ノウハウ

基礎からわかる!ホームページ制作の流れと注意点を解説

Time 2023年2月25日

 

企業にとってホームページは、ブランドイメージの向上や集客、販売促進などのさまざまな役割を担う、必要不可欠なものです。ホームページの情報を充実させることで、信頼性が高まり、問い合わせ窓口としても役立ちます。

 

ホームページ制作やリニューアルを任された担当者のみなさんの中には、「何から始めるべきかがわからない」と困っている方もいるのではないでしょうか。

 

そこで、本記事では、ホームページの制作の流れを解説します。流れとともに、制作する上での注意点を紹介していますので、本記事を参考にホームページの制作を進めてください。

 

ホームページ制作の大まかな流れとフェーズごとの重要点

ホームページ制作の大まかな流れは、以下の通りです。

 

ホームページ制作の流れ

 

各工程についてくわしく解説します。まずは、ホームページが完成するまでの全体像を把握してください

 

1.サイト設計(企画・サイト設計)

市場調査や競合他社のホームページなどを参考に、以下の項目を設定しましょう。

 

  • ホームページの目的
  • ターゲット
  • コンセプト
  • 公開日時
  • 予算

 

ホームページの目的やターゲット、コンセプトが決定すると、サイトのイメージが固まり、必要なコンテンツや機能が明確になります。

 

その上で、ページの階層や各ページで載せるべき情報を整理したサイトマップを作成します。サイトマップを作成すると、どこにどの情報を載せるべきか、わかりやすい導線になっているかをユーザー目線でもチェックすることができるので、有効です。

 

その次に、トップページなど主要ページのワイヤーフレームを作成します。サイト全体でどのようなページが存在するかをまとめるサイトマップと異なり、ワイヤーフレームは、そのページ内に具体的にどういう情報や導線(ボタン・リンクなど)を配置するかを定義するためのものです。

 

このプロセスで定義した内容を、資料にもしっかりまとめておきましょう。

 

ホームページ制作は着手してから完成までの期間でさまざまな議論を経て、内容が変わっていくことも多くあります。そうした時に、元々の目的などを確認できる資料を社内のメンバーや外注先と共有しておくことは非常に大切です。

 

2.デザイン案の作成

サイト設計が完了した後、トップページのデザイン案を作成します。トップページはサイトの「顔」となるページであるため、訪問したユーザーにどう思ってもらいたいかを意識してデザインすることが大切です。

 

また、近年では多くのユーザーがスマホを使用してサイトを閲覧するため、スマホでも利用しやすいデザインの設計が求められます。

 

トップページを確定させる際には、サイトマップやワイヤーフレームで定義していた内容に即しているか、漏れている要素がないかなどをしっかり確認しておくようにしましょう。

 

実際にデザインに落とし込んでみると、ワイヤーフレームで考えていたイメージとうまくはまらないことも多々ありますので、その際はワイヤーフレームを見直してチューニングすることも必要です。ホームページを訪問したユーザーが情報を取得しやすく、快適に使用できるようにコンテンツの配置や導線の設計にこだわってください。

 

もしホームページの制作を外注する場合は、サイト設計の段階で要望を詳細に伝えることが大切です。

 

デザインの完成後に修正を依頼すると、追加費用が発生してしまうこともあります。そのため、サイト設計の段階から頻繁にコミュニケーションを図り、「イメージと異なるホームページになっていないか」を確認しましょう。

 

3.開発(コーディング)

サイトの設計やデザイン案を元に開発(コーディング)を行います。

 

ホームページ制作においては、まったくのゼロから開発することは徐々に少なくなってきており、WordPressやMovableTypeのようなCMSを利用した開発が主流になっています。

 

こうしたCMSを活用すれば、専用の管理画面にログインしてブログを作成するようにサイトを更新することが可能になるため、サイトリリース後に開発知識のないスタッフが情報を更新することも可能です。

 

また、WordPressやMovableTypeといったCMSは多くの制作会社が取り扱うことができるため、「初期の制作を行った制作会社しかホームページを改修できない」といった問題が起きにくくなるメリットもあります。

 

