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【2022年10月更新】Google Search Console(サーチコンソール)とは?基本の使い方や登録方法をご紹介!
2022年10月18日
Googleの無料SEO解析ツール・Google Search Consoleを活用することで、自社サイトの検索順位やクリック数、流入キーワードなどが調べられます。
「サイトへのアクセスを増やしたい」「売上を上げたい」と考えた際、Google Search Consoleの導入はぜひ検討いただきたい施策です。Google Search Consoleを活用することで、自社サイトの検索順位やクリック数、流入キーワードなどを調べることができます。
この記事ではGoogle Search Consoleを導入・設定する方向けに、Google Search Consoleでできることや設定方法、使い方を紹介します。運用初心者が最低限知っておくべきポイントを解説しているので、より良いサイト作りのためにお役立てください。
目次
Google Search Console(サーチコンソール)とは?
Google Search Consoleとは、Webサイトの検索順位や表示回数などを計測できるツールです。Googleが提供する公式の無料ツールで「サチコ」とも呼ばれています。
以下のように、サイトに対するGoogleの評価やユーザーの行動を把握するのに役立ちます。
- 狙ったキーワードでGoogle検索の上位表示ができているか
- どんなキーワードで、ユーザーが自社サイトにたどり着いたのか
- 自社サイトがGoogleの検索結果に正しく表示されているか
Google Search Consoleから収集したデータをもとに、サイトやコンテンツを見直すことで検索順位が上がりやすくなります。検索順位が上がると、アクセス数も比例して増加する傾向にあります。
米国のSEO支援会社seoClarityによる調査では、検索順位が1位のサイトではクリック率が約14%程あり、検索した人の約7人に1人がアクセスしています。
しかし、検索順位が下がるにつれてクリック率は下がり、10位になるとクリック率は1%程まで低下することが分かっています。このように検索順位とアクセス数には比例関係があることも覚えておきましょう。
Google Analytics(アナリティクス)との違い
Google Analyticsも、サイトの運営に必要な無料の分析ツールです。Google Search Consoleとの違いは「分析するタイミング」や「分析項目」になります。
Google Search Consoleは、検索画面でのクリック率や検索キーワードといった「サイトに来る前の行動」を分析します。一方、Google Analyticsは、サイト上での滞在時間や離脱率など「サイト内の行動」を分析するツールです。
どちらもWebサイトのアクセス解析において重要なデータを得られるツールなので、2つとも導入しておくことをおすすめします。
後ほどGoogle Search Consoleの登録方法や、Google Analyticsとの連携方法を解説しますので、2つのツールを駆使して、より良いWebサイトへと改善していきましょう。
初心者は必見!Google Search Consoleでできること
Google Search Consoleでできることは、大きく分けて以下の3つです。
- 検索パフォーマンスの分析
- WebサイトがGoogleに認識されているかどうかをチェックする
- Webサイトページの処理速度やモバイルデバイスでの見やすさなどを確認
他にも機能はありますが、まずはこの3つをおさえておけばOKです。Google Search Consoleでできることを簡単に解説しますので、基礎知識として知っておきましょう。
Webサイトのアクセス状況を確認できる「検索パフォーマンス」
Google Search Consoleで一番よく使用するのが、検索パフォーマンスです。検索パフォーマンスで確認できる項目は以下の5つです。
- クエリ:ユーザーがGoogleで検索したキーワード
- クリック数:検索結果画面に表示され、サイトがクリックされた数
- 表示回数:検索結果画面にサイトが表示された回数
- CTR:検索結果画面に表示された回数のうち、サイトがクリックされた割合
- 掲載順位:検索結果画面に表示されるサイトの平均順位
これらのデータを見れば、自社サイトやコンテンツの改善点を見つけることができます。
たとえば、クリック率が低い場合はタイトルやディスクリプション(タイトル下の説明)に、ユーザーが知りたい内容が入っていない可能性が高いです。
狙っていないクエリでアクセスが集まっているなら、キーワードの検索意図に合った記事が書けていないのかもしれません。
