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【初心者必見!】Webライティングのプロが教える!文章を読みやすくする書き方と8つのポイント

Time 2022年12月7日

 

Web上に記事を作成することを「Webライティング」と呼びますが、いざ執筆しようとすると「何からはじめればいいかわからない」といった状況に陥るケースが多くあります。今回は、初心者の方や未経験の方向けにWebライティングのポイントを紹介します。

 

Webサイトを運営する上で、最初につまずくのが「Webライティング」です。コンテンツを作成しようとした際、「何をどう執筆すればいいか」がわからず、困ってしまう方も多いのではないでしょうか。

 

そこで本記事では、文章を執筆する前のリサーチや準備の手順、書き方のポイントを紹介します。初心者に向けた内容であるため、Webライティング未経験の方でも安心して読み進めていただけます。

 

読みやすい文章と読みにくい文章の違いとは?

似た内容の文章であっても、書き方によって文章の「読みやすさ」は大きく変わります。

 

読みにくい文章の特徴とは?

読みにくい文章になる原因は、書き手が伝える内容を絞り切れていないためです。主張が複数あると、文章全体に一貫性がなく、読者が混乱します。結果として、ユーザーがWebサイトから離脱してしまいます。

 

「一文一義」という言葉があるように、ひとつの文章では伝えることをひとつに絞ることが大切です。

 

読みにくい文章とは、以下の特徴に該当する文章を指します。

 

  • 一文が長すぎる
  • 同じ接続詞・表現・文末が続いている
  • 誤字脱字が多い
  • 句読点が多い
  • 漢字もしくは、ひらがなばかりが続いている
  • 改行が少ない

 

Webページにコンテンツを掲載する際、上記に該当する項目が多いほど、ページからの離脱が高まることを意識しておきましょう。

 

読みやすい文章の特徴とは?

一方、読みやすい文章は、書き手の伝えたい内容が明確です。主張が一貫し、簡潔にまとまった文章は、スムーズに読み進めることができます。

 

読みやすい文章の特徴は「文法が正しいこと」や「理屈が通っていること」です。

 

もちろん、読者が全ての記事の文法をチェックしながら、文章を読んでいるわけではありません。しかし、誤った文法を使用した文章は、読者に違和感を与えます。文章を読み進める中で違和感が蓄積されると、その文章から離れてしまうでしょう。

 

また、文章では「理屈が通っていること」も重要です。

 

論理的な文章には説得力があります。説得力がある文章は、読んでいて納得感があるため、スラスラと読み進めやすいのが特徴です。

 

具体的には、以下の条件を満たした文章を「論理的な文章」と呼びます。

 

  • 文全体で主張が一貫している
  • 主張に対する根拠や具体例が書かれている
  • 前後の文章につながりがある

 

読みやすい文章を執筆できるように、文法や論理性を意識してください。

 

【準備編】Webライティングは事前調査が重要!戦略的に設計する手順

実は、執筆前の段階で「読みやすい文章を執筆できるかどうか」は、ある程度決定します。

 

事前調査を行い、コンテンツを戦略的に設計することで主張が明確になり、納得感のある文章が執筆できるようになります。結果的に読者が満足するコンテンツとなり、SEOの観点からもページ評価を上げることにつながります。

 

Webライティングを設計する手順は以下の通りです。

 

【準備編】Webライティングは事前調査が重要!戦略的に設計する手順

 

各手順に従って、詳しく説明いたします。

 

記事の目的とペルソナを設定する

はじめに「記事の目的」と「ペルソナ」を決定しましょう。

 

記事の目的は、読者にとってのゴールです。「記事を読み終えた読者に、どのような行動を起こして欲しいか」を考えます。

 

たとえば、作成する記事が「課題解決」の場合、「解決法を伝えたうえで、実践してもらうこと」や「課題を解決する商品を認知してもらい、購入してもらうこと」が、記事の目的になります。

 

次に、ペルソナを説明します。

 

ペルソナとは、記事を読むであろう「読者の人物像」を意味します。似た言葉に「ターゲット」がありますが、ターゲットは属性の「集団」を指すのに対し、ペルソナは「個人」のユーザー像を指します。

