リサーチ
【2023年4月調査】未就学児ママの約8割が楽天市場を利用!ECモール利用状況アンケート
2023年4月30日
コロナウイルスの影響による外出機会の減少などもあり、ここ数年でこれまで以上に利用シーンが広がったECモール。特に、育児に忙しい未就学児ママにとっては、お買い物の時間と労力を削減できる欠かせない存在となっています。
今回は、当社で実施した未就学児ママへのECモール利用状況についてのアンケート結果を中心に、「EC市場の概況」と「未就学児ママのECモール利用状況」についてまとめました。
現在ECで商品販売をしている、または今後ECでの商品販売を強化していきたい企業の担当者様は、ぜひご覧ください。
目次
日本におけるEC市場の概要
全分野 BtoC-ECの市場規模の経年推移
令和3年に経済産業省が調査した「電子商取引(EC)」に関する報告書によると、2021年の国内BtoC-EC市場規模は、20兆6,950億円と前年比で1兆4,171億円の増加となっています。
2021年には、EC市場の全分野(物販・サービス・デジタル)合わせて、初の20兆円という大台に乗りました。
2020年にコロナウイルスの影響による外出自粛が広がったことで、EC利用率が大幅に上がり、EC利用が当たり前の習慣として定着しつつあります。
2021年以降は外出自粛が緩和されつつあるものの、ECの市場規模は増加傾向にあります。
また、特に市場規模の成長を後押ししたのが「物販系」の分野です。反対に、2020年コロナウイルス影響渦で利用率が減った「サービス系」分野は、2021年には回復傾向にあります。
経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 「令和3年度 電子商取引に関する市場調査報告書」より抜粋
物販系分野 BtoC-ECの市場規模とEC化率
EC市場の「物販系」分野を直近10年で見てみると、市場規模としては毎年成長しているのが読み取れます。EC利用が浸透しつつ、2020年のコロナウイルスの影響による「巣ごもり需要」によって、大幅な市場成長につながっています。
EC市場の各分野の中でも、特に成長率が高いのが「物販系」分野といえます。
経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 「令和3年度 電子商取引に関する市場調査報告書」より抜粋
物販系分野 分類毎の市場規模とEC化率
「物販系」分野の市場規模を商品毎に分類すると、特に「食品、飲料、酒類」、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」、「衣類・服装雑貨等」、「生活雑貨、家具、インテリア」の順で市場規模が大きくなっています。また、上記4つのカテゴリーだけで物販系分野の73%を占めています。
市場規模が一番大きい「食品、飲料、酒類」に関しては、コロナ前までは買い物時間の短縮・家事の簡素化や、高齢者による買い物負担の軽減などが市場成長の背景にありました。
ただ、コロナウイルスが感染拡大してからは外出頻度が減少し、家庭内でいかに調理を楽しむかなどの「コト消費」の傾向によって、新たな需要を生んだと考えられています。
経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 「令和3年度 電子商取引に関する市場調査報告書」より抜粋
サービス・デジタル系分野 BtoC-ECの市場規模とEC化率
「サービス・デジタル系」分野の市場規模は、コロナウイルスの影響度が大きい2020年までは順調に伸長していましたが、2020年に一度下がり、2021年に小幅ながらも昨対比増という結果になっています。
経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 「令和3年度 電子商取引に関する市場調査報告書」より抜粋
サービス・デジタル系分野 分類毎の市場規模とEC化率
「サービス系」分野はコロナウイルス感染拡大によって、旅行サービスや飲食サービス、チケット販売などに甚大な影響をもたらしました。
こうした大幅減少したサービスがある一方、フードデリバリーサービスは2021年に前年比37.48%増と、コロナウイルスの影響によって拡大した市場ともいえます。
経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 「令和3年度 電子商取引に関する市場調査報告書」より抜粋
「デジタル系」分野においては、市場規模の大きい順にオンラインゲーム(1兆6,127億円)、電子出版(5,676億円)、有料動画配信(3,791億円)、そして有料音楽配信(895億円)となっています。
YouTubeなどの無料動画配信サービスに加え、よりコンテンツが充実した有料コンテンツへ課金する傾向も高まっていると考えられます。
経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 「令和3年度 電子商取引に関する市場調査報告書」より抜粋
25歳~44歳の未就学児ママを対象に、ECモールの利用状況に関するアンケートを実施
マムズラボでは、25歳〜44歳の未就学児ママ244人を対象に、ECモールの利用状況に関するアンケート調査を実施しました。
調査項目は以下の通りです。
- 利用頻度が高いECモールの種類
- ECモールを利用する際のデバイス
- ECモールの利用頻度
- ECモールが利用される時間帯
- ECモールを利用する理由
- 1回あたりのECモールの利用時間
- ECモールでよく購買されている商品
本アンケート結果を元に、ECモール出店の検討材料や出店先選定にご活用ください。また、本アンケート調査では、244名の回答者のうち86.9%が「ネットショッピングを利用している」と回答しています。
25歳〜44歳の未就学児ママがもっとも利用しているECモールは?
