサイトをモバイルフレンドリーにする

近年ではパソコンよりモバイルデバイスでの検索が主流になっています。パソコン向けにサイトを設計すると、モバイルデバイスでは「画面幅ズレる」などの適切に表示されない現象起こることがあります。

 

そこでデバイスごとに最適な画面幅・デザイン表示に変化する「レスポンシブデザイン」を導入し、モバイルデバイスに対応させることが重要になります。ユーザーの利便性が向上すると、モバイルユーザーの離脱率の低下や滞在時間の増加につながり、Googleの評価に良い影響を与えます。

 

Webサイトを宣伝する

自社サイトを訪問するユーザーを増加させるために、Webサイトを宣伝しましょう。

 

サイトの宣伝方法は、「オフラインでのプロモーションイベント」「メルマガの配信」「SNSの活用」などです。

 

検索のパフォーマンスとユーザーの行動を分析する

ユーザーのニーズを把握して、質の高いコンテンツを作成するために、検索パフォーマンスやユーザー行動を分析しましょう。

 

検索パフォーマンスの測定には、Google Search Consoleを使用します。Google検索結果上での「平均掲載順位」「表示回数」「CTR(クリック率)」などのデータを取得できます。

 

サイト内のユーザーの行動分析には、Google Analyticsを活用しましょう。ユーザーの行動データを元にサイトを改善して、上位表示ができるWebサイトを目指してください。

 

Google Analyticsを未導入の方は、以下の記事を参考に、初期設定を行いましょう。

 

SEO対策を行う際のポイント5つ

アクセスやCV率を最大化させるために、以下の5つのポイントに従ってSEO対策を行いましょう。

SEO対策を行う際のポイント5つ

 

適切なキーワード選定

自社サイトが上位表示されるためには、ターゲットとするユーザーのニーズに合ったキーワード選定が重要です。検索ニーズのないキーワードでコンテンツを作成しても、集客効果は得られません。

 

適切なキーワード選定をするために「Googleキーワードプランナー」を使用します。

 

適切なキーワード選定

 

上記のように、Googleキーワードプランナーでは指定したキーワードの月間ボリュームや競合性を一括で確認できます。

 

キーワード情報からコンテンツの作成や見直しを行ってください。

 

サイトの質・鮮度を保つ

自社サイトの質・鮮度を維持するために、定期的にコンテンツを更新しましょう。

 

情報は日々更新されるため、コンテンツの情報が最新であるほど、ユーザーにとって有益です。特に情報の鮮度が求められるテーマであるほど、情報の鮮度がサイトの掲載順位に影響します。

 

定期的に新しい情報の追加や更新を行い、サイトの質・鮮度を高め続けてください。

 

内部リンクを整備し、外部リンクを獲得する

内部リンクを整備すると、クローラーがサイト内を巡回しやすくなり、ユーザーはサイトから情報を取得するのが容易になります。

 

内部リンクを設置する際には、リンク先の内容を端的に表した「アンカーリンク」を用いてください。関連性や重要度の高いページへの内部リンクを設置して、ユーザーをナビゲートしましょう。

 

有効な外部リンクの獲得策は以下の通りです。

 

  • SNSでの発信
  • 被リンク営業
  • プレスリリースメディアへの出稿
  • インタビュー取材を受ける(もしくは実施する)

 

ただし、外部リンクを獲得しても、即座にGoogleの評価に反映されるわけではありません。長期的な視点を持って、地道に被リンク営業を行いましょう。

 

画像を最適化する

画像の最適化には、Googleが推奨する「WebP」と呼ばれる画像フォーマットを活用してください。画像をWebP形式に変更することで画像の軽量化を図り、ページ表示速度を高速化します。

 

画像の圧縮には、Googleが提供する無料ツール「squoosh.app」を使用しましょう。

 

Googleが提供する無料ツール「squoosh.app」

 

アカウント不要で、圧縮する画像をアップロードするだけで画像を自由に圧縮・変換できます。

 

モバイルフレンドリーに対応する

レスポンシブデザインを導入し、モバイルデバイスへの対応を行ってください。

 

導入後、Google Search Consoleのモバイルフレンドリーテストを行い、「Webサイトがモバイル対応済みであるか」を確認しましょう。

 

モバイルフレンドリーが重要視されている理由は、多くの国で、パソコンよりもスマホからのアクセス数が上回っているためです。モバイル未対応のままでは、訪問したスマホユーザーが離脱しやすくなります。

 

モバイルデバイスで訪問するユーザーをコンバージョンさせるためにも、モバイルフレンドリーの設定は欠かさずに行いましょう。

 

まとめ

SEO対策とは、WebサイトをGoogle検索エンジンのアルゴリズムに最適化させ、上位表示を狙うための施策です。Webサイトの内部構造の整備や被リンクの獲得、コンテンツの質を向上させ、Googleからの評価を高めましょう。

 

どの施策から実施すべきかを迷った時は、Googleの「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」に従ってSEO対策を行ってください。

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