 

ペルソナ設定のポイントは、「実在しそうなユーザーを設定すること」です。現実味のあるユーザー像に設定することで、読者をイメージしやすくなり、ニーズに合うコンテンツを設計できます。

 

ペルソナを決定する際には、以下の項目を参考に考えましょう。

 

  • 性別
  • 年齢
  • 家族構成
  • 居住地
  • 職業
  • 趣味
  • 将来の目標
  • 現在の悩み

 

記事のテーマを決定する

設定したペルソナをもとに、記事のテーマを決定します。

 

テーマとは「読者に伝える主張」です。ペルソナが抱える課題や悩みに対する、解決策を提示しましょう。テーマを決める際は、ユーザーにとって必要なテーマであることが重要です。

 

たとえば、「文章をうまく執筆できない」と悩むユーザーを対象にした場合、テーマは「Webライティングの書き方」や「ビジネスメールの書き方」になります。

 

テーマの抽象度によって、文章の内容が大きく異なることを理解しておきましょう。

 

「文章の書き方」という抽象的なテーマでは、WebライティングやSNS、メールなど、「さまざまな媒体での文章の書き方」を網羅する必要があります。自然に、必要な文章量も多くなります。

 

一方、「Webライティングの書き方」というテーマの記事では、「文章の書き方」というテーマに比べて、必要な文章量が少なくなります。しかし、具体的なテーマである分、よりくわしい情報が求められます。

 

キーワードを選定する

テーマが決定した後は、キーワード選定をします。

 

キーワード選定のコツは、「ペルソナがどのようなキーワードで検索するか」を考えることです。キーワードの選定時には、「Googleキーワードプランナー」や「ラッコキーワードなどの無料ツールを使用しましょう。

 

Googleキーワードプランナーは、ユーザーの関心度が高いキーワードを見つける時や、キーワードの検索ボリュームや競合性などを把握する時に役立つツールです。

 

Googleキーワードプランナー

 

調べたいキーワード(複数キーワードも可)を入力すると、検索ボリュームが表示されます。

 

Googleキーワードプランナー

 

検索ボリュームに比例して、競合する記事やサイトが多くなります。

 

ラッコキーワードは、キーワードと関連性の高い「サジェストキーワード」を取得するツールです。検索欄にキーワードを入力すると、以下のように複数のキーワードが表示されます。

 

サジェストキーワードツール「ラッコキーワード」

 

それぞれの検索ボリュームや競合性を把握する時は、右上の「全キーワードコピー」をクリックしてください。

 

サジェストキーワードツール「ラッコキーワード」

 

コピーしたキーワードを貼り付けて、Googleキーワードプランナーで測定すると、各キーワードの検索ボリュームを一括で確認できます。

 

サジェストキーワードツール「ラッコキーワード」

 

どちらも無料で使用できるツールです。ぜひキーワード選定時に活用してください。

 

タイトル/構成を決定する

次に「記事のタイトル/構成」を決定します。

 

SEO対策の観点から見て、タイトル/構成には対策したいキーワードを入れるようにしましょう。ただし、無理やりキーワードを入れると、読みづらくなるため、不自然にならない程度にキーワードを盛り込んでください。

 

以下のルールを参考にしてください。

 

  • 記事を読むメリットを明確に伝える
  • 一目で内容がわかる表現をする
  • できるだけ数字を使用する

 

「タイトル/構成」に遠回しな表現があると、内容がわかりにくくなり、読者に記事を読んでもらえません。ひと目で記事の内容が把握できるように、簡潔に表現してください。

 

また、具体性を上げるためには「10分でできる」「5つの方法」など、数字を使用するのが有効です。できる限り「タイトル/構成」には数字を入れましょう。

 

ちなみに、タイトルは32文字以内に収めてください。

 

タイトルを32文字以内にする理由は、パソコンで検索したときに表示される最大の文字数が32文字であるためです。スマートフォンで検索すると40文字程度まで表示されますが、パソコンで検索するユーザーに合わせたほうがいいでしょう。

