ノウハウ
【2024年最新】デモあり/画像や動画制作を時短・内製できる、デザイン生成AIツール16選
2024年3月30日
制作やマーケティング業界では、AI技術の進化によりクリエイティブ制作における工数が変化しています。
AIツールをクリエイティブ制作に導入し活用することで、従来の手法に比べると時短や内製化がかないます。なお本記事ヘッダー画像で使用している女性の画像は、後述する「Adobe Firefly」で生成したものです。
今回は、デザイン生成AIツールについてと、おすすめツールを紹介します。
目次
- 1 デザインに生成AIを活用するメリット
- 2 デザイン生成AIを活用する際のデメリット&注意点
- 3 デザインに利用できる、生成AIツール15選
- 3.1 1.【動画】RunwayML
- 3.2 2、【動画】NoLang
- 3.3 3、【動画・画像】Canva
- 3.4 4、【画像】Microsoft Designer
- 3.5 5、【画像】Dream Studio
- 3.6 6、【画像】Adobe Firefly
- 3.7 7、【画像】Fotor
- 3.8 8、【画像】clipdrop
- 3.9 9、【画像】Midjourney
- 3.10 10、【画像・テキスト】Cici
- 3.11 11、【画像・テキスト】MyEdit
- 3.12 12、【画像・動画・テキスト等】DESIGNS.AI
- 3.13 13、【ブランドキット】Looka
- 3.14 14、【LP・バナー・動画等】AIR Design
- 3.15 15、【デザイン評価、デザイン等生成】パッケージデザインAI
- 3.16 16、【テキスト】ChatGPT
- 4 まとめ
- 5 マムズラボについて
デザインに生成AIを活用するメリット
クリエイティブ制作にデザイン生成AIを生かすことで、さまざまなメリットが得られます。
- 制作コストが削減
- 制作時間が削減
- 生産性が向上
- 大量生産できる
- 一貫性の維持
- データに基づき生成
- 人間がデザイン業務に専念できる
1.制作コストが削減
クリエイティブはバナーや写真、イラスト、動画、Webサイト等を指し、一般的には制作費が発生します。
また制作にあたりデザイナーやフォトグラファー、動画編集者などの制作者に外注(外部委託)したり、社内の該当部署に発注を行う必要がありました。ですがAIツールを活用することで制作にかかる人件費を削減できます。
AIは自動化されたプロセスで作業を行うため、制作コスト削減を目指せます。
2.制作時間が削減
クリエイティブ制作では一般的に制作期間を要します。コンテンツの種別や量によっては、数カ月単位の準備や制作期間を要することもあります。
半面、AIは高速で効率的にデザイン等のコンテンツを生成するため、制作にかかる時間を大幅に短縮できます。デザイナーやクリエイターが手作業で作業する必要がなくなり、時間の節約が可能です。
さらにツールによっては、アイデアの発想段階からデザインの具体化までサポートすることもでき、各工程単位で時短化が進む可能性があります。
3.生産性が向上
AIツールを活用することで従来の手作業に比べて大幅に時間を節約できるため、生産性が向上します。
デザイン生成AIは様々なスタイルや要件に対応できるため、多様なクリエイティブアプローチを採用できます。またAIを継続的に活用することでAIの機械学習が進むため、トーン&マナーなどの理解を深めたうえで作業を行うことも可能です。
4.大量生産できる
デザイン生成AIは、短時間で大量のデザインや複数のバリエーションを作成できます。
また異なるテンプレートやスタイル、デザインパターンも大量に持っています。それらを組み合わせることで提案可能なデザインの量を担保すれば、制作の柔軟性が高まります。
5.一貫性の維持
デザイン生成AIは一貫性のあるデザインを提供します。
同プロジェクト内であらかじめ設定されたスタイルガイドやブランドガイドライン、高度なアルゴリズムに従ってデザインを生成します。このため、デザインされるすべての要素は一貫性のあるトーンやスタイルで表現され、イメージやメッセージの統一性を保つことができます。
さらにカラースキームやフォント、レイアウトなどのパラメーターを調整することで、一貫性のあるデザインを保ちながら品質管理を行うことができます。
6.データに基づき生成
生成AIは過去のデータを学習し、学習内容に基づいてアウトプットを生成します。
機械学習を行うほどに精度が上がり、デザインのトーン&マナーやスタイルなどの要件を汲んだアウトプットが可能になります。
7.人間がデザイン業務に専念できる
