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コンテンツマーケティングとは?コンテンツSEOとの違いと対策ポイントを解説!
2023年1月17日
コンテンツマーケティングとは、「コンテンツを継続的に発信して、最終的に自社製品やサービスの販売などにつなげるマーケティング手法」のことです。ユーザーとの信頼関係を構築し、ユーザーをファン化するために有効な施策として注目されています。
しかし、「コンテンツマーケティング」と一口に言っても、さまざまな種類があります。具体的にどう実施すべきかがわからない人も多いでしょう。
そこで今回の記事では、コンテンツマーケティングのポイントや注目されている理由を解説します。Webサイトの運営で行き詰まっている方や、Webサイトを立ち上げる予定の方はぜひ参考にしてください。
目次
コンテンツとは?
コンテンツは、英語の「contents」に由来しており、「内容」「中身」を意味する用語です。Web業界におけるコンテンツとは、「情報の内容」を指します。具体的なコンテンツの一例は以下が挙げられます。
- 文章
- 動画
- 音声
- 写真
- デザイン
- 漫画
- 映画
記事全体や音声など、情報のかたまりを「コンテンツ」と呼ぶこともあれば、記事の一部分のテキスト情報や画像単体をコンテンツと呼ぶこともあります。
これらのコンテンツをユーザーニーズに適した形で制作・活用し、発信していくことでユーザーからの問い合わせ・購入を獲得する手法をコンテンツマーケティングといいます。くわしい内容は後述します。
コンテンツマーケティングとは?
前述の通り、コンテンツマーケティングとは、「ユーザーのニーズに適したコンテンツを作成して、コンバージョンを狙う施策」を指します。自社サイトを訪問するユーザーにとって価値のある情報を届け、信頼関係を構築し、最終的に企業の利益を目指します。
コンテンツを提供する媒体は、Webサイトに限りません。SNSや動画メディア、メールなど、ターゲット層に合わせて適したアプローチができるプラットフォームを活用すべきです。
ただし、価値のあるコンテンツを作成すれば、必ずしもユーザーの信頼を得られるわけではありません。求められていない情報を提供しても、ユーザーが「自分には不要だ」と感じ、Webサイトから離脱します。
「ユーザーがどこで、どんな情報を探しているか」というユーザー中心の視点を持って、コンテンツマーケティングを行いましょう。
コンテンツSEOとは?
コンテンツマーケティングの手法の一つとして「コンテンツSEO」があります。コンテンツSEOとは「質の高いコンテンツを発信して、検索上位表示を狙う施策」です。自社サイトでの継続的なコンテンツの作成や、各ページのコンテンツの質を高めるなどの施策を行い、ユーザーの流入を促進します。
近年コンテンツSEOが注目されている理由は、Googleの評価基準の1つに「ユーザーにとって価値の高いコンテンツであるかどうか」という項目が存在するためです。
ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを発信し続けることで、Googleからの評価が高まり、自社サイトのコンテンツが上位表示されます。
コンテンツの質を評価する基準の1つに「E-A-T」と呼ばれる項目があります。E-A-Tとは「専門性」「権威性」「信頼性」の英語の頭文字を組み合わせた用語です。
Web上にはすでに多くのWebページがあるため、ユーザーは「専門的な知識のある方や社会的に信用されている方から情報を得たい」と考えています。E-A-Tを満たしたコンテンツは、検索結果で上位表示される傾向があります。
「特定の分野に特化する」「専門家の監修を付ける」「運営会社や執筆者を開示する」などの施策も、効果的なコンテンツSEO施策のひとつです。
コンテンツマーケティングと配信先のメディア
コンテンツマーケティングは、Webサイトのみに限定される手法ではありません。コンテンツを発信できる配信先は以下の通りです。
- 検索エンジン
- SNS
- 広告
- メール
- 動画メディア