 

Webライティングにおいて、ライティングスキルは必要な要素です。しかし、質の高いコンテンツを作るという点においては、記事の目的やペルソナ、タイトル/構成の決定などの事前準備がより重視されます。

 

内容を作成する

最後に、タイトル/構成を元に、文章を作成します。設定したペルソナが目の前にいることを想像しながら執筆すると、読者が共感しやすい文章になります。

 

ただし、内容を詰め込みすぎないように、ひとつの見出しで伝えるメッセージはひとつに絞ってください。

 

具体的な文章の書き方がわからないうちは「PREP法」「SDS法」などの文章のフレームワークを活用しましょう。

 

文章の型に当てはめて執筆することで、論理的な文章になります。

 

【テクニック編】読みやすい文章にするための8つのポイント

以下では、読みやすい文章にするための具体的な8つのポイントを紹介します。

 

【テクニック編】読みやすい文章にするための8つのポイント

 

文章の執筆後の見直しでも、「上記の8つのポイントは守れているか」を確認してください。

 

 

一文が長すぎないか?

Webライティングにおいて、一文の長さは40〜50文字が適切です。文字数が多くなっても、60文字までには収めましょう。

 

接続詞を使用したり、余計な言葉を省いたりすることで、文章を短く区切ることができます。以下の例を参考に、一文の長さを調整してください。

 


【例文】

志望校に受かるためには、5時間以上は勉強をしないといけないとわかっていましたが、学校の部活で疲れており、なかなか勉強することができていません。


【変更】

志望校に受かるためには、5時間以上勉強しないといけません。しかし、学校の部活で疲れており、なかなか勉強ができていません。


例文のように、一文が長くなると文章構造が複雑になり、読みづらくなります。とはいえ、短い文ばかりが続くと、読者に稚拙な印象を与えます。文章が長くならないよう気を付けながらも、短い文章を連続させないよう注意しましょう。

 

同じ接続詞・表現・文末が続いていないか?

まずは、以下の例文を読んでください。


私は、仕事をする上では、「コミュニケーションが最も重要である」と考えています。しかし、最近はコミュニケーションを取りたがらない人が増えています。しかし、コミュニケーションが不足していると、トラブルが起こりやすいと予測されます。


 

例文のように、同じ接続詞・表現・文末が続いていると、くどい印象を与えてしまいます。

 

接続詞は、前後の文をつなぐ便利な言葉ですが、同じ接続詞ばかり続くと、単調な文章になります。単調な文章は読むのに疲れるため、同じ接続詞を連続で使用するのは避けてください。同じ接続詞が続く場合には、接続詞を省いても構いません。

 

文章中に、同じ表現が何度も続くことも、単調な印象を与えるきっかけになります。特に、「コミュニケーション」のようなカタカナ語・長い単語の場合が続くと、読者が単語の意味を理解することに疲れ、ページからの離脱につながります。違う言葉に言い換えるか、その言葉を使用しなくても意味の通じる文章に書き換えるのがコツです。

 

文末表現にも注意しなければいけません。同じ文末が続くと、稚拙な文章に見えます。文末表現には、以下のように様々な種類があるため、多くても同じ文末が3つ以上続かないよう意識してください。

 

  • 〜です
  • 〜ます
  • 〜しましょう
  • 〜ません
  • 〜してください
  • 〜でした

 

さまざまな文末表現がありますが、メディアによってはふさわしくない表現もあります。対象とする読者に合った文末表現を使用しましょう。

 

主語と述語の「ねじれ」が起こっていないか?

主語と述語のねじれとは、以下の例文のように、主語と述語が正しく対応していないことです。

 


「Webライティングで重要なことは、ニーズを把握します。」


例文では、主語が「重要なことは」、述語が「把握します」です。

 

正しく直すと


「Webライティングで重要なことは、ニーズを把握することです。」


となります。

 

特に長い文章になると主語と述語の位置が遠くなり、主語と述語のねじれが起こりやすい傾向にあります。また、主語自体が抜けている文章も多いため、常に主語と述語を意識して文章を執筆してください。

 

専門用語を使いすぎてはいないか?