デザイン領域で自動化できるタスクをデザイン生成AIが担当することで、デザイナーはよりクリエイティブなデザイン業務や、戦略的な企画や指示を行うアートディレクション等の業務に集中できます。
新しい視点やアプローチを取り入れる余裕が生まれたり、デザインの細部に集中するなど、質を高めたり高度なデザインに注力できたりする可能性が高まります。
デザイン生成AIを活用する際のデメリット&注意点
デザイン生成AIの活用にはメリットがある一方で、デメリットと注意点もあります。
- 0→1の創作はできない
- 無機質で機械的
- 柔軟性がない
- 継続的な学習が必要
- 権利を侵害する可能性がある
- 情報流出の恐れがある
1.0→1の創作はできない
デザイン生成AIは過去の訓練データを元に学習し、パターンを抽出してデザインを生成します。ただし十分な量や質のデータがない場合はアルゴリズムの正確な予測を行うことが難しいこと、さらには新しいデータや変化に対応する能力に、容量ないしは性質的に限界を生じやすい傾向があります。
つまりデザイン生成AIでは過去のデータに基づき予測可能な範囲内でのデザインしか生み出せず、人間の創造性を完全に再現することはできません。造語や新技術・新商品の開発など、これまでに存在しなかったものや概念については対応できない傾向にあります。
またデザインには、背後にあるコンテキストや意図の理解が重要です。しかしデザイン生成AIはそれらの理解が難しく、デザインに深い意味や感情を込めることが難しいことがあります。
2.無機質で機械的
デザイン生成AIが提案するアウトプットは、無機質で機械的なものになる傾向があります。
AIはデータとアルゴリズムに基づいて動作するため、アイデアや感情、創造性・感性・直感などの人間的な要素を持ちません。そのため、単にデータやテンプレートから予測できるパターンに従った結果になりがちです。
また、デザイン生成AIは、デザインのコンテキストや目的を理解しにくいことがあります。そのため、適切なストーリーテリングやブランドのアイデンティティを理解することが難しく、結果として無機質で機械的なデザインが生成される傾向があります。
3.柔軟性がない
デザイン生成AIは、プログラムされたアルゴリズムに基づいて動作します。このアルゴリズムは、あらかじめ決められたパラメーターや制約に従って動作するため、柔軟なアプローチや独創性を持つことができません。
さらにデザイン生成AIが学習するために使用するデータセットは、前もって用意されたサンプルやテンプレートに基づいています。このためアウトプットは学習データに基づいたものに限定され、柔軟性に欠ける傾向があります。
またAIは文脈や目的を理解することが難しいことも、異なる状況やニーズに対応する柔軟性に欠ける理由のひとつです。
4.継続的な学習が必要
デザインのトレンドや要求は常に変化しており、新しいスタイルやニーズが登場します。デザイン生成AIを継続的に学習させることで、最新トレンドや要求に対応するための情報のみならず、パターンやテンプレートなども取り入れることができます。
また、デザインの品質を向上させるためにも継続的学習は重要です。ユーザーからのフィードバックや評価を収集し、それを元にAIのモデルやアルゴリズムを改善することで、より優れたデザインの生成が可能です。
なおAIに最新技術やトレンドを対応させることは、競合他社との差別化を図るためにも大切です。
5.権利を侵害する可能性がある
デザイン生成AIが既存のデザインや写真、イラスト等の画像を学習データとして使用したとき、元のデザインや画像の知的財産権(著作権や商標権)やライセンスを侵害する可能性があります。その場合、アウトプットしたデザインは商用利用できないことが多くあります。
さらに、元のデータとアウトプットしたデザインの間で、デザイン上の類似点が生まれる可能性もあります。アウトプットしたデザインが既存の商標や著作権を侵害すると見なされる場合、権利者は法的措置を取る可能性があります。
さらにAIが個人の画像や情報を学習データとして使用する場合、個人情報の漏洩やプライバシーの侵害が発生することもあります。特に顔認識技術を使用するときは、個人の顔画像が不正に使用されるリスクがあるため注意しましょう。
デザイン生成AIの利用においては、くれぐれも、適切な法的規制やライセンスの取得、個人情報の保護などに注意しましょう。AIの使用に関する法的なガイドラインや業界の標準に従うことも重要です。
6.情報流出の恐れがある
デザイン生成AIが使用する学習データや生成されたデザインが適切に保護されていない場合、以下により情報が流出する可能性があります。
- 外部からの不正アクセスやハッキング、サイバー攻撃
- 内部者の悪意
