ノウハウ

Google広告のコンバージョンタグとは?設定方法や仕組みを解説

Time 2023年5月27日

 

Google広告を配信する上で、重要な設定に「コンバージョンタグ」があります。

 

コンバージョンタグとは、Webサイト上で発生するコンバージョン(CV)を計測するためのタグです。コンバージョンタグを利用することで、実際に広告を配信した結果、どのくらい成果が発生したのかなどの情報を確認できます。

 

コンバージョンタグのおかげで、データの計測・分析が可能になり、費用対効果を図ることができます。定期的な見直しにも活用できるので、広告運用時には必須となるタグです。

 

本記事では、コンバージョンタグの仕組みや設置方法について解説します。Web広告運用で成果を出すためには、コンバージョンタグの設置と定期的な見直し作業は必須です。ぜひ本記事を参考にしてください。

 

Google広告のコンバージョンとは?

ユーザーが広告からアクション(テキストのクリックや動画の視聴など)を行い、その後で広告主様が意図した特定の行動(サイトでの商品購入や、スマートフォンでの問い合わせなど)に至ることを指します。

 

どのような行動をコンバージョンに設定するのかは、商品やサービス、業界などで異なります。しかし、一般的には以下のような行動がコンバージョンに挙げられます。

 

  • 購入
  • 申込み
  • サービスなどへの登録
  • 資料請求
  • 問い合わせ

 

コンバージョンとなる行動は、コンバージョンタグを設置することで効果測定を行うことが可能です。ここからは、コンバージョンタグについて具体的に説明します。

 

コンバージョンタグの2つの種類

コンバージョンタグには、「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」の2種類のタグがあります。

 

コンバージョンを測定するためには、どちらか一方のタグを設置するだけでは測定できません。必ず2つのタグを設置する必要があります。

 

「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」の2つのタグについて説明します。

 

グローバルサイトタグ

グローバルサイトタグとは、効果を測定したいサイトのページに設置するタグです。タグをWebサイトに設置することで、訪問したユーザーの行動をくわしく追跡できます。そのため、効果を測定したいWebページのすべてに設置する必要があります。

 

また、グローバルサイトタグの詳しい説明についてはGoogleでも掲載しています。参考にしてください。

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参考:グローバル サイトタグを使用する – キャンペーン マネージャー 360 ヘルプ
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イベントスニペット

イベントスニペットとは、コンバージョンを計測するためのタグです。イベントスニペットのタグは、ユーザーが商品などを購入した後に表示されるページ(コンバージョンページ)やCTAボタンなどに設置します。

 

イベントスニペットとグローバルサイトタグを連携させることで「どの広告を経由してユーザーが行動(コンバージョン)を起こしたか」が計測できるようになります。

 

イベントスニペットに関しても、Google広告のヘルプに説明が掲載されています。参考にしてください。

 

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参考:Google 広告のコンバージョン トラッキングに Google タグを使用する
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コンバージョンタグを活用する3つのメリット

コンバージョンタグを活用することで、3つのメリットがあります。

 

コンバージョンタグを活用する3つのメリット

 

タグを活用したメリットについて、具体的に説明します。

 

課題の改善を狙える

コンバージョンタグを活用することで、課題の改善を狙えることがメリットのひとつです。Web広告を運用する際は、クリック率やクリック単価、インプレッション数など、さまざまな数値の計測・分析を行う必要があります。しかし、運用する上でもっとも重要な指標となるのがコンバージョンに関係するデータです。

 

コンバージョンに関するデータを分析することで、顧客獲得単価(CPA)の高い広告や低い広告を把握できます。入札金額や効果を見比べながら運用できるため、費用対効果を計測しながら、より効果的な運用を行うための調整が可能です。

 

最適化機能の活用ができる

Google広告には、成果につながる改善案が生成される「最適化案」という機能があります。過去の配信データやトレンドなどを基に、改善策となる最適化案が表示されます。

 

データ測定や分析を行うことは広告運用において必須事項ですが、最適化案を活用することで、時間をかけずに広告掲載結果を改善することが可能です。

 