調査の結果、25歳〜44歳の未就学児ママの79.8%が「楽天」を利用し、67.8%が「Amazon」、次いで27.9%が「Yahoo!ショッピング」、23.6%が「ZOZONTOWN」を利用していると回答しました。
未就学児ママによる「楽天」の利用率が高い要因としては、食品や生活雑貨のジャンルに強く、ポイントをお得に貯められる仕組みが充実していることが考えられます。
子育てで忙しい中、外出することなく食品や生活雑貨を購入できるという点は、ママ層にとっては非常にありがたいポイントです。
また、別の視点から見ると、家計の支出が子どもに割かれるようになると「いかにお得に購入できるか?」という節約観点において、充実したポイント制度が重宝されるとも考えられます。
ECモールを利用する際の媒体はスマートフォンが96%以上
ECモールを利用する際は「スマートフォン」で利用する割合が96.3%でした。
スマートフォンが普及した昨今、スマートフォンで物を買うことが当たり前となってきています。
常に子どもの面倒を見る必要がある未就学児ママにとっては、左手で子どもを抱え、右手でスマホを通してショッピングやサイト検索をする光景は珍しくありません。
ECモールの利用頻度は人によってさまざま
ECモールの利用頻度については、大きな偏りは見られませんでした。
利用頻度は多くて「1日に数回」から「1ヶ月に1回」と、回答はさまざまでした。
1日の中でもっともECモールが利用される時間帯は20時~23時
1日の中でもっともECモールが利用される時間帯を調査したところ、特に「21:00〜22:00」が46.3%と一番利用頻度が高い時間帯という結果でした。
また、次いで「22:00〜23:00」、「20:00〜21:00」と20:00〜23:00の時間帯に集中していることが読み取れます。
子どもを寝かせた後に、自分の時間が取れたタイミングでECを利用する傾向があると推測できます。
ECモールを利用するもっとも多い理由は「いつでも利用可能だから」
ECモールを利用する理由として、もっとも多かったのが「いつでも利用可能だから」という回答で74.8%を占めました。
次いで、「送料無料になるから」が67.8%、「品揃えが豊富だから」が46.3%となっています。
未就学児ママは、子育てにおける突然のアクシデントや、突発的な風邪や熱が出てしまうなど、規則的な時間の使い方が難しいともいえます。
そのため、一息付けるタイミングで気軽に利用できるという点においては、いつでも利用できるECモールが重宝される要因と考えられます。
ECモールの1回あたりの利用時間は15分程度
ECモールの1回あたりの利用時間としては、44%が「〜30分」と回答し、42.2%が「〜15分」と回答しました。
未就学児を持つママの背景を考えると、子育ての隙間時間に一息付けるタイミングで、ECを利用していると考えられます。
ECモールで購入される割合が高いものは?
購入されるものの中でも、購入割合が高いのが「日用品」で67%となります。
次いで「衣料品、衣料雑貨」、「化粧品」、「キッチン用品、家庭用品」、「食品、飲料」の順で購入割合が高くなっています。
カテゴリー的には生活必需品が多く、単価が低く購入頻度が高い物がECモールで購入されやすい傾向にあります。
未就学児ママのECモール利用状況まとめ
ここまで、未就学児ママのECモール利用状況について情報をまとめました。
未就学児ママ層においては、楽天とAmazonの利用率が高く、その殆どがスマートフォンで利用しています。
また、もっとも利用されやすい時間帯は20〜23時で、5〜30分の時間幅での利用者が多数であり、購入品の内訳としては「日用品」や「衣料品」などが多いという結果でした。
今回のアンケートから推測できることとしては、高頻度で購入する生活必需品などはECで購入される傾向にあると考えられます。
未就学児ママの時間や行動の制約を解決するツールとして、ECモールが重宝されているのでしょう。
今回のアンケートで見えてきた傾向を元に、ぜひ、未就学児ママをターゲットにしたマーケティング戦略立案にお役立てください。
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