デザイン生成AIを使用する際には、データセキュリティに配慮し、信頼性の高いサービスプロバイダーやクラウドサービスを選択することが重要です。
また社内外に向けて適切なセキュリティ対策やアクセス制御、取扱いルールの策定等を実施し、情報流出のリスクを最小限に抑える必要があります。
デザインに利用できる、生成AIツール15選
画像や動画制作を時短・内製できるデザイン生成AIツールについて、ご紹介します。
- 【動画】RunwayML
- 【動画】NoLang
- 【動画・画像】Canva
- 【画像】Microsoft Designer
- 【画像】Dream Studio
- 【画像】Adobe Firefly
- 【画像】Fotor
- 【画像】clipdrop
- 【画像】Midjourney
- 【画像・テキスト】Cici
- 【画像・テキスト】MyEdit
- 【画像・動画・テキスト等】DESIGNS.AI
- 【ブランドキット】Looka
- 【LP・バナー・動画等】AIR Design
- 【デザイン評価、デザイン等生成】パッケージデザインAI
- 【テキスト】ChatGPT
1.【動画】RunwayML
RunwayMLは、テキストや画像から新たな動画を生成するAIです。ブラウザ版とアプリ版があり、PCやスマートフォンなどに保存されている写真や動画のほか、サービス内で撮影した動画を新しい動画に変換することができます。
動画は、入力された指示・質問、参考画像、事前に設定された条件などのプロンプトに従い、4秒の動画に変換されます。プロンプトは英語入力に対応しています。
なお動画を変換するたびにクレジットが消費される仕組みで、動画1秒につき5クレジットが消費されます。無料の「Free」プランでは125クレジットの設定がありますが、動画1本4秒あたり20クレジットが消費されます。有料プラン(スタンダード…$144/年)にアップグレードすると、追加のクレジットを獲得できます。
なお現時点では動画レンダリングの精度としてはいまだ成長途中であり、人物や背景がゆがんでいたり、人物の顔や身体が崩れていることがあります。クリエイティブとしての完成度が高いわけではないので、あくまで参考素材として用いるのがよさそうです。
▼RunwayMLの無料アカウントでできること
- テキストや画像、動画から4秒の動画を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語での入力可能
- 無料の「Free」プランでは125クレジットが付与されている
- 動画1本4秒あたり20クレジットが消費される
- 有料プラン(スタンダード…$144/年)あり
▼RunwayMLで作成したデモ動画
使用したプロンプト:Mother and child in casual clothes, holding smartphone in one hand, smiling at child, bust shot, living room, studio lighting
2、【動画】NoLang
NoLangは解説動画を生成するAIです。
プロンプトを日本語で入力するとリアルタイムで1分前後の動画が生成され、知りたいことの回答や要約を高速で得られます。生成した動画にはAI音声によるナレーションがつけられており、Googleアカウントで無料登録を行うと、ナレーターの音声パターンが5種類から選択可能です。
なお対話形式を用いているため、生成した動画に続けて質問を行い、新たな動画を生成することができます。
生成した動画はダウンロードなどができず、YouTube等のようにプラットフォーム内に一覧表示されます。ただし後悔したくないものは生成後に非公開にすることができます。
▼NoLangでできること
- テキスト(日本語OK)から1分前後の解説動画を生成
- 解説動画はAIナレーション付き
- 対話型で連続質問OK
- 資料(pdfファイル)をアップロードしプロンプトを入力すると、要約動画を生成できる
- 無料で使用可能
▼NoLangで生成したデモ動画
動画のダウンロードができない仕様のため上記画像は動画のキャプチャです。デモ動画はこちらから閲覧可能です。
3、【動画・画像】Canva
デザイン支援ツールCanvaにも、画像生成ジェネレーター「マジック生成」が実装されています。
出力時にはコンテンツスタイルを指定することができ、出力される枚数は無料アカウントの場合最大4枚です。出力サイズはFacebookやInstagramなどのSNSの指定画像サイズのほか、500×500、16:9などさまざまに用意されています。なお生成された画像をもとに、4秒の動画を作成することも可能です。
指示や質問などのプロンプトは日本語に対応していますが、英語を使用するほうが精度が高くなるようです。なお人物の表情や手指の描写などには歪み、違和感があることが多い印象です。