- オフライン
次に、各媒体の特徴を簡潔に解説します。
検索エンジン
ユーザーの検索需要を満たすコンテンツを発信することで、Googleからの評価が上がり、検索エンジン上で上位表示されます。上位表示させるためには、コンテンツの中身はもちろん、タイトルや見出し、サイトの構造を整えることも重要です。
SNS
Webサイトの立ち上げ当初はアクセスを集めにくいため、拡散力の高いSNSマーケティングを活用しましょう。近年、SNSの利用者は増加傾向にあります。まずは、利用者の多い「LINE」「Twitter」「Facebook」「Instagram」などのSNSを活用して、集客効率を高めましょう。
広告
コンテンツマーケティングは低コストで実施できますが、結果が出るまで時間がかかるのが難点です。短期間で成果を得るために、Web広告を活用しましょう。コストはかかりますが、多くのターゲットユーザーにリーチすることが可能です。
メール
コンバージョンにつなげやすいマーケティング施策として、メールマガジンの活用が挙げられます。メールマガジンでは、すでに顧客との接点があるため、顧客の育成を行いやすいです。オリジナルコンテンツの配信や購入者へのフォローアップ、セミナーのお知らせなどができます。
動画メディア
YouTubeをはじめとする動画メディアでは、文章と比較して圧倒的に情報量が多く、視覚的に情報を届けられます。ターゲット層や利用目的に合わせて、「企業のブランディング動画」や「サービス紹介動画」、「How To動画」を発信しましょう。
オフライン
ダイレクトメールやセミナー、電話営業などのオフラインマーケティングも有効な手段です。ユーザーに直接情報を伝えられるため、テキストや動画よりも情報を受け取ってもらいやすく、WebやSNSを利用していない層にもアプローチできます。また、オフラインの方が「相手に信用されやすい」というメリットも存在します。
以上の通り、さまざまな配信先でのマーケティングを組み合わせて、ターゲットとするユーザーへアプローチしましょう。
コンテンツマーケティングが重要視されている理由
近年コンテンツマーケティングが重要視されている理由は以下の3つです。
- ユーザーに嫌われにくい
- 良質コンテンツを蓄積することで長期的な集客チャネルに成長する
- ユーザーとのコミュニケーションが取りやすい
以下で、コンテンツマーケティングの重要性について、もう少しくわしく解説します。
ユーザーとの信頼関係を築く
インターネットが社会に普及した現在でも、ユーザーは広告に対して不快感や違和感を覚えます。Web広告は拒否されることが多く、ユーザーにあまり受け入れられていません。
コンテンツマーケティングは最終的にコンバージョンを狙いにしているものの、ユーザーが「売り込まれている」と感じにくい施策です。コンテンツを発信しても、広告感が出にくく、ユーザーの離脱を防止できます。
一般的に、コンテンツマーケティングでは強引に売り込むことはありません。まずは、有益な情報やノウハウを提供して、ユーザーとの信頼関係を構築します。その後、興味のあるユーザーに絞って、自社製品やサービスの購入を促進します。
以上のように、コンテンツマーケティングは販売戦略の一種ではありますが、売り込まれたという印象を受けにくいため、ユーザーに受け入れられやすいです。
良質コンテンツを蓄積することで長期的な集客チャネルに成長する
コンテンツマーケティングのメリットは、コンテンツが半永久的に残り続ける点です。
ユーザーにとって有益なコンテンツを蓄積すると、メディアとしての信頼度も増し、大きな財産となります。良質なコンテンツであるほど、継続的に自社サイトへのアクセスの流入や自社製品の販売促進に役立ちます。
コンテンツマーケティングは、定期的に情報のアップデートや記事のリライトが必要ですが、長期的に利益をもたらし続ける施策です。
ユーザーとのコミュニケーションが取りやすい
一般的に、広告は企業からユーザーへと一方的に情報を発信しますが、コンテンツマーケティングでは双方向型のコミュニケーションを図ることができます。