さらに昨今では、プログラミング知識がない方でも簡単にホームページが作成できる「STUDIO」などのノーコードツールも出てきています。うまく活用すれば、開発コストを大幅に抑えてホームページを制作することも可能です。

 

ホームページは、作って公開したら終わりではありません。公開後の運用にかかる手間や工数もよく考えて、自社に合った開発手法を選択してください。

 

4.テスト

ホームページのテストでは、表示確認や動作確認を行います。

 

  • コンテンツが正しく表示されるか
  • ページ間の移動ができるか
  • リンクや検索は機能しているか

 

ひとりでチェックするとミスを見逃す恐れがあるため、できるだけ複数人で確認しましょう。チェックの際には、PCだけでなく、タブレットやスマホなど複数のデバイスを使用してください。

 

また、「Google Chrome」や「Safari」「Internet Explorer」など、複数のブラウザで正常に作動するかも確認しましょう。

 

何か問題があれば、修正した後、再度テストを行います。

 

5.公開準備

最終チェックの後、ホームページの公開に向けて準備を行います。

 

Webサイトを公開する際には、常時SSL化が推奨されています。「常時SSL化」とは、Webサイト全体を常に暗号化して、ユーザーのプライバシーや個人情報を保護することです。常時SSL化すると、ホームページのURLの先頭が「https://」となります。

 

次に、Web上にホームページを公開するために、ドメインやサーバーを用意します。

 

ドメインとは、Webサイトの住所を表すもので、「https://」の後ろに続くURLのことです。サイトの中身がわかるような、独自のドメインを選択しましょう。

 

サーバーとは、ホームページのデータを保存する場所のことです。AWSなどのクラウドサーバやレンタルサーバーを使用するのが最近の主流になっています。

 

作成したデータをサーバーにアップロードすると、ドメインを介してホームページが公開されます。

 

6.公開(リリース)

完成したホームページをWeb上に公開します。公開後は、アクセスが集まりにくいため、SNSやプレスリリースを活用した宣伝が有効です。

 

サイト運営では、コンテンツの継続的な発信だけでなく、データ分析に基づいた改善が重要となります。

 

データ分析には、Googleが無料で提供する「Google Analytics」を使用しましょう。Google Analyticsの基本的な使用方法は、以下の記事から確認できます。

 

 

実際にホームページ制作を始める前に意識したい6つの注意点

ホームページ制作で失敗しないよう、以下の点に注意してください。

 

ホームページ制作における6つの注意点

 

 

ホームページを制作する目的を明確にする

ホームページの方向性を定めるために、目的を明確にしましょう。

 

  • 企業のイメージアップ
  • 認知拡大
  • 顧客の獲得
  • 採用強化
  • 販売促進 など

 

ホームページには、さまざまな目的がありますが、必ずもっとも優先すべきひとつの目的に絞ってください。

 

目的が複数あると、伝えたいメッセージが曖昧になり、一貫性のないホームページになります。メッセージがユーザーに伝わるように、目的を絞りましょう。

 

目的に沿ったターゲットを設定し、課題や改善点を洗い出す

目的と同様、重要な要素となるのが「ターゲットの設定」です。

 

対象となるユーザーの属性によって、ホームページのデザインやコンテンツの内容は異なります。

 

ターゲットをイメージしやすいように、「ペルソナ」を設定しましょう。

 

ペルソナとは、「実在しそうなユーザー像のこと」です。ターゲットについてリサーチしたデータを参考に、性別や年齢、職業や家族構成など詳細に設定します。

 

ペルソナを設定すると、ユーザーが抱える課題や悩みを把握しやすくなり、必要なコンテンツが明確になります。

 

また、顧客像を明確にすることで、社内でターゲット像を共有でき、イメージのズレが発生しにくくなるでしょう。

 

無理のない予算やスケジューリングを心がける

ホームページ制作では、ドメインやサーバー代、外注費や人件費など、様々な費用が発生します。修正に必要な追加費用も含めた全体予算の設定を行いましょう。

 

また、ホームページの制作期間は数ヶ月になることがあるため、スケジュール管理も重要です。修正が必要な場合を想定して、余裕のあるスケジュールを設定してください。

 