生成1回あたり1クレジットを消費し、無料プランでは50クレジットが付与されています。有料プラン(Canvaプロ…1名あたり12,000円/年間)にアップグレードすると、画像500回、動画50回分のクレジットが付与されます。
無料でも使用できますが、生成した動画にのみウォーターマークが入ります。ウォーターマークのない動画生成には、有料プランへの登録が必要です。
▼Canvaでできること
- テキストや画像から画像を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語可能
- SNSの指定サイズに合わせた画像作成ができる
- 生成した画像や動画を編集できる
- 無料プランでは50クレジットが付与されている
- 画像生成1回あたり1クレジットが消費される
- 有料プラン(Canvaプロ…1名あたり12,000円/年間)あり
▼Canvaで生成したデモ画像(生成1回につき4案)
使用したプロンプト:カジュアルな服装のママと子ども、スマホを片手に持っている、笑顔、リビング、バストショット、目線ショット、スタジオ照明
▼Canvaで生成したデモ動画(生成1回につき1案)
生成した画像から動画を生成したもの
4、【画像】Microsoft Designer
Microsoft DesignerはMicrosoft社が提供する、グラフィックデザイン関連のAIツール群です。文章から画像やデザインを生成することができます。
イメージを生成する「Image Creator」、SNSやLINEなどで使用できるスタンプを生成する「Sticker Creator」、デザインを生成する「Design Creator」、画像の背景を自動的に削除する「Remove Background」、ブランドキットを生成する「Brand Kit Creator」、アルバムを生成できる「Album Creator」があり、すべて無料で使用できます。
一群のうち、デザイン生成に特に活用できるものは「Image Creator」「Design Creator」「Remove Background」「Brand Kit Creator」です。一度の生成で複数パターンを提案するものもあります。特に「Image Creator」はアウトプットの精度が高めで、デザイン工程初期のイメージづくりにもすぐ用いることができそうです。
なおInstagramやFacebookなどの指定サイズに合わせたさまざまなテンプレートもあり、画像作成も行えます。生成した画像などは編集も可能です。
入力する指示や質問などのプロンプトは日本語に対応していますが、英語を使用するほうが精度が高くなるようです。
▼Microsoft Designerでできること
- テキストからイラストやデザインを生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語での入力可能
- SNSの指定サイズに合わせた画像作成ができる
- 無料で使用できる
- 生成した画像を編集できる
▼Image Creatorで生成したデモ画像(生成1回につき2案)
使用したプロンプト:Mother and child in casual clothes, holding a smartphone in one hand, smiling, looking at camera, bust shot, living room, studio lighting
▼Sticker Creatorで生成したデモスタンプ(生成1回につき2案)
使用したプロンプト:Mom holding a smartphone, casual clothes, smiling, Hello text
▼Design Creatorで生成したデモデザイン(生成1回につき15案)
使用したプロンプト:Smartphone educational app, learn English, download recommended, navy color, advertising banner
▼Remove Backgroundで背景を自動削除したデモ画像
▼Brand Kit Creatorで生成したデモキット(生成1回につき3案)
使用したプロンプト:For families, for moms, for advertising agencies, sincerity, brightness, trendiness, black and white, gray
5、【画像】Dream Studio
Dream Studioは、テキストや画像から画像を生成するAIです。