このように「検索パフォーマンス」を見れば改善点が見つけることができます。「記事をたくさん書いているのに全然読んでもらえない」と思ったら、検索パフォーマンスを使って記事を見直してみましょう。
ページ単位のインデックス状況を知ることができる「URL検査」
インデックスとは、Googleの検索ロボット(クローラー)が、情報をGoogleのデータベースに登録することです。サイトのページが登録されるとSEOの評価を受けられて、Googleの検索結果に反映されるようになります。
つまり、サイトにアクセスを集めるためには、インデックス登録が欠かせません。
URL検査では、サイトのページがインデックスされているかどうかを調べられ、インデックス登録のリクエストができます。
新規記事の作成や記事を更新したタイミングで、URL検査でインデックスのリクエストを行いましょう。何もしないよりも、Googleの検索結果に反映されるのが早くなります。
Webサイトの詳細パフォーマンスを確認できる「拡張」
Webサイトを訪れたユーザーが、快適に記事を読めるかどうかを拡張機能で調べられます。分析するデータは、主に以下の4つです。
- 速度レポート:パソコンやモバイルといったデバイスごとのページの処理速度(表示されるまでの時間)
- モバイルユーザービリティ:モバイルで閲覧したときのサイトの見やすさ
- AMP:ページの処理速度を高速化する機能のエラーチェック
- リッチリザルト:通常の検索結果画面より、多くの情報を表示するページが正しく表示されるか
基本的には、モバイルでWebサイトを閲覧する人が大半です。サイトが見にくい、表示されるまでが遅いといった問題があるとすぐにユーザーは離脱します。
実際に、Google公式による調査では、75%のスマートフォン ユーザーは、スマートフォンの使用中にすぐに情報を取得できると期待しています。
引用元:Think with Google「Marketing Strategies」)
自社サイトに来たユーザーが満足してくれるように、拡張機能で表示速度やエラーページの有無をチェックしてください。
Google Search Consoleの登録方法
Google Search Consoleを登録するまでの流れは、以下の通りです。
- Googleアカウントの作成(まだアカウントを持っていない人)
- Google Search Consoleでサイトを登録
- Webサイトの所有者の確認
Google Search Consoleの登録は、早ければ10分ほどで完了します。画像付きで解説しているので、画面を見ながら作業を進めてください。
STEP1:Googleアカウントの作成
Googleアカウントは無料で作成できるので、まだ持っていない方はGoogleのアカウントページから手続きを済ませましょう。既にアカウントを持っている方は、手順2の「Google Search Consoleの登録画面を開く」に進んでください。
Googleアカウントは複数作成できるので、Google Search Console専用に新しくアカウントを作ってもOKです。
アカウント作成に必要なのは、メールアドレスと携帯の電話番号(本人確認のために必要)です。以下のような画面が出るので、本人情報を入力してアカウントを作成しましょう。
STEP2:Google Search Consoleの登録画面を開く
Google Search Consoleのページから「今すぐ開始」を押して、Googleアカウントでログインしてください。
ログインしたら、左上の三本線から「プロパティの追加」を押します。以下の画面が表示されます。
「ドメイン」または「URLプレフィックス」のいずれかに、追加するサイトのドメイン(もしくはURL)を入力します。どちらを選択しても問題ないのですが、URLプレフィックスの方が手続きは簡単です。
STEP3:プロパティタイプの選択
ウェブサイトには、http・https・wwwあり・wwwなしなど複数のバージョンがあります。それぞれのバージョンをまとめて管理するのがドメインプロパティ。別々で管理するのが、URLプレフィックスです。ドメインとURLプレフィックスでは、手続きの進め方がそれぞれ違うので、選択したプロパティの手続き方法を読んでください。
■ドメインプロパティ
ドメインプロパティは新しくできたもので、Googleはこの設定方法を推奨しています(引用元:Google検索セントラル「Google検索セントラルブログ」)。
はじめに、ドメインの入力欄にサイトのドメインを入れましょう。
ドメインがわからない人は、自社サイトを開いてURLを確認してください。以下の画像のように、◯◯◯.jpや◯◯◯.comのように白い文字がドメインです。これをドメイン入力欄にコピペしてください。
ドメインを入力できたら、「続行」ボタンを押してください。
次は、所有権の確認をするので、STEP4の「DNSレコード」から手続きを進めましょう。
■URLプレフィックス
URLプレフィックスでは、ドメインではなくサイトのURLを使用します。