ホームページの公開日が迫ってる場合は、必要最低限の機能のみを実装することを考えましょう。運営当初はコンテンツが少なくても、順次コンテンツを追加すれば問題ありません。

 

予算内に収めて、スケジュール通りに制作できるように、こまめな打ち合わせや進捗確認が必要です。

 

最低限の知識を得るために情報収集を行う

ホームページ制作に関する知識がなくても、情報収集をして、制作に関する最低限の知識を学びましょう。

 

一定の知識があれば、社内のデザイナーやプログラマーに依頼する時に、スムーズに要望を伝えることが可能です。

 

また、適切なスケジュール管理のために、ホームページの制作フローを把握することが大切です。

 

ホームページの制作では、さまざまな失敗例があります。

 

  • 費用を重視して、質の低いホームページになった
  • 外注先に丸投げし、イメージとは異なるデザインになった
  • 修正費用について、外注先とトラブルになった
  • 制作がスムーズに進まず、公開日が大幅に遅れた など

 

制作に関する失敗例を参考に、事前の打ち合わせはもちろん、途中のデザインや仕様の確認を定期的に行うことを意識しましょう。

 

自社で対応できない場合は外注も検討する

社内にホームページを制作できる適任者がいなければ、外注を検討しましょう。制作会社が質の高いホームページを制作してくれるため、効果的に企業のブランディングや商品、サービスのアピールができます。

 

実績のある制作会社なら、ノウハウを確立しているため、ターゲット層に響くホームページを実現できる可能性も高まります。

 

外注先に丸投げせず一緒に作る意識を持つ

ただし、ホームページ制作を外注する場合には、外注先に制作を丸投げせずに自ら積極的に関わるように意識しましょう。

 

外注先にすべてを丸投げしてしまうと、発注時のイメージとかけ離れたデザインや機能のホームページになってしまい、当初の目的が実現できない可能性もあります。

 

納品後に修正を依頼すると、追加費用が発生したり、公開日が遅れたりする可能性が高くなるため、希望のホームページを制作するために、プロジェクト進行中もこまめに外注先とイメージを共有しましょう。

 

ホームページの目的やターゲット、必要なコンテンツや機能などの情報がまとまった企画書を作成しておくと、イメージのズレを防ぐことができます。

 

外注先と「一緒に制作すること」を意識し、積極的に関わることが重要です。

 

ホームページ制作に関するよくある質問

ホームページ制作について、よく聞かれる質問について紹介します。

 

何から始めればよいですか?

ホームページ制作にあたり、まずは明確な目的を設定してください。ホームページの目的が決定した後、数値目標を設定することも重要です。

 

たとえば、「6ヶ月で問い合わせを50件」「毎月の購入件数を20件」など、客観的に達成度を把握できる目標を設定しましょう。こうした具体的な目標があることで、社内や外注先とゴールの共有が可能になり、ホームページの方向性が定まります。

 

外注先はどのように選べばよいですか?

制作会社によって得意なジャンルがあるため、目的やターゲットを明確にした上で、目的に沿ったサイト制作を得意としている制作会社に依頼することも大切です。

 

たとえば、「集客や販売促進」を目的とするならマーケティングに長けた制作会社、「新卒採用」を目的とするなら採用サイトの実績のある制作会社を選択しましょう。

 

外注先を選択する時には、実績だけでなくホームページの質にも注目してください。各制作会社のホームページを確認し、デザイン力のある制作会社を絞り込みましょう。その後、各制作会社に要望を伝えて見積依頼をし、比較検討して外注先を選択します。

 

依頼後に追加修正費用でトラブルに発展しないように、制作費と制作範囲は入念に確認しましょう。

 

 

まとめ

ホームページの制作は、設計から公開までに複数の工程があります。希望通りのホームページを完成させるためには、定期的なフィードバックや制作者とのこまめなコミュニケーションが必須です。

 

自社でホームページを制作できない場合には、外注に依頼することを検討しましょう。制作会社の実績やホームページ、費用などを参考に、外注先を選択してください。

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