サービスサイトは日本語に翻訳されていますが、指示や質問などのプロンプトは英語のみの対応です。出力される枚数は無料アカウントの場合最大2枚、アスペクト比は3種類(12:5、1:1、5:12)から選択できます。
無料でも使用できますが、生成した画像にはウォーターマーク(サービス名の透かし)が入ります。ウォーターマークのない画像生成には、有料プラン(ベーシック…$7/月 等)への登録が必要です。
なお画像を生成するたびにクレジットが消費される仕組みで、画像生成1回あたり1クレジットが消費されます。無料アカウントは10クレジットが付与されており、消費したクレジットは24時間後に回復します。
▼Dream Studioでできること
- テキストや画像から画像を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語のみ
- 無料プランでは10クレジットが付与されている
- 画像生成1回あたり1クレジットが消費される
- アスペクト比の調整も可能
- 有料プラン(ベーシック…$7/月 等)あり
▼Dream Studioで生成したデモイラスト(生成1回につき2案)
使用したプロンプト:Mother and child in casual clothes, holding a smartphone in one hand, smiling, looking at camera, bust shot, living room, studio lighting
6、【画像】Adobe Firefly
Adobeが開発したAdobe Fireflyは、画像生成、テキストの効果装飾、塗りつぶし、配色などをAIが行うジェネレーターです。
指示や質問などのプロンプトは日本語のほか、100種類もの言語に対応しています。出力される枚数は無料アカウントの場合最大4枚、アスペクト比は4種類(4:3、3:4、1:1、16:9)から選択できます。生成1回あたり1クレジットを消費し、無料プランでは25クレジットが付与されています。
そのほか、コンテンツスタイルやデザインのトーン&マナー、アート効果などを指定することができ、精巧なアウトプットを行うことが可能です。
無料でも使用できますが、生成した画像にはウォーターマーク(サービス名の透かし)が入ります。ウォーターマークのない画像生成には、有料プラン(ベーシック…$7/月 等)への登録が必要です。またどちらの場合も、製品内で特に明記されていない限り、商用利用に安全であるように設計されています。
さらにIllustratorやPhotoshop含むAdobe Creative Cloudとも連携しており、デザイン関連業務の効率を向上させることができます。
なお本記事ヘッダー画像で使用している女性の画像は、この「Adobe Firefly」で生成したものです。
▼Adobe Fireflyでできること
- テキストや画像から画像を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語など100言語に対応
- 無料プランでは25クレジットが付与されている
- 画像生成1回あたり1クレジットが消費される
- 生成した画像を編集できる
- アスペクト比の調整も可能
- 無料で使用できる
- ウォーターマーク除去の場合有料プラン(ベーシック…$7/月 等)の登録必須
▼Adobe Fireflyで生成したデモ画像(生成1回につき4案)
使用したプロンプト:カジュアルな服装のママと子ども、スマホを片手に持っている、笑顔、リビング、バストショット、目線ショット、スタジオ照明
7、【画像】Fotor
画像編集ツールFotorでも、「AI画像生成」「AIイラスト」のジェネレーターが実装されています。
指示や質問などのプロンプトは日本語に対応しており、出力される枚数は最大6枚です。スタイルの選択も可能で、出力時のアスペクト比は5種(1:1、4:3、3:4、16:9、9:16)用意されています。
無料で使用できますが生成1回あたり1クレジットを消費します。無料プランでは10クレジットが付与されており、有料プラン(Fotor Pro…366.58円/月~)にアップグレードするとクレジットが増加します。Fotor ProプランではAI 画像生成の使用回数が100となり、ウォーターマークもなしで使用できます。
そのほか、生成した画像の編集も可能です。
▼Fotorでできること
- テキストや画像から画像を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語可能
- 生成した画像を編集できる
- 無料プランでは10クレジットが付与されている