たとえば、Webサイトのコメント欄やSNSを活用して、直接ユーザーとのやりとりが可能です。ウェビナーやライブ配信であれば、リアルタイムでユーザーとの交流ができます。ユーザーとの交流で得た意見や感想を取り入れることで、自社サービスのアップデートやユーザーのファン化にもつながるでしょう。
コンテンツマーケティングを行う上での注意点
さまざまなメリットのあるコンテンツマーケティングですが、実施する上で以下の3つの点に注意しましょう。
- 効果が出るまでに時間がかかる
- 質の良いコンテンツを作ることが重要
- ユーザーの特性を見誤らない
コンテンツマーケティングの注意点について、もう少し掘り下げて解説します。
効果が出るまでに時間がかかる
ひとつ目の注意点は、コンテンツを発信しても成果につながるまで、ある程度の時間がかかる点です。
通常Webサイトでは、運営を開始してから記事が検索上位に上がってくるまでに数ヶ月かかります。「記事を投稿する」「Googleに認識される」「Googleから評価を受ける」など、いくつかの段階があるためです。
SNSも同様に、アカウントの開設からフォロワーが増えるまでには、一定の時間がかかります。
「コンテンツマーケティングは短期的に成果を得られる施策」と期待して参入し、コンテンツの更新が滞ったり、Webサイトの運営が休止したりするケースも珍しくありません。
コンテンツマーケティングで成果を上げるためには長期的な視点を持つことが大切です。
質の良いコンテンツを作ることが重要
Googleが公開するガイドラインには「コンテンツの質」という評価基準があります。つまり、コンテンツマーケティングで成果を得るためには、「ユーザーのニーズに応えるコンテンツを作成し続けること」が大前提です。
一つひとつのコンテンツの質はもちろんのこと、Webサイト全体で一貫したコンテンツ作りをすることも欠かせません。Webサイトを運営するなら、最低限、以下の項目は明確にしておきましょう。
- Webサイトのコンセプトや目的
- ターゲット像
- キーワード
- カテゴリー
すでにWebサイトを運営している企業の中にも、目的やターゲット像が不明確な場合があります。この機会に上記の項目を見直すことをおすすめします。
コンテンツを継続的に発信することは重要ですが、社内でコンテンツを作成することが難しい場合は、外部に委託すると良いでしょう。
ユーザーの特性を見誤らない
コンテンツマーケティングで重要なポイントは、ターゲットユーザーに刺さるコンテンツを作成することです。いくら質の高いコンテンツであっても、「ユーザーにとって価値があるコンテンツ」でなければ成果を得られません。
人気の出そうなコンテンツを量産して、幅広い層のユーザーにアプローチすることも1つの手段です。しかし、自社の製品やサービスの売上を伸ばすなら、ペルソナ(理想のターゲット像)に狙いを定めたコンテンツを蓄積しましょう。
ペルソナは以下の項目を元に決定してください。
- 性別
- 年齢
- 家族構成
- 居住地
- 職業
- 趣味
- 将来の目標
- 現在の悩み
設定したペルソナを社内で共有することで、一貫性のあるコンテンツ作成ができます。
コンテンツマーケティングの目的は「ファン作り」
コンテンツマーケティングの重要性やポイントを解説しましたが、コンテンツマーケティングの最大の目的は「ファンを作ること」であることを忘れてはいけません。
「ファン」とは、企業やブランドが大切にするコンセプトに共感し、長期間支持してくれる存在です。こうしたファンがいることで、企業の売上向上はもちろん、長期的な企業の成長へとつながります。
ファンを作ることを念頭に置いて、価値あるコンテンツを提供し続けましょう。
まとめ
コンテンツマーケティングは、ユーザーとの双方向性のあるコミュニケーションができ、受け入れられやすいマーケティング施策です。継続してコンテンツを作成することで、自動でアクセスの流入や自社製品の販売を促進する資産になります。
コンテンツマーケティングでは、WebサイトだけでなくSNSやメールマガジン、オフラインでのアプローチを組み合わせることも有効です。ただし、短期間では成果が出ないため、長期的な視点で取り組んでください。