まずは、自社サイトのトップページのURLを入力してください。入力できたら「続行」を押しましょう。
URLプレフィックスでは所有権の確認方法がいくつもありますが、「HTMLタグ」での手続きが一番簡単です。ただし、自社サイトが使っているサイトテーマによっては紹介している方法ではできない場合があります。HTMLタグでの手続きができない場合、「HTMLファイルのアップロード」で所有権を確認してください。
STEP4:Webサイトの所有権を確認する
Google Search Consoleを使うためには、自社Webサイトとの連携が必要です。そのために、設定操作をしている人がサイトの所有者であることを証明しなければいけません。
ここでは、所有者の確認方法を紹介します。プロパティの選択でドメインを選んだ方は、DNSレコード。URLプレフィックスを選んだ方は、HTMLタグかHTMLファイルのアップロードで手続きを進めてください。
■HTMLタグ
URLプレフィックスを選択すると、以下のような画面が出ます。
「HTMLタグ」の部分をクリックして、メタタグを表示させます。
<meta name から始まるメタタグの横にある「コピー」を押した後、新しくタブを開いて自社サイトにログインしてください。
今回はWordPressでの設定方法を紹介します。
WordPressの管理画面に入ったら、外観>テーマエディターをクリックします。
テーマエディターに入ったら、headerから「</head>」と書かれた場所を見つけてください。見つからなければ、検索で「</head>」と打ち込めば見つかるはずです。</head>の直前に、先ほどコピーしたメタタグを貼り付けます。下にスクロールして「ファイルを更新」を押してください。
あとは、先ほどの所有権の確認画面に戻り、確認を押せばOKです。
WordPressのテーマによっては、HTMLタグでの登録が難しい場合があります。この手順でできない場合は、次に紹介するHTMLファイルのアップロードで所有権を確認しましょう。
■HTMLファイルのアップロード
はじめに、「1.ファイルをダウンロード」の横にある「↓google〜〜〜」をクリックします。
ダウンロードしたテキストファイルには、「google-site-verification: google〜〜〜〜」と表示されます。
次にサイトの立ち上げに使ったレンタルサーバーにログインしてください。
サーバーにログイン後、サーバーからファイル「public_html」を開き、先ほどダウンロードしたテキストファイルをアップロードしましょう。アップロード方法はレンタルサーバーによって異なります。わからない場合は、契約しているレンタルサーバーのよくある質問からやり方を確認してください。
アップロードが終わったら、確認をクリックして登録が完了します。
■DNSレコード
ドメインプロパティを選んだ方は、「DNSレコード」という方法で所有権を確認します。
ドメインプロパティを選択すると、以下のような画面が表示されます。
①のレコードタイプは、TXTのまま変更しなくてOKです。③の下にあるgoogleから始まるアルファベットや数字の文字列の横にある「コピー」を押してください。
次に、自社サイトで使用しているドメインサービスにログインします。ログイン後、設定画面からドメインのDNSレコードに設定しましょう。
設定が終わったら所有権の確認の画面に戻り、「確認」を押してください。
ただし、DNSの変更が反映されるまでには時間がかかります。DNSを設定しても所有権の確認ができない場合は、1日経ってから再度確認ボタンを押しましょう。
これで、Google Search Consoleとサイトの連携手続きが完了します。
Google Analytics(アナリティクス)との連携方法
Google Analyticsと簡単に連携できるので、ついでに2つのツールを連携させておきましょう。
2つのツールを連携させるとデータを共有できます。Google Analyticsの画面からGoogle Search Consoleのデータを閲覧できるようになるので、サイトを分析や改善するときに役立つでしょう。
それでは、2つのツールを連携させる方法を紹介します。
Google Analyticsにログインして、画面左下の「管理」から「Search Consoleのリンク」をクリックしてください。
画面が切り替わったら、右上の「リンク」を押します。
次に「Search Consoleとのリンクを作成する」という画面が出るので、画面右の「アカウントを選択」をクリックしてください。
プロパティ名を確認したらチェックをつけて、右上の「確認」ボタンを押しましょう。
先ほど選択したプロパティにリンクできたら、「次へ」をクリックします。
ウェブストリームの横にある「選択」から、管理するGA4のデータストリームを選んでください。
ウェブストリームの選択が終わったら、「次へ」を押します。
最後に、プロパティやウェブストリームを確認して「送信」をクリックします。