- 画像生成1回あたり1クレジットが消費される
- 有料プランFotor Pro…366.58円/月~)あり
▼fotor「AI画像生成」で生成したデモ画像(生成1回につき最大6案)
使用したプロンプト:カジュアルな服装のママと子ども、スマホを片手に持っている、笑顔、リビング、バストショット、目線ショット、スタジオ照明
8、【画像】clipdrop
clipdropは、デザイン関連のAIジェネレーター群です。
デザインに役立つものとしては、画像から画像を生成する「REIMAGINE XL」、テキストから画像を生成する「Stable Diffusion XL TURBO」、画像中の人物の顔を入れ替える「Swap」、自由に背景を変えられる「Replace background」、背景を切り抜ける「Remobe background」、不要な要素を消去できる「Cleanup」、フリーハンドからリアルな画像を生成できる「Stable Dooble」などがあります。
「REIMAGINE XL」や「Stable Diffusion XL TURBO」の指示や質問などのプロンプトは英語や日本語に対応しています。英語で入力するほうが正確性が向上しますが、アウトプットには歪みや崩れ、人物の表情の違和感などが見られ、仕上がりの精度は高くない印象です。また出力される枚数はツールにより異なりますが、バリエーションは上限なしで生成できます。
無料でも使用できますが、ツールにより、生成した画像にはウォーターマーク(サービス名の透かし)が入ります。ウォーターマークがない画像や生成クオリティの高い画像を求める場合、有料プラン(1,971円/月 等)への登録が必要です。
▼clipdrop「Stable Diffusion Reimage」でできること
- 画像やテキストから画像を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語
- 生成した画像を編集できる
- 無料で使用できる
- ウォーターマーク除去には有料プラン(1,971円/月 等)登録必須
▼clipdrop「Stable Diffusion Reimage「REIMAGINE XL」」で生成したデモ画像(生成1回につき3案)
▼Stable Diffusion Reimage「Stable Diffusion XL TURBO」で生成したデモ画像(生成1回につき1案)
使用したプロンプト:mother and child, smiling, holding a smartphone in one hand
9、【画像】Midjourney
Midjourneyは、文章から高精度の画像を生成するAIジェネレーターです。ブラウザ版とアプリ版があり、画像生成AIの中では特にアウトプットの精度が高いことが特徴です。精密でアーティスティックな作品を生成できます。
Midjourneyはボイス・ビデオ・テキストコミュニケーションサービスであるDiscord(ディスコード)のボットをAIサーバーとの通信に利用しているため、Discord内で利用します。そのため利用にはDiscordのアカウント登録が必要です。
画像生成はチャット形式で利用でき、画像生成時に使用する指示や質問(プロンプト)は基本的に英語です。ただしプロンプトにアニメ絵モデル「にじジャーニー」の最新モデル ver 6を意味する「–niji 6」を指定することで、日本語での入力もできます。
なお1回の生成につきバリエーション4種および高解像度版を作成できます。
2024年3月現在は無料で使用できず、有料プラン(ベーシック…$8/月 等)のみの運用になっています。なお有料プランで生成した画像のみ、商用利用が認められています。
▼Midjourneyでできること
- テキストから高精度のイラストを生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語 ※一部 日本語でも可能
- 有料アカウントのみ(ベーシック…$8/月 等)
▼Midjourneyの利用方法
- Discordでアカウントを登録する
- Midjourneyでアカウントを登録する
- Discord内で、Midjourneyの関連チャットルームに参加する
- 有料プランに登録する
- プロンプトを入力し、画像を生成する
- 画像を編集する
10、【画像・テキスト】Cici
Ciciは、画像生成、テキスト生成と要約などをAIが行う、チャット形式のジェネレーターです。
指示や質問などのプロンプトは日本語に対応していますが、場合により返答が英文のこともあります。出力される枚数は1枚で、アートスタイルやカメラアングル、ライトの有無などを指定可能です。なお、無料で使用できます。
