ノウハウ
最低限これだけはやっておきたいSEOの内部施策12選
2023年5月30日
自社のWebサイトの検索順位を上げるためにさまざまなSEO施策を行っている企業は多いと思います。
SEOには「内部施策」と「外部施策」という2つのアプローチによる対策方法が存在しています。
なかでも内部施策は、問題なく対応しさえすれば検索エンジン上位表示が見込める可能性が高い施策のため、まず内部施策を行うことが検索順位向上の第一歩です。
この記事では、SEOの内部施策について、具体的なアクションプランとともに見ていきたいと思います。
目次
SEOの内部施策とは?
SEOの内部施策とは、自社のWebサイトのコンテンツに対して行う対策をいいます。
具体的には制作したWebサイトのHTMLファイル構造の見直しやタグの記述方法など、自社Webサイトの基礎部分を見直して検索上位表示を目指すものです。
コンテンツをいくら充実させたところで、基礎部分がぐらついている状態では正直何をやっても効果が薄いため、SEOの内部施策でどのような作業を行うのがよいかについては、事前に確認しておきましょう。
SEOの外部施策
一方で、SEO対策には外部施策もあります。
外部施策とは良質なリンク外部リンクを貼ることで検索順位を向上させることをいいます。
なかでも被リンクの獲得は、自社の検索順位に大きな影響を及ぼします。
とはいえ、被リンクはただ数が多ければよいというものではなく、単なるリンク数ではなくドメイン数が重要です。
また、自社の商品やサービスに関連したリンクであることや、リンク先の質もポイントとなります。
なお、相互リンクを目的としただけのページ作成や、金銭のやり取りが発生する被リンクの獲得などは、検索エンジンからペナルティを受けてしまう可能性が高い行為です。
インデックスから削除されたり、順位が圏外に追いやられたりするなどの事象が起きた場合には、なんらかのペナルティが発生したと考えすぐに原因を究明しなければなりません。
SEOの内部施策を行う目的について
そもそもSEOの内部施策を行う最大の目的は、検索エンジンへのクローラビリティを高めインデックスされやすくすることにあります。
検索エンジンがサイトの中身や情報を理解できないと適切な評価が行われず、インデックスされません。
その結果、検索順位が向上しないという事態に陥ってしまいます。
ここで、検索エンジンについての仕組みを簡単に紹介しておきましょう。
検索エンジンにヒットするためには、検索エンジンにインデックス登録されることが不可欠です。
このインデックス登録が行われるために、クローラーと呼ばれる検索ロボットが日々ネット上を巡回し、新しく制作されたページを探していく作業を行っています。
ここで発見されたページが有益性の高いページかどうか、またキーワード関連性が高いかどうかを検索エンジンが判断して検索順位が決定されていきます。これが検索エンジンの仕組みです。
つまりSEO対策とは、検索エンジンの好むスタイルに合わせてWebサイトやページを作成することが基本となります。
【実践】SEOの内部施策
ここからは、実際どのようなSEOの内部施策を行うと検索順位向上に効果がもたらされる可能性が高くなるのかについて、いくつかの手法を紹介していきます。
SEOの内部施策には大きくわけて3つの手法があります。
- クローラーが巡回しやすくする方法
- インデックスされやすくする方法
- ユーザビリティを上げる方法
それぞれについて、細かく見ていきます。
クローラーが巡回しやすくする方法
先ほど、クローラーがネット上を巡回してインデックス化する作業を行い、ページ構成やコンテンツ内容を判断することが検索順位を決定する要素となっていることをお伝えしました。
そうなると自社のWebサイトがクローラーに巡回されやすくするWebサイト制作を行うことが、SEOの内部施策として取るべき対策となるわけです。
具体的には次のような作業を行うことでクローラビリティを高めることを可能にします。
- XMLサイトマップの送信
- パンくずリストの設置
- Webサイトの階層を浅くする
- robots.txtを設置する
XMLサイトマップの送信
XMLサイトマップとは、自社のWebサイト構造やコンテンツの内容を検索エンジンに素早く、正確に理解してもらうためのファイルをいいます。
このXMLサイトマップのURLを「Google Search Console」から送信することで、Webサイト情報を簡単にクローラーに伝えることができる優れものです。
大量のページを持ったWebサイトを制作した直後や、外部からの被リンクが少ない場合には高い効果を発揮します。
パンくずリストの設置
パンくずリストとは、Webサイト内での現在位置を示すのに設置される機能のひとつです。
「TOP > 会社情報 > 沿革」という形で表示され、関連するページへ移動も容易に行えます。
このパンくずリストは地味ながらもSEOの内部施策においてはかなり重要で、クローラビリティにも影響を及ぼします。
なお、リスト項目がリンクされる状態になっていないと効果が半減してしまうので、制作時に確認しておきましょう。
Webサイトの階層を浅くする
Webサイトの構造をわかりやすくするには、必然的に階層を浅くするのがベストです。
一般的に2クリック以内で必要な情報にたどり着けるページ構造にするのが良いため、グローバルメニューやフッター、サイドバーなどに適切なリンクを貼り、横移動しやすい形が望ましいWebサイトとなります。
robots.txtを設置する
robots.txtは、検索エンジンへこちらが指定したページをクロールしないように働きかけるファイルを指します。
クロールしないように制御したいページには、評価が高くないユーザーにとって価値の低いページやリンク切れページなどがあります。
これらのページをクロールさせないことで、質の高いWebサイトであることをクローラーに表明することができ、SEOの内部施策効果が高まるのです。
インデックスされやすくする方法
クローラーに巡回されやすいWebサイトになれば、検索エンジンにインデックスされやすくすることも忘れてはいけません。
インデックス化されることではじめてユーザーが検索した際に検索結果として表示されるため、こちらもSEOの内部施策としては非常に重要な要素となります。