最適化案の詳細については、Google広告のヘルプにも記載されています。参考にしてください。

 

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参考:Google「最適化案について
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費用対効果を考えた戦略が立てられる

いくら高額な広告費用をかけていたとしても、成果につながらなければ意味がありません。コンバージョンタグを設置することで、費用対効果の分析ができます。そのため、費用に対してどのくらいの成果が出ているかが一目でわかります。

 

データを分析した結果、成果が小さい場合は、その分の費用を効果の大きい広告に回した方が効果的です。反対に成果が大きい場合は、配信数を増やしたりすることで、利益を最大にすることが狙えます。

 

このように、費用対効果を考えた戦略が立てられることが、メリットのひとつです。

 

コンバージョンタグで計測する仕組み

コンバージョンを計測するためには「タグ」を活用します。前述した通り、コンバージョンタグには、「グローバルサイトタグ」と「コンバージョンタグ」の2種類があります。

 

「広告をクリックしてランディングページ(LP)にアクセスする」などの行動をユーザーが行うことで、タグが作動します。その結果、ユーザーがとった行動が記録される仕組みになっています。

 

そのため、「グローバルサイトタグ」と「コンバージョンタグ」の設置する位置がそれぞれのタグで異なります。

 

コンバージョンタグの設置方法

コンバージョンタグの設置方法については、基本的に以下の4つの手順で行います。

 

コンバージョンタグの設置方法

 

コンバージョンタグの取得・設置を行うには、Google Tag Manager(GTM)を使用する方法が一般的です。Google Tag Manager(GTM)を使用することで、HTML編集をしなくてもタグの追加ができます。

 

ここからは、コンバージョンタグの取得・設定方法についてくわしく説明します。

 

コンバージョン測定をする項目の設定

コンバージョンタグの取得・設置を行う前に、明確にしなければいけない事項があります。それは、ユーザーのどのような行動をコンバージョンと定義するかです。

 

前述しましたが、商品・サービスによっても、コンバージョンとする定義は異なります。コンバージョンと一言でいっても、以下のようなさまざまな項目が挙げられます。

 

  • 購入
  • 申込み
  • サービスなどへの登録
  • 資料請求
  • 問い合わせ

 

また、ランディングページ(LP)内の申込みボタンのクリックをコンバージョンとするのか、申込み後のページ閲覧をコンバージョンとするのかによっても設定が変わってきます。

 

測定を行うためにも、まずは、ユーザーのどのような行動をコンバージョンと定義するかを明確にしましょう。

 

コンバージョンの作成

「コンバージョン測定をする項目の設定」で、コンバージョンの定義を明確にしたら、早速Google広告でコンバージョンを作成しましょう。コンバージョンの作成手順は以下の通りです。

 

  1. Google広告アカウントにアクセスする
  2. 管理画面上で「ツールと設定」をクリックする。
  3. 「測定」で「コンバージョン」をクリックする。
  4. 「+ 新しいコンバージョン アクション」をクリックして、新規コンバージョンアクションを作成する。
  5. コンバージョンの内容に合わせて選択し、次にすすむ。
    ※今回はユーザーの行動をトラッキングするため「ウェブサイト」を選択
  6. ウェブサイトのドメインを入力して「スキャン」をクリックする。

 

コンバージョンの詳細設定を行う

ウェブサイトのドメインを入力することで、イベントから自動的にコンバージョンアクションを作成できます。しかし、手動でコンバージョンアクションを作成することも可能です。

 

以下の項目について、詳細設定を行うことができます。

 

1.目標とアクションの最適化
複数のコンバージョンを設定する際にわかりやすくする項目です。「購入」や「カート追加」などからカテゴリの選択ができます。

 

2.コンバージョン名
コンバージョン内容を識別するための名称です。

 

3.値
1件あたりの価値について設定できます。
同一の価値を割り当てるのか、コンバージョンごとに異なる価値を割り当てるのかなどを設定できます。具体的な数字がない場合は「値は使用しない」を選択することも可能です。

 

4.カウント方法
クリックなどの行動をどのように計測するか設定する項目です。同一ユーザーの複数回のコンバージョンを初回のみ計測するのか、すべて計測するかが選べます。目的に合わせて選択するのがおすすめです。

 

5.計測期間
広告表示後、すぐにコンバージョンにつながらない場合もあります。広告表示後、コンバージョンを計測するまでの最大期間などを設定できます。

 

各項目の入力が完了したら、「保存して次へ」をクリックします。

 

タグを設置する

設定が完了したら、次はタグの追加方法を選択します。以下の選択肢が選べます。

 

  • Googleタグの設定
    →自分でタグを追加する場合
  • ウェブ担当者にメールで手順を送信
    →Webサイトの管理者などに依頼をする場合
  • Google Tag Managerを使用する
    →Google Tag Managerを使用してタグを実装する場合

 

今回は、一般的なGoogle Tag Managerを使用して実装する場合を説明します。
手順は以下の通りです。

 

  1. Google Tag Managerで使用する「コンバージョンID」と「コンバージョンラベル」が表示されているのでコピーする。
  2. 「完了」をクリックし、Google Tag Managerを開く。
  3. Google Tag Managerの「新しいタグ」>「タグの設定」>「Google 広告コンバージョン トラッキング」に進む。
  4. 「コンバージョンID」と「コンバージョンラベル」を入力する。
  5. 「トリガー」を設定する。
    ※トリガーとは、設定したタグを配信する条件のことを指します。
  6. 「保存」をクリックして、タグ設定を完了する。
  7. プレビューを行い、問題なければ作成したタグの公開をする。

 

コンバージョンデータ分析時に確認すべき3つのポイント

計測したデータを分析する場合、CPA(コンバージョン単価)やCVR(コンバージョン率)だけでなくクリエイティブやキーワードも確認するべき項目のひとつです。

 

ここからは、データ分析時に確認するべき3つのポイントについて説明します。

 

CPA(コンバージョン単価)

CPA(コンバージョン単価)とは、1件のコンバージョンを獲得するためにかかった費用のことを指します。

 

CPAが高くなればなるほど、費用対効果は低下します。そのため、広告運用を行う際はいくらまで費用をかけられるのか、目標値を設定することをおすすめします。

 

ちなみに、CPAは、以下の計算式で割り出すことができます。

CPA=広告費÷コンバージョン数

 

CPAをうまく活用することで、費用対効果の高い広告運用が可能です。

 

CVR(コンバージョン率)

CVR(コンバージョン率)とは、ランディングページ(LP)などに訪れたユーザーが、どれだけ成果となる行動をしてくれたかを測る指標です。成果の達成率ともいいます。

 

CVRは、以下の計算式で割り出すことができます。

CVR = コンバージョン数 ÷ 広告のクリック数 × 100

 

運用する際は、改善策の実施前後でどれだけCVRが変化したかを確認することが重要です。

 

改善後もうまくいっていない場合は、改めてデータを見直し、改善しなければいけません。

 

間違った施策を行っていないかの確認のためにも、定期的にCVRを確認することは欠かせない作業です。

 

クリエイティブやキーワード選定

成果が出ているクリエイティブを把握することも、データ分析には必須事項です。広告クリエイティブやキーワードによっても、成果に違いが出てきます。

 

そのため、コンバージョンの計測と合わせて、流入キーワードを見直したり、クリエイティブを変更することも必要です。クリエイティブやキーワードを見直すことで、無駄な配信をなくし、より高い効果を狙うことが可能です。

 

まとめ

コンバージョンタグを活用することで、広告運用における課題の改善だけでなく、費用対効果の高い広告配信が行えます。

 

効果的な広告配信のためには、定義したコンバージョンの計測・分析を行い、どのような戦略を立てるのかが重要です。高額な広告費用をかけていたとしても、成果につながらなければ意味がありません。広告運用を行う場合は、限られた予算で、最大限の成果を出すことが求められます。

 

コンバージョンタグを設置することで、クリック率や登録・問い合わせ数など細かなデータを計測することが可能です。

 

目標達成に向けてコンバージョンタグを活用し、成果につながる広告運用を目指しましょう。

 

 

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