また「ワークGPT」や「コーディングアシスタント」などのさまざまなbotが用意されており、任意のbotを選択して利用することができます。
▼Ciciでできること
- テキストや画像から画像を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語可能
- 無料で使用できる
▼Ciciで生成したデモ画像(生成1回につき1案)
使用したプロンプト:カジュアルな服装のママと子ども、スマホを片手に持っている、笑顔、リビング、バストショット、目線ショット、スタジオ照明
11、【画像・テキスト】MyEdit
MyEditは、画像生成などをAIが行うジェネレーターです。
指示や質問などのプロンプトは日本語に対応しています。出力される枚数は最大4枚で、スタイルの選択も可能です。
無料で使用できますが生成1回あたり1クレジットを消費します。無料プランでは10クレジットが付与されていますが、有料プラン(980円/月~)にアップグレードすると、AI 画像生成の使用回数やダウンロード回数が無制限となり、ウォーターマークもなしで使用できます。
そのほか、画質を向上させる「AI 高画質化」や背景を編集できる「AI商品背景」のほか、「AIビジネス写真」「AI着せ替え」などもあり、用途に応じ使い分けることが可能です。
▼MyEditでできること
- テキストや画像から画像を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語可能
- 無料プランでは10クレジットが付与されている
- 画像生成1回あたり1クレジットが消費される
- 有料プラン(980円/月~)あり
▼MyEditで生成したデモ画像(生成1回につき1案)
使用したプロンプト:カジュアルな服装のママと子ども、スマホを片手に持っている、笑顔、リビング、バストショット、目線ショット、スタジオ照明
12、【画像・動画・テキスト等】DESIGNS.AI
DESIGNS.AIは、デザイン関連のAIジェネレーター群です。
デザイン関連のAIとして、画像から画像を生成する「IMAGEMAKER」、手書きの描画から画像を生成する「AI DRAW」、画像中の人物の顔を入れ替える「FACE SWAPPER」、デザインを生成できる「DESIGNMAKER」、ブランドキットを生成する「LOGOMAKER」などがあります。
指示や質問などのプロンプトは一部で日本語に対応していますが、英語入力のほうが正確性が向上します。ただし生成した画像は、正確性が高いとはいえない印象です。また出力される枚数はプランにより異なります。
また、テキストなどから動画を生成する「VIDEOMAKER」は、構成を最大20文で指示すると、自動的に動画が仕上がります。構成文はAIナレーター(無料プランでは男性の声のみ)が読み上げてくれ、使用する 基素材(画像や動画など)もAIが生成します。仕上がり尺の指定も4種類(6秒、15秒、30秒、90秒)から選択可能です。
無料でも使用できますが、ツールにより、生成した画像にはウォーターマーク(サービス名の透かし)が入ります。ウォーターマークがない画像や生成クオリティの高い画像を求める場合、有料プラン(ベーシック…42,000円/月 等)への登録が必要です。
▼DESIGNS.AIでできること
- 画像やテキストから画像を生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語や日本語
- 無料プランでは10クレジットが付与されている
- 画像生成1回あたり1クレジットが消費される
- 有料プラン(ベーシック…42,000円/月 等)あり
▼DESIGNS AI「IMAGEMAKER」で生成したデモ画像(生成1回につき1案)
使用したプロンプト:Mother and child in casual clothes, holding a smartphone in one hand, smiling, looking at camera, bust shot, living room, studio lighting
13、【ブランドキット】Looka
Lookaはロゴ/ブランドキットの生成AIです。
社名とスローガンを入力し、業種やカラー、シンボルを選ぶと、自動で24パターンのロゴと、それぞれのブランドキットを生成します。
ロゴを選択すると、名刺や販促物のほか、Webサイト、SNS上でのロゴの見え方などをイメージできる画像も自動生成されます。サービスロゴやコーポレートロゴの提案時のみならず、企業ブランディング支援等の際に活用できそうです。
生成だけであれば無料でも使用できますが、画像データをダウンロードする際は、有料プラン(20$/月 等)への登録が必要です。