基本的に、Webライティングではわかりやすい文章が求められます。読者は「楽に情報を得たい」と考えており、専門用語や難しい表現を嫌います。

 

専門家に向けた記事でない限りは、専門用語の使用は避けてください。

 

どうしても専門用語を使用しないといけない場合には、専門用語を出した後に、必ず説明文を入れましょう。

 

誤字脱字はないか?

誤字脱字があると、文章が読みにくくなるため、記事の執筆後は必ず見直しを行いましょう。

 

見落としを減らすコツは、「時間を空けて複数回見直す」「複数人で見直す」ことです。

 

文章校正ツールでも、誤字脱字を見つけられますが、全ての誤字脱字を検出してくれるわけではありません。

 

必ず人の目で「誤字脱字のない自然な文章であるか」をチェックしてください。

 

漢字とひらがなのバランスは適切か?

漢字とひらがなのバランスも意識しましょう。

 

目安としては、漢字が3割、ひらがなが7割のバランスが理想的です。漢字は画数が多いため、漢字の割合が増えると、複雑な印象を与えてしまいます。

 

どうしても漢字が多くなる場合は、「ひらがなで表記しても違和感がないか」を確認しましょう。ひらがなで表記できる言葉の一例を紹介します。

 

  • 様々→さまざま
  • 出来る→できる
  • 等→など
  • 時→とき
  • 度に→たびに
  • 良い→よい

 

ただし、文章全体で表記を統一することも大切です。たとえば「申し込み」という言葉ひとつでも、「申込み」や「申込」などさまざまな表記があります。

 

せっかく読みやすい文章のため漢字とひらがなのバランスを整えたにもかかわらず、表記のバラつきで、かえって読者を混乱させないために、チェックシートの活用もおすすめです。

 

漢字とひらがな、どちらを使用するかはWebサイト全体で統一してください。

 

受動表現を多用していないか?

受動表現とは、「書かれる」「食べられる」「建てられる」などの「れる」や「られる」を使用した受け身の表現のことです。

 

受動表現は、読者に曖昧な印象を与えます。文章に説得力を持たせるために、以下の例文のように、能動的な表現に書き換えましょう。

 


【例文】

マーケティング用語では、サービスの対象となるユーザー像は「ペルソナ」と呼ばれています。


【変更】

マーケティング用語では、サービスの対象となるユーザー像を「ペルソナ」と呼びます。


 

同じ文章の中で矛盾は生じていないか?

文章全体を通して「矛盾する文章がないかどうか」をチェックしてください。

 

主張が定まらないまま文章を執筆し始てしまうと、途中で文章の矛盾が生じやすくなります。文章の中で矛盾があると「伝えたい内容」がわからず、早々に読者がページから離脱するため注意が必要です。

 

必ずペルソナ(伝えるユーザー像)や、伝える内容を明確にした後で、文章を記述してください。

 

Webライティングはユーザー心理を理解することが大切

Webライティングにおいて大切なことは「どれだけユーザーの心理を理解しているか」という点です。

 

  • ユーザーはどのような情報を知りたがっているか
  • ユーザーはどのような言葉を欲しているか
  • ユーザーはどう感じるか

 

上記のように、常にユーザー心理に意識を向けて文章を執筆しましょう。

 

繰り返し記事を制作していくことで、「この文章がユーザーにとって必要か不必要か」を考える癖がつきます。結果的に、ユーザー心理に寄り添った文章になり、読みやすさへとつながるでしょう。

 

まとめ

高品質で読みやすい記事を作成するためには、文章をいきなり執筆し始めるのではなく、記事の目的やペルソナ、キーワードの選定などの事前準備に力を入れることが大切です。伝える相手や伝える内容が定まっていないと、読みにくく、ニーズからもズレた文章になります。

 

本記事で紹介した、「一文の長さを40〜50文字にすること」や「主語と述語のねじれをなくすこと」なども、ぜひ参考にしてください。文章の執筆後は、必ず複数回見直しを行い、「誤字脱字や表記揺れがないか」をチェックしましょう。

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