これでSearch Consoleとのリンクが作成され、ツールの連携が完了します。
初心者が必ず抑えるべきポイントとGoogle Search Consoleの使い方
最後に、Google Search Consoleの基本的な使い方をマスターしておきましょう。初心者の方は、以下の4点だけ押さえておけば大丈夫です。
- 検索パフォーマンスで順位やクリック数、クエリの確認
- Webサイトを更新するたびに、Googleクローラーに伝える
- Webサイトの表示速度を確認
- 外部リンクが適切に表示されるか確認
使い方は画像付きで解説しますので、Google Search Consoleを開いて、実際に触りながら使い方を覚えてください。
検索パフォーマンスレポートでWebサイトの状態を確認する
自社サイトの「どの記事がアクセスを集めているか」「どんなキーワードで集めているか」などを確認しましょう。検索パフォーマンスのデータをもとに、リライトや記事作成を行うことでユーザーが求めているコンテンツ作りができるようになります。
やり方は、Google Search Consoleにログインして、サマリーの下の検索パフォーマンスを押してください。
クリック数や表示回数といった、サイト全体の検索パフォーマンスが表示されます。グラフの下には、クエリやページ、デバイスといった指標が出ているので、見たい項目をクリックしてみましょう。
記事ごとの検索パフォーマンスを見ることも可能です。
検索タイプ・日付の横にある「+マーク」を押してからURLを入力すると、そのページの検索パフォーマンスが確認できます。
計測したい記事のURLを入力して、適用を押せば完了です。
ページごとにアクセス数やクリック率などを確認できるので、この数字をもとにコンテンツを見直しましょう。
Webサイトの更新をGoogleクローラーに伝える
Webサイトを更新したら、必ずインデックス登録のリクエストを行いましょう。Googleクローラーが巡回してくれて、検索結果上でもWebサイトやコンテンツの内容が更新されます。リクエストしてすぐに巡回してもらえるわけではないので、できるだけ早めにリクエストを送りましょう。
やり方は簡単です。まずGoogle Search Consoleの上の検索窓に更新したページのURLを入力してクリックします。
画面が切り替わったら、「インデックス登録をリクエスト」を押すだけです。
しばらく待っていると、「インデックス登録をリクエスト済み」の画面が出ます。
「インデックス登録をリクエスト済み」の画面が出れば、Googleのクローラーにサイトを更新したことを伝えられます。
サイトを更新したら、インデックス登録のリクエストを忘れないようにしましょう。
Webサイトの表示速度を確認する
サイトの表示速度が遅かったり、表示崩れがあったりするとユーザーが離脱してしまいます。せっかくサイトに来てもらっても、記事を読まれないのはもったいないので、Google Search Consoleで表示速度を確認しましょう。
まずGoogle Search Consoleから「ウェブに関する主な指標」を押します。
すると、以下のような画面が出ます。
「改善が必要」や「不良」のURLは、ユーザーの離脱率を高めている可能性が高いです。「レポートを開く」から、エラーの内容や対象のURLを確認しましょう。表示速度やエラーを改善することで、ユーザーが利用しやすいサイトになります。定期的に表示速度はチェックしておきましょう。
Webサイトの外部リンクを確認する
外部リンクとは、外部のサイトから自社サイトへ飛べるリンクのことです。外部リンクを多く獲得していると、信頼できるサイトとしてGoogleに判断され、SEOに良い影響を与えます。逆に、自社サイトと関連性の低いサイトや、質の低いサイトから外部リンクを受けるとSEOに悪い影響が出ることもあります。どんなサイトから外部リンクを受けているのか、適宜Google Search Consoleで確認しましょう。
Google Search Consoleの下のほうにある「リンク」をクリックしてください。
すると、外部リンクや内部リンクの情報が出てきます。
「上位のリンクされているページ」から、主に外部リンクの対象になっているページがわかります。どんなサイトからの外部リンクが多いのかは、「上位のリンク元サイト」から確認しましょう。このデータをもとに、外部リンクを増やすためにはどんなコンテンツを増やせばいいのかというヒントが得られます。
まとめ
Google Search Consoleでは、検索結果画面での表示回数やクリック率など、ユーザーがサイトに来る前の行動を計測できます。他にも、ページのインデックス登録のリクエスト、表示速度やエラーページのチェックが可能です。
ユーザーの検索ニーズを満たすサイト作りには、Google Search Consoleは必須です。ただ記事を書き続けるのではなく、Google Search Consoleで得たデータをもとにサイトを改善しましょう。