▼Lookaでできること
- テキストからロゴ画像やブランドキットを生成
- プロンプト(指示や質問など)は英語
- 無料使用は生成のみ
- データのダウンロードには有料プラン(20$/月 等)登録必須
▼Lookaで生成したデモ画像
14、【LP・バナー・動画等】AIR Design
株式会社ガラパゴスが提供する「AIR Design」は、AI活用によるWebマーケティング支援ツールです。さまざまなデータおよびテキスト生成AI&画像生成AIに加え、マーケティングプランナー等のリソース利用もサービスに含まれています。
AIが毎月200万件のクリエイティブデータを学習しており、デザインの専門的な知識がなくてもWebマーケティングに必要な制作物を作成できることが特徴です。広告運用のほか、LP・バナー・動画等のクリエイティブ制作支援も行います。画像生成AIの利用により、オリジナル画像も取得できます。
AIR Designでは利用料金が公表されていないため、公式サイトから問い合わせが必要です。
▼AIR Designでできること
- AI分析に基づいた競合分析
- AI分析に基づいたマーケティング計画の立案
- LP・バナー・動画等のクリエイティブ作成
- マーケティングプランナー等を含む専用チームの稼働
- 有料のみ(要公式サイトへの問合せ)
15、【デザイン評価、デザイン等生成】パッケージデザインAI
株式会社プラグが提供する「パッケージデザインAI」は、1,000万人以上の学習データと東京大学・山崎研究室との共同研究で作られた評価AIです。日本市場だけではなく、アジア3か国(中国・タイ・インドネシア市場)での評価にも対応しています。
制作されたデザインを登録すると、AIが学習した評価基準に基づき、デザインの好意度ランク、性別・年代別の評価などを最短10秒で評価できます。
また、デザインイメージを文字で自由入力すると、パッケージデザイン画像生成AIが一回あたり最大16枚のデザイン案を作成するデザイン生成サービス(有料)もあります。出力されたデザイン案をベースに評価、修正を行い、消費者が好むデザイン案を作成することもできます。
なおデザイン評価については無料で使用する場合は機能および枚数制限がありますが、1枚あたり15,000円(アドホックプラン)の場合、機能はすべて解放されています。デザイン生成については、1ヵ月30万円で3アカウントまで、1か月間何度でも生成できます。
そのほか、ネーミング・キャッチコピー生成(3万円/1日、または10万円/月)も利用可能です。
▼パッケージデザインAIでできること
- AI分析に基づいたデザイン評価
- 画像やテキストからデザインを生成
- プロンプト(指示や質問など)は日本語OK
- ネーミング・キャッチコピー生成
- デザイン評価(一部機能制限あり)は無料使用OK
- 有料プランあり
16、【テキスト】ChatGPT
ChatGPTは、人工知能(AI)の開発を行うアメリカ合衆国の企業「Open AI」により開発された、AIが回答するチャットサービスです。
キストを生成することが主な役割であり、文章の生成、会話の生成、質問への回答など、自然言語でのコミュニケーションに特化しています。デザイン生成AIとしての機能は持ちませんが、文章の生成やアイデアの提示などで活用できます。
なおChatGPT(GPT-3)は無料でアカウントを開設でき、利用も無料です。2023年3月には最新モデルのChatGPT-4を利用した月額課金サービス「ChatGPT Plus($20/月)」をリリースしています。
▼ChatGPIでできること
- リサーチ
- アンケートの質問設計
- アイデア出し
- 提案書などの骨子作成
- デザインコンセプトなどの文章作成
- 無料で使用できる
- 月額課金サービス「ChatGPT Plus($20/月)」あり
ChatGPIの基本についてはこちらの記事もご参考ください。
【初心者でも安心】ChatGPTアカウント作成手順と使いこなし方/2024年最新
まとめ
デザイン作成に役立つ生成AIツールは、創造的なプロセスを効率化し、革新的なアイデアを実現することができます。
しかし、自動生成されたデザインを使用する場合、著作権やライセンスに関する問題には常に注意する必要があります。また現状、AIツールが提供するアウトプットは精度やクオリティ面からいうとあくまでベースであり、クリエイティブな視点や人間の判断が必要な場合が多々あります。
ただし適切に活用することで制作プロセスを時短につなげ、人間の作業時間をアイデアの実現やデザイン業務に費やすことができるはずです。今後も各ツールのアップデートに期待しながら、業務に役立てていきましょう。