用語解説
雇用保険とは
2021年7月14日
「雇用保険」の概要について、コンパクトに要点を解説します。
雇用保険の役割
雇用保険とは、日本の雇用保険法に基づく失業・雇用継続などに関する保険制度のことです。雇用保険は企業に所属する労働者が加入するもので、経営者や個人事業主は加入することができません。雇用保険は、労働者が失業した場合や雇用の継続が困難になった場合に、減収した賃金を雇用保険から給付を行うことで労働者の雇用を守る役割があります。また、失業後の労働者の再就職を支援・促進する目的もあります。
雇用保険で支給される給付金
雇用保険で支給される給付金には、
- 失業時に新しい就職先を探す期間の生活を保障する「失業保険」
- 出産後に子どもを養育するために育児休業を取得した加入者に支給がされる「育児休業給付金」
などがあげられます。
雇用保険の加入条件
雇用保険に加入するためには、同一事業主に31日以上継続して雇用されることが見込まれる方が対象となります。また、1週間あたりの所定労働時間が20時間以上であることが条件で、労働契約書などに所定労働時間が定められている必要があります。そのため、残業などで突発的に労働時間が20時間を超えた場合には適応されません。
ときには、失業で収入が無くなってしまったり、育児や介護などを理由に休業を余儀なくされ減収となったり、予期せぬ事態が起こることもあるでしょう。そのようなリスクに直面しても雇用保険に加入していれば、労働者は安心して働くことができます。
一方で雇用保険は労働者負担となるため、一般の事業の場合は給与の0.3%が雇用保険料として給与から天引きされることになります。雇用保険を支払う分の手取りは少なくはなりますが、働く上でのリスクを考えた場合、加入することにはメリットがあると考えられます。