具体的には次のような作業を行うことでインデックスされやすいページに様変わりします。
- タイトルにキーワードを必ず挿入する
- meta descriptionを記述する
- hタグを効果的に使用する
- 画像にalt属性の設定を行う
- URLの正規化を行う
タイトルにキーワードを必ず挿入する
作成したページのタイトルには、必ず検索にヒットさせたいキーワードが含まれていなければなりません。
たとえば「検索エンジン」について記載されたコンテンツの場合、「検索エンジンにクロールされるために取るべき〇〇の手法とは?」などのタイトルにすることで、コンテンツと関連性の高いページであると認識されるようになります。
なお、タイトルの長さはあまり長すぎても逆効果となるため、30字以内を目安とするとよいでしょう(29文字や33文字という説もあります)。
meta descriptionを記述する
meta descriptionとは、検索結果が表示される際に、ページの概要が記された文言部分を指します。
このmeta descriptionは、内容をしっかりまとめることでユーザーのクリック率を高める効果があり、さらには検索エンジンにコンテンツの内容を理解させる役割も担っています。
そのため、検索にヒットさせたいキーワードを文頭に持ってきたり、対象とするユーザーを明確にしたりするなどの工夫が必要です。なお、meta descriptionの長さは100~120文字程度が推奨されています。
hタグを効果的に使用する
hタグは、htmlで見出しを構成する際に用いられるもので、「h1」から「h6」まで6種類が存在します。
見出しとなるこのhタグを効果的に使用することで、クローラーの巡回が行われる際に、コンテンツの中身がどのようになっているのか理解しやすくなる特徴があります。
ただし、このhタグは数字の若い番号順に表記することが基本であり、たとえば<h4>、<h2>、<h3>という順番でhtmlコーディングを行うのはNGです。
画像にalt属性の設定を行う
クローラーが巡回する際、テキストで表現された情報は認識できても、画像情報をそのままの状態で認識することはできません。
たとえば猫の写真の場合、人間であれば視覚的に認識できても、クローラーはそれが猫かどうかわからないのです。
そのため、alt属性に画像の内容を記載することで、画像の情報を取得させることが可能となり、SEO対策を施すことができます。
具体的には、<img src=”hogehoge.png” alt=”猫の画像” />と表記することで、クローラーがコンテンツ内容を理解することができるようになります。
URLの正規化を行う
URLの正規化とは、同じリンク先に該当するURLをひとつに統一することを指します。
たとえば、下記のURLはすべて同じページを意味します。
これらがそれぞれ別のURLとしてクロールされると、検索エンジンが重複コンテンツとみなし評価を下げることになります。
そうならないためにも、URLを統一表記とすることでSEO効果を高めることが可能となります。
ユーザビリティを上げる方法
サイト訪問者のユーザビリティを高めることも、SEOの内部施策として取れる対策方法のひとつです。
具体的には次のような作業を行うことでユーザビリティを高めることができるようになります。
- ページ表示速度を早くする
- モバイルフレンドリー化する
- https化を行う
ページ表示速度を早くする
Webサイトの表示速度が遅いと、ユーザーの離脱が高まる傾向にあります。
Webサイトが遅くなる原因はいくつかありますが、なかでも多い問題として画像サイズが重たいことがあります。
ネット環境が快適になるにつれ、画像の表示速度は以前に比べて格段に早くなっています。
そのためあまり気にならないという人も多いものの、実は数MBというかなりの容量の画像がサイト制作に用いられることが非常に多くなっており、画像を軽量化するだけでユーザビリティを高める効果があるのです。
たとえば、「あっしゅくま(URL : https://imguma.com/ )」などの画像圧縮サービスがありますので、画像表示が遅いと感じるなら、一度Webサイト全体の画像を見直してみましょう。
モバイルフレンドリー化する
モバイルフレンドリー化とは、スマホ対応したWebサイトにすることを意味します。
2020年9月よりGoogleがスマートフォンでWebサイト表示した際の情報をベースに評価をしているため、モバイルフレンドリー化は今や必須の作業です。
レスポンシブデザインで構成されたWebサイトであればなにも問題ありませんが、スマホ対応されていないWebサイトを保有されている場合には、速やかに対応が必要です。
https化を行う
https化とは、SSL(Secure Sockets Layer)を適用させたWebサイトにすることをいいます。
現在https化されていないWebサイトは警告表示がなされ、一見すると怪しいサイトのように表示されてしまいます。
以上のようにhttps化されていないサイトはGoogleから低評価の烙印を押されることになるので、現在SSLを適用させていないWebサイトをお持ちである場合には、https化することをおすすめします。
内部施策を行ったのち、診断ツールでチェック
上記で紹介してきたSEOの内部施策を一通り行ってみたあとは、診断ツールでチェックするとよいでしょう。
たとえば、無料で簡単に検索順位のチェックができる「SEOチェキ!(URL:https://seocheki.net/ )」などは、昔から使用されているツールとして有名です。
また、無料でhtmlの構文チェックをしてくれる「Another HTML-lint gateway (URL:http://openlab.ring.gr.jp/k16/htmllint/htmllint.html )」などもシンプルですが、非常に使用しやすいと人気です。
まとめ
以上、SEOの内部施策について具体的な対策方法を交えて紹介しました。
Webサイトをクローラーが巡回しやすい形に改善したり、インデックスされやすくしたりするために、SEOの内部施策は必ず行うべきといえます。
今回紹介した内容をいきなり全部行うのは難しいと思いますが、まずは少しずつでも本記事の内容を参考に